石神井公園 石神井池のかいぼり リポート

石神井池は、都立石神井公園にある、昭和のはじめに作られら造成池で通称ボート池と呼ばれる。あのスワンボートに乗ったことのある人は多いのではないだろうか。

その石神井池で「かいぼり」が行われるということで参加してきた。

東京都のHPによると、石神井池では、水質改善のため、昭和60年度以降、池底の堆積物の浚渫等の対策を実施してきたが、池水の濁りや悪臭の原因であるアオコの発生が続いているため、水質改善を目的とした「かいぼり」を実施することになったそうだ。

私個人としては、1年ぶりのかいぼりであったが、前回参加した水元公園のかいぼりとは違い、捕獲対象の魚は大物が多く、違った楽しさがあった。

現場リポート

午前中は、池の東側エリアの魚の捕獲から始まった。池の水は既にあらかた抜かれており岸に近い浅い部分はヘドロの表面が露出していたが、深いところには水がまだあり、そこに大物がひしめき合っていた。

水面にいる魚をさで網で掬うと、40cm以上のゲンゴロウブナやコイが多くいた。10匹以上は捕獲したと思う。中には70cm級のニシキゴイもおり、巨体を桶にいれると、跳ね飛ばす泥水で顔やマスクが泥だらけになったくらいであった。この状況はある意味TV番組さながらの光景である。

一通り大物の確保が終わると次は、小物の捕獲に移った。狙いは、岸に近い浅瀬だ。ヘドロが舞い上がっているため水中は全く見えないが、魚が水面に立てる波紋を頼りに、さで網で掬ってみる。

7~8cm程度のモツゴがちょいちょい捕れる一方で、中小サイズのブルーギルが大量に網に入るようになった。中には2cmほどの幼魚もおり、この池で繁殖している可能性をうかがわせる。私が捕獲できたのは、圧倒的にブルーギルが多く、モツゴ等の在来の魚種は少ない印象であった。

午後は、池の西側エリアに移動した。午前と同様に始めは大物のコイやゲンゴロウブナを捕獲した。

一通り大物の捕獲を終えると次は小物である。浅瀬を狙ってさで網で掬うが、モツゴが数匹網に入るくらいで、なかなか捕獲できない。小物を捕獲するには、もう少し水を抜いて、水の残るエリアを小さくしたいところであったが、本日はちょっと無理そうであった。

かいぼりで、大変だったというか、気を付けないといけないのは、ヘドロが露出している部分に踏み入ると、動けなくなる可能性があることだ。ヘドロは膝上まで溜まっており、水のあるところでは、抵抗は比較的小さくなんとか歩けるが、水のあるところから離れるに従って、ヘドロが乾いてくるので、どんどん抵抗が大きくなっていく。そうすると、足が抜けなくなってくるのだ。実際私も、深く入りすぎ、動けなくなりそうになったが、膝を両手で引っ張り上げながら一歩ずつ進み、なんとか脱出することができた。かいぼりの見物人の親子から立ち往生している私に「大丈夫~?」と声をかけてくるほどであった。ヘドロが露出している場所は深入り禁物である。

まとめ

生き物の捕獲は2日間の内、私は初日しか参加していないが、選別作業場に集まる生き物をざっと確認したところ、魚類は、コイ、ニシキゴイ、ゲンゴロウブナ、カムルチー、ブルーギル、バス、モツゴ、ヨシノボリ類が見られた。他に、テナガエビ、ヌカエビ、ザリガニ、二枚貝がいたと思われる。おそらくまだ他にもいたはずであるが、詳細は公式HP等に委ねたい。(公開されるかは不明)

