こんばんは。
先日、実家があるさいたま市の芝川に行って来ました。
見沼たんぼの自然が多く残るこの場所は、川沿いをのんびりと歩くのがとてもおススメです。
私は大宮第二公園付近の川沿いは馴染みが深く、ひょうたん池と呼ばれる調節池に小学生の頃、よく釣りに行きました。クチボソやフナを釣った記憶がとても懐かしく思います。
ただ、当時の芝川はドブ川と呼ばれており、汚れた川の印象しかありません。
さいたま市のデータ(芝川 八丁橋のデータ)をみると
下水道普及率/河川水質(BOD値)
昭和45年:約6%/約40mg/L
平成26年:91.5%/3.5mg/L
とあり、下水道普及率とともに、BOD値は改善されているのが分かります。
BOD(生物化学的酸素要求量)とは、最も一般的な水質指標のひとつで、水中の有機物が微生物の働きで分解される時に消費される酸素の量を表したものです。BODの値が高いと、水中の有機物が多く、水質が悪いことになります。5mg/L以下だと、コイ・フナが生息できる環境だと言われています。
一般的にBODが10mg/Lを超えると、ドブ臭を感じると言われていますので、今こうして考えると、ドブ川と呼ばれる所以が理解できました。
下水道普及率100%に近づき、さらなる水質向上をして欲しいなと思います。
そんな芝川は私がよく訪れる場所ではありましたが、実際に川に入ったことがなかったので、今回初めて、胴長を着て芝川に入ってみました。
えっ、こんなにあるの?粗大ごみ
川に入ってみると、水深30cm程の川底がはっきり見えるほど透明度があるのに驚きました。
だけど、それ以上に驚いたのが、川に不法投棄された粗大ごみの数々です。
バイク、お店のレジ、車のバッテリー、毛布、丼ぶりの器...
とても残念な状態でした。
不法投棄はぜったいにやめましょう!
今度ゴミ拾いをしないといけないなと強く感じました。
えっ、川底のこの穴は?
川岸に近い川底をみるとなにやら直径10cm程の穴がいくつも空いているのが見られました。
ザリガニの巣穴か?なども考えましたが、これは甌穴(おうけつ)かと思われます。
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【甌穴(おうけつ)】 川の浸食によって生じた円形の穴。河床の軟弱部に水流の浸食が働いて浅いくぼみができ,この中に礫が入ると渦流によって回転して円形の穴が拡大し,礫も摩滅して丸く縮小する。 出典:ブリタニカ国際大百科事典 |
長瀞の甌穴は日本一大きいということで有名だそうですが、そんな自然現象がさいたま市の芝川で見られたので、ちょっとびっくりしました。(^^;;
写真では水面が揺れていて分かりづらいですが、穴の中に小さな球形のものが見えます。この球形のものが渦流によって回転し穴が拡がっていると思われます。河床は粘土質であったので削られ易いでしょうね。
生き物
橋の上から覗くと10cm程度の小魚の群れが、お食事中のようで、藻類を食べている様子が伺えました。
丼ぶりの器の近くに集まっているのは単なる偶然です。
なんの魚なのか同定を試みようと釣りをしていた私に、散歩中の男性が声をかけてくれました。男性の話によると、普段はあまり小魚の群れを見かけないのですが、先日の大雨のときに、貯水池と川が水量調整のためつながった際に、池から小魚が移動したのではないかと言っていました。
なるほど、貴重なお話ありがとうございました!
それから、草に覆われているような場所に隠れていました。スジエビでしょうね。
増水時の流れで横たわってしまったと思われるのですが、マコモだと思います。
周辺を探してもマコモらしき群落が見当たらなかったので、この周辺では減少傾向にあるのかもしれません。
まとめ
今回、初めて芝川に入って、さまざまな発見ができました。
やっぱり上から眺めるだけでなく、川と同じ目線で見ないと見えてこないものもあるのだな~と改めて感じました。
私のふるさとの唯一の里川を「あそべる小川」にできないかと強く思うようになりました。
大宮第二公園の周辺の芝川には、親水性のある緩斜面の護岸がないので、この周辺に是非ともあそべる場所を作ってみてはどうかなと思いました。