約1ヶ月、池干しがなされた後に、腹水されるとのことで、蘇った石神井池の姿は3月末には見られるのではと思われる。その頃にどうなったかまた確認してみたいと思う。

今回も楽しいかいぼりであった。

微生物燃料電池のDIY(屋外編)〜その1〜

小型冷却ファンを微生物燃料電池で回すプロジェクトを8月まで行ってきたが、約28分間であるがファンを回す事ができた。次のチャレンジとして、田んぼ発電を目標に掲げ、取り組んだ事があるのでリポートしたいと思う。ただ結果として良い結果にはならなかったので、やり方を変えていく必要がある事は始めにお伝えしておく。

構想

先ずはどんな電極構成にすべきか考える必要があった。

東京薬科大学の研究室が行っていた方式では、稲の周囲にドーナツ型のフェルト電極を配置しているようであった。アノード電極は泥の層に浅く埋めて、カソード電極は、発泡材料を使って田んぼの水面に浮くようにする方式だ(方式1)。ただこの方式だとアノード電極とカソード電極間の距離は、水位の変動によって変わってしまう。電極間の距離が大きくなりすぎると、出力が低下するはずである。なので水位変動をコントロールできる田んぼであればそれで問題ないと思うが、私が借りている田んぼのように水位変動が大きい場所では問題になりそうであった。

そこで電極間距離を固定にした構成も検討してみた。カソード電極が水面に浮いた状態で、そこから例えば5cm下へ離した位置にアノード電極をワイヤーでつるすことを考える(方式2)。水位変動を克服できるはずだが、アノード電極が泥中でなく水中に露出する状態になるので、果たして発電菌が電極に付着するのかが懸念事項であった。違うパターンとしては、カソード電極は水底に配置し、その下5cm程離した位置にアノード電極を配置する。つまりアノード電極は土中に埋めることになる(方式3)。これだと、今までに実験にように、アノード電極が土中に埋まるので、発電菌の付着は実績有りとなるが、カソード電極は水底に位置するため、これでは酸素が少ない環境となりカソード電極の位置としては適さないと思われる。

以上のように、いくつかの電極位置の構成を検討したが、まずは方式1で進めてみてからまた考える事にした。

それと、電極の形状についてだが、稲との共存を考えるとドーナツ型を真似るのも良いのだが、ドーナツ状に加工するのが手間であったので、電極は稲の条間に配置できるように細長い長方形を考えた。

電極の準備

電極の素材であるが、今回も以前使用したグラファイトフェルトを使用した。サイズは1平方メートルのものをAliExpressで購入した。1000x1000mmのサイズが送られてくると思ったら、800x1300mmのサイズで送られてきたので少し驚いた。仕様である1平方メートルは満たしているものの予想外のサイズであった。これを4等分にカットし、1枚は200x1300mmとした。

加工

加工は次の2点を行った。

  1.  フェルトの中にステンレス針金を通す
  2.  カソード電極に浮力材を取り付ける

1 であるが、フェルト短辺の中央から1m以上、針金を通すのは結構難しかった。真っ直ぐで曲がらない棒を通すならまだしも、丸まって販売されている針金なので、真っ直ぐに手直ししたつもりでもクセがついていて、なかなか真っ直ぐに通せないのだ。なので、途中針金がフェルトの外に顔を出しては、また中に埋め込んで進めていく波縫いのような見た目になってしまった。それでも、特に電気的な特性には影響無いはずなのでこれでOKとした。

2については、浮力材として、発泡ポリエチレン(水泳で使うビート板の素材)を使った。

40x150x15mm程度にカットしたものを6本用意し、これらをバランスよくフェルトへ固定した。固定方法は上の写真のように、ステンレス針金で固定した。

田んぼへの設置

いよいよ、田んぼへの設置である。新品のグラファイトフェルトは空気を含んでいるためか、浮力が強く水底に沈めても浮かび上がってしまうほどであった。なので、アノード電極を土中に浅く埋めることが、10cm程水深のあったこの時点では難しく、土中に埋めるのは諦め、水底に竹棒で固定し、浮き上がってこないようにした。一方、カソード電極は、浮力材によって水面に浮かすことができた。電極間の距離はこの時点では、水深の10cm程度である。これまでの実験では、電極間距離は5cm程度だったので離れ過ぎているかもしれないが、とりあえず、この状態でしばらく様子をみることとした。

2週間後、想定はしていた事であるがはやくも田んぼの水がなくなっていた。田んぼに入る用水は既に止まっており、8月下旬から9月上旬は晴天続きであったことから、水が蒸発し、田面が露出してしまったのだ。この状態では電極がほぼくっついているようなもので、電池になっていない。失敗であった。

しかも、ザリガニがフェルトや浮力材をボロボロにちぎるというハプニングも発生した。ザリガニの巣穴の上にフェルトが被さっていたため、障害物を除去する行動をとったのだろう。これについては想定外であった。

気を取り直し、電極配置について修正を加えた。ちょうど水が無い状態なので、アノード電極は浅く(約3cm)土中に埋め、カソード電極はその上に置いた。雨が降り水位が上がれば、水面にに浮く想定である。この状態で一週間程様子を見た。

その後、運良く恵みの雨が降り、水位は上昇していた。この時の電池の開放電圧を測定した結果、1つは230mV、もう一つは128Vとなった。今一つの結果となってしまった。

翌週以降も測定したが、開放電圧は上昇することなく、むしろ少しずつ低下しいった。やはり、このやり方ではダメだったようである。

まとめ

始めから想定していたことであるが、水位変動によって電極間距離が変わってしまう問題に加えて、ザリガニが電極や浮力材をちぎるという問題も発生した。この問題を解決しないと先に進めない気もするが、方向性を変えた方が良いのかもしれない。

そもそもであるが、微生物燃料による発電の規模を少し大きくしてみたいというのが目的であったので、田んぼ以外の場所でもよいのである。例えば、湿地だったり、水量の少ない小川なんかは、大雨時などは別として、平常時を考えれば発電に適した場所かもしれない。次は、そういった場所で実施を検討したいと思う。

 

籾の直播をやってみた〜その後〜

先日、稲刈りをしてきた。今年の稲作は、終始コロナ禍であったが、稲の方はつゆ知れず、収穫できるまでに成長してくれた。今年もなんとか自然農で作ったお米を頂く事ができそうだ。

さて今年は、田植えした苗とは別に一部、種籾の直播を試している。直播とは、文字通り、種籾を直接田んぼに播くやり方のことだ。で、田んぼに直播した稲と田植えをした稲の成長ぶりが気になる点であったので、稲の刈り取りの際に、株の分けつ数を見ながら稲刈りを行った。その結果をお伝えしたいと思う。

まずは香り米のシフクと黒米のチベット黒。直播稲では、20数本分けつしている株がいくつも確認できたが、田植え稲では、20本以上の分けつがあまりみられず、およそ10本から15本程度の株が目立った。そして、赤米のカンニホ。直播稲では、20数本の分けつしている株が確認できたが、田植え稲でも同様に分けつをした株がいくつも見られた。その意味で直播稲と田植え稲で大きな差は感じなかった。

以上の結果を踏まえると、結論づけるには、少々いい加減な判断であるが、直播の方が、分けつが多かったという印象だ。

今年の田植えでは、特にカンニホについては、田植え後、まだ根が張る前に、カモられた(カモに苗を倒される事)苗が多く、補植を2回ほど行ったにも関わらず、稲が植っていない空間が残ってしまった。

なので、このカモられる問題を解決する方法として、直播に期待を寄せている。田植えの場合だと、田植えをした後に水が張られるので、根が活着する前に水面を求めてカモが来ると苗が倒れてしまう場合が多かった。しかし、直播では水を張る前に苗がしっかりと根を張ることができるので、水を張った後、カモがやって来ても、苗が倒れにくい状態にすることができるのだ。

加えて、直播のメリットとしては田植えが不要になる事であるが、直播のデメリットとしては、一般的に、雑草との競合に負けてしまうことである。しかし、ここの田んぼでは、水草がほとんど生えないという特殊な環境なので、水が張られる前の雑草と苗が競合しても、水が張られてしまえば、その雑草は生きていけないので、苗が残ることになる。水が張られるまでの間の雑草の抑制がポイントとなる。

今回、ある程度、直播の手ごたえをつかんだので、来年は直播する範囲を増やして実験したいと思う。

最後に、稲刈り時に見つけた、稲穂にくっ付いていた謎の塊について話したいと思う。始めは作業しているときに跳ね上げた泥かと思ったが、同じようなものがいくつも発見できたので、後で調べてみたところ稲麹とよばれる菌の塊であった。稲麹があると収量が減るとかあるようだが、実害はないようなので、特に気にしないことにしよう。

 

庭の田んぼ池リポート2020年 秋

今年で3年目となる我が家の田んぼ池では、ミナミメダカが元気に泳いでいる。

前回は6月に田んぼ池のリポートを行なったが、その後の成長ぶりを簡単ではあるがお伝えしたいと思う。

5月初旬に種籾が発芽しておよそ80日経過した7月後半、分けつが5本ほどになった。日当たりがあまり良くない場所であるが、ここまではまずまずの成長であった。

ここには、メダカは11匹ほど元気に泳いでいる。10mm位の小さいサイズは、今年生まれだ。

発芽からおよそ150日経過した10月初旬、すでに稲穂がいい感じになっていた。分けつの方は、あまり進まず5-6本といったところだった。この田んぼ池では、例年の事であるのだが、本物の田んぼでの分けつ数が20本とか30本とかになることを考えると極端に少ない。この田んぼ池の土の暑さは10cmちょっとくらいしかないので、十分に根が張れていない事や日当たりが良くない事が原因の一つなんだと思う。プラ船の深さをもっと深くしたり、日当たりの良い場所に移動すれば、成長が良くなると思われるが、日当たりについては、水温上昇リスクとのトレードオフになる。日当たりが良すぎると夏場に水温がお湯のように上がり過ぎてしまい、メダカにとって過酷な環境になってしまうので注意が必要である。

一方、稲穂をよくよく見ると、思っていた品種と違うものが成長しているようであった。

カンニホ

緑米

そもそも紫黒米と思って種籾を撒いていたのだが、2種類の稲穂が確認できた。1つは赤米のカンニホ、そしてもう一つは、紫黒米ではなく、穂の見た目から緑米のようであった。

緑米とは、もち米の古代米の一種で、稲穂は黒っぽいのだが、殻を剥くと中身は翡翠のような緑色で、まるで宝石のようなお米だ。収穫時期遅れると、色素が抜けて白くなってしまうので収穫時期は重要だ。

正直なところ、昨年の種籾の確保に関して、紫黒米だけ自信がなかったのだが、やはり違うものを確保していたようだった。

ただ、昨年、カンニホは植えていたが、緑米は植えていないので、緑米はきっと前作のこぼれ種から成長したのだと思う。田んぼで育てられた稲ばかりを見ているので、初めは稲が自生するイメージがあまりなかったのだが、意外にも「ここに稲いるの?」というところに育っていたりするもののようだ。植物なので条件があえば自生するのはあたりまえの話なのだろうが。

いづれにしても、緑米が収穫できたのはラッキーであった。

念のため、登熟した頃に籾殻を剥いて確認したが、緑色であることから、やはり緑米であった。

白いお米もよいが、色のついた古代米を少し混ぜて食べるのも絶品であるので今年の収穫も楽しみである。

微生物燃料電池のDIYやってみた〜その21〜

微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。

前回は、ワニクリップの錆が原因で測定がうまくいっていなかったところがあったため、全電池のIV特性の再測定を行った。さらに下位の結果の電池に対して、びん沼川の水を投入することで性能が向上することが改めて確かめられた。

全ての電池の性能が全体的によくなってきたので、今回は、全ての電池を使って再びファンを回す実験を行ってみようと思う。

電池2個直列x14組へ94Ω抵抗接続

ファンを接続する前に、100Ω程度の抵抗を接続して電圧や電力の状況を確認してみようと思う。

構成としては上図のように、電池2個を直列に接続したものを14組用意し、これらを並列接続して、94Ω抵抗を接続した。100Ω抵抗がちょうど手持ちになかったので、手持ちにあった47Ω抵抗を2つつないで94Ωとした。

電池の収納と配線は、こんな感じだ。電池が28個もあると置き場に困るので、軒下に手作りの棚を用意して、そこへ上手いこと収納・配線している。冷静にみると異様な光景にも映るが、決して怪しいものではないので。。。

そして、上図が、この構成での電圧変化だ。約1時間で1.4V程度から0.6V程度へ電圧が下がってしまった。一般的なアルカリ単3電池(1.5V)では、こんなにすぐに電圧が下がってしまうことはなく、およそ1.5Vを保つのだが、やはり電池から取り出せる電力が全く不足しているということなのだろう。電池電圧の低下を抑えるには、まだ、電池セルの個数を増やしてやらないといけないようだ。

抵抗接続時の電力も計算で求めてみた。接続直後は約20mWであったが、それから1時間後には、約4mWという結果になった。

電池2個直列x14組へ小型冷却ファン接続

次はいよいよ本番。この電池へ、小型冷却ファンを接続してみようと思う。

構成としては前項と同じく、電池2個を直列に接続したものを14組用意し、これらを並列接続して、小型冷却ファンを接続した。使用した小型冷却ファンの仕様は、0.8Vで動作時の消費電流が13mAである。

接続後、ファンは見事回った!時間にして約28分であった。

上の図は、この構成での電圧変化を示す。ファンを接続する前には、電池電圧が1.495Vであったが、ファンを接続後は、電圧は一気に下がり始め、ファンが停止した約28分後には、電圧は0.494Vになっていた。

最初のファン接続実験では、約37秒間しか回転しなかったが、大幅に回転時間が伸びた結果となった。

まとめ

約28分間であったが、小型冷却ファンを微生物燃料電池で回すことができ、マイプロジェクトは目標を達成することができた。プロジェクトは、一旦これで終了したいと思う。

さて次は、よりサイズ大きい電極を使って、発電の規模を大きくしてみたいと思う。広いスペースが必要なので、田んぼでの発電に挑戦してみたいと思う。

微生物燃料電池のDIYやってみた〜その20〜

微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。

前回は、測定で使用していたワニクリップの錆で、いくつかの測定が正しくなかったことがわかってしまった。なので今回は、気になる測定結果について、ワニクリップの錆がない状態で、再度測定することにした。

びん沼川の水投入実験 再測定

 

上のグラフは、びん沼川の水を投入したNo.28の電池のIV特性(再測定)である。比較のため、びん沼川の水を投入する前の値として、6月22日のデータを載せている。前回の測定では、水投入後に性能が上がる傾向を示していたので、錆の影響で大きく結果が損なわれているとは思っていないが、念のため再測定した。結果は、1ヶ月以上経過しても良い状態を保っていることがわかった。ちなみにグラフの見方であるが、折れ線が右上寄りな程、性能が高いことを意味する。

また、上のグラフは、同じ実験におけるもう一方の電池(No.35)のIV特性(再測定)である。比較のため、びん沼川の水を投入する前の値として、6月22日のデータを載せている。こっちは、前回の測定では、電池の性能向上の傾向がほとんど見られなかったのだが、今回の測定では、はっきりと性能の向上が見られた。

以上から、少なくとも、びん沼川の水の投入したことによって、電池性能が向上したと言えそうだ。

全電池のIV特性 再測定

測定に使ったワニクリップに錆があったことから、全電池のIV特性の測定結果も、もしかしたら怪しいかもしれないと感じたので、これも測定し直すことにした。

上のグラフは26個の電池のIV特性(再測定)である。数が多いので地味に労力がかかる作業なのだが数日かけて再測定が完了した。

電池No.7については、他と比べて性能が低めであったが、電池の蓋を開けてみると、大分しっとり感が無かったので、おそらく、泥の乾きが原因かと思う。

それと、電池No.9~No.11については、アノード電極に炙ったステンレス網を、カソード電極にステンレス網を使った電池で、以前のIV特性の測定結果から、性能が他に比べて極端に悪かったので、これらの測定は省いた事をお伝えしておく。

これで一先ず、不審な要素は省いた結果になっていると思う。

下位の結果の電池へびん沼川の水を投入

その後、性能が低かったNo.7とNo.22の電池について、びん沼川の水を投入して結果を見ることにした。

水の投入方法については、微生物への環境ダメージが小さい、タピオカストローからの投入方法で統一したかったが、電池No.7については、泥のしっとり感を復活させるために、泥を一旦取り出してからの水の投入を行った。びん沼川の水の量は、いつものようにペットボトルキャップ一杯分だ。(7.5ml=大さじ半分の量)ここで注意したいのは、アノード電極とカソード電極間の泥をしっとりさせるのに使う水は、酸化鉄の含まれるびん沼川の水ではなく、ただの水が良さそうだ。これまで、カソード電極につなげたステンレス針金が錆びて折れることが2回ほどあったが、これを防ぐためには、カソード電極付近には酸化鉄成分が少ない方が良さそうと考えている。なので、アノード電極とカソード電極間の泥をしっとりさせるのに使う水は、ただの水が良さそうと思う。

で、上のグラフは、電池No.7とNo.22のIV特性の日ごとの変化である。どちらも、びん沼川の水投入で、性能向上している結果が得られた。ついでに改めて分かったが、泥を一旦取り出してからの水の投入を行った電池No.7は、やはり、性能が上がるのがゆっくりである。これは微生物環境が一度乱されてしまうため回復に時間がかかることからなのだと思う。

さて、次は、その他の下位の電池についても、同様に水を加えてみようと思う。およそ性能がいい感じになったら、再度冷却ファンを回す実験を行いたいと思う。

 

 

 

微生物燃料電池のDIYやってみた〜その19〜

微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。

前回は、25個の電池性能を測定し、それらに随分差が出ていることが分かった。上位の結果の電池(No.30、No.20)と下位の結果の電池(No.28, No.35)に何か違いあるのか探ってみたいと思う。

びん沼川の水投入

以前、性能アップに効果を示した、酸化鉄が入っていると思われるびん沼川の水を、下位の結果の電池に投入する事で、性能が上がるかを試してみた。

 

上のグラフは、電池No.28へ、ペットボトルキャップ一杯分(大さじ半分)のびん沼川の水を電池の四隅から投入した場合のIV特性である。6月20日のデータは、びん沼川の水の投入前のデータであり、21日に投入後1週間程度をみると、日によって下がることがあったが、徐々に性能が上がっている結果が得られた。

一方で電池No.35 についても同じように測定したが、性能向上する傾向が見られなかった。

 

測定方法の不備が発覚

その後も定期的に測定を継続してみたが、7月1日、7月4日のデータが飛びぬけて良くなってしまった。こんなに急に性能が上がるはずがないので、何か測定方法に問題があるに違いない。調べてみると、測定に使用していたワニクリップがなんと錆ついていた。

おそらく、上記現象は、以下のように説明できる。

電池へ抵抗を接続するワニクリップが錆によって、接触抵抗が増えた。接触抵抗が増えたことで、合計の負荷抵抗が増え、電圧がいつもより高めに測定された。電流値は、測定電圧÷抵抗値で計算しているので、計算で使用した抵抗値は一定なので、電流値も高めに計算された。

んっ、そうすると、電池No.35で性能がほとんど上がらなかったのもワニクリップの錆が原因かもしれない。電池の出力電圧の測定に使用したワニクリップの方も錆ており、錆によって接触抵抗が増えたと仮定すると、接触抵抗分の電圧降下が発生する。そうすると、本来性能向上していたはずの電圧上昇は、電圧降下でキャンセルされていたという可能性がある。これについては、再測定したいと思う。

ここに来て、測定方法の不備が露呈してしまった。これは痛い。。。軒下に電池を置いていたとはいえ、ワニクリップを雨ざらしにしてしまったのは反省すべき点である。しかし、問題が生じるポイントがわかったので次に生かせる経験だと思う。

測定が怪しいと思われる結果については、錆がない状態で再測定し着実な結果を積み上げていこうと思う。

今回は本来の目的からそれてしまったが、次回、錆がない状態で再測定した結果をお伝えしたいと思う。

微生物燃料電池のDIYやってみた〜その18〜

微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。

前回は、お酢やピルクルの投入以外が要因で性能向上している訳ではないことを確かめるために、お酢もピルクルも投入しない状態でIV特性を測定した。その結果、お酢やピルクルの投入以外が要因で性能向上している訳ではないことを確かめることができた。今回は、その電池に対して、お酢を投入する実験を再度行って、性能向上が再現するのかを確かめようと思う。

お酢の投入実験

No.31およびNo.32の電池に対して、お酢を投入後のIV特性の変化を以下に示す。お酢の投入方法は、タピオカストローによって、小さじ一杯程度を電池の四隅から投入した。

電池No.31、No.32について、5月31日から、毎朝同じ時刻で1週間測定した。お酢を投入して2日目までは、一時的に性能が向上したが、その後は、性能が低下した。さらに1週間後にも計測したが、お酢投入前の結果を上回ることは無かった。結局、お酢の投入の効果がほとんど見えず、本当に効果があるのかよくわからなくなってきた。

味噌や醤油を作るときに発酵菌をコントロールするのが難しいのと同じように、発電に関わる菌をコントロールするのも難しいということなんだろうか。

全ての電池のIV特性を測定

お酢の投入実験が思った結果にならなかったので、一旦この実験からは離れ、自動電圧測定システムも作ったことなので、これまで作った電池のIV特性を全て測定することにした。

上のグラフは電池No.5~No.30及びNo.33~No.36の計30個の電池について、6月7日から6月16日にかけて測定した電池のIV特性である。

分かったポイントは3つだ。

まず1つ目。折れ線が左下寄りにある性能が低いグループ(No.9~No.11)は、アノード電極に炙ったステンレス網を、カソード電極にステンレス網を使った電池だ。以前の記事で、電極の違いによるIV特性の違いを書いたが、以前と同様に、性能が低い結果になっていることが再確認できた。

2つ目。No.19の折れ線(中央付近)が不自然であることだ。後から分かったのだが、カソード電極に挿していたステンレス針金が腐食により折れかかっていた。後日、ステンレス針金を新替えしたら、良好な結果が得られたので、接触不良により正しい測定ができていなかったことが原因であったようだ。

そして3つ目。残り25個の電池の性能に随分差が出ていることが分かった。折れ線の右端の点(680Ω接続時)の電流を見ると、372μA~615μAの開きがあり、全体の底上げをすることが課題に思えた。

上位の結果の電池(No.30、No.20)と下位の結果の電池(No.28, No.35)の違いが分かれば何か手を打つことができるかもしれないので、次回調べてみたいと思う。

水鉢で稲を育てる〜作り方とボウフラ駆除の方法~

今年でバケツ稲栽培歴は5年目。正確には、バケツというよりもむしろ不要になった鍋を栽培に多用してきたところはある。ただ古びた鍋が多く並ぶよりは、水鉢の方が見た目が良いので、今年はしばらく放置していた水鉢を使って稲を育てることにした。

準備するもの

  • 水鉢
  • 稲の苗

作り方

      1. まずは、水鉢に土を入れる。どれくらい土を入れるかはお好みで調整すればよいが、私の場合、田んぼと小川がコンセプトであるので、田んぼエリアと小川エリアの2区画をイメージし、2/3程度(田んぼエリア)に土を入れ、1/3程度(小川エリア)には水深が深い場所を用意した。なお後日、メダカを入れることも想定している。
      2. 1/3程度の小川エリアの底には、薄く砂を敷く。
      3. 盛った土の境界には、土が崩れないように、石垣のように石を積む。
      4. その後、苗を植える。植える苗は購入してもよいが、事前に育てておくことをお勧めする。4月中旬から下旬にかけて籾を撒いておけば、比較的簡単に育てることができる。今回、ここへ植えたのは、香り米の一種であるシフク。香りがとても良く、比較的たくさん穂をつける種類だ。

5. 最後に水を入れれば完成

ちょうど以前育てていたヒメホタルイがあったので、小さめの鉢に植えて、これも水鉢の中へ入れた。

3週間後、ボウフラが発生

稲は生長を続け、分けつは3本になっていた。まずまずの生長かと思う。

そして、この日、水の中をよく見るとボウフラがたくさんいた。そう蚊の幼虫であるボウフラだ。目視でざっと数えると30匹以上はいそうだった。これら全部を成虫にさせるわけにはいかない。

そこで、庭にあるプラ船の田んぼ池にいるメダカにボウフラ駆除のご協力をお願いすることにした。

始め4匹を投入。彼らは勢いよくボウフラを食べていたが、しばらくして、お腹一杯になったのか、あまり食べていないように思えたので、選手交代。さらに別の10匹を投入した。1時間もしないうちにあんなにたくさんいたボウフラが、ほとんど見えなくなったのだ。

思った以上の活躍をしてくれた。これからメダカの産卵の時期になるので、たくさん栄養をとってくれたのではないかと思う。

では、メダカはどんな様子でボウフラを食べるのだろうか?その様子は動画でご覧いただきたい。

この時期は、水があるとどうしてもボウフラが発生しやすいが、メダカがいればボウフラの発生を抑えてくれるはずだ。だから水鉢田んぼにもメダカがいて欲しい存在である。ただ注意したいのは、水鉢田んぼを作ってから直ぐにメダカをいれないことだ。十分に微生物とか藻が増え、自然に近い環境が整ってから投入したい。水鉢田んぼを作って3週間経過するが、もう少し、微生物や藻が増えてきてから、メダカも一緒に育てたいと思う。

籾の直播をやってみた

昨年より田んぼを借りて、自然農でのお米づくりを行なっている。自然農では、苗床で稲の苗を作り、耕していない田んぼに苗を一本づつ手で植えていく。栽培できる範囲は限られるかもしれないが、身一つあればすぐに始められるやり方だ。

私が借りている田んぼの広さは1畝より小さいが、それでも、手で植えていくには2日程度かかってしまう。そこで、この労力がもし減らせるものなら減らしてみたいと思っており、今年は、籾の直播を一部で試しているところだ。

播いた籾の種類

今年は、香り米(シフク)、黒米(チベット黒)、赤米(カンニホ)3種類の栽培に挑戦している。それぞれの種類について、3条づつ直播し、それ以外は苗を植えることにした。

籾の播き方

籾を播いた時期は、苗床を作った時と同じく4月11日であったが、気温が低い日が多かったため、発芽は遅く、5月初めであった。播くのが少し早かったかもしれない。

既に区画の周囲の溝には用水からの水が入っており田面は程よく湿っている状態になっていた。籾を播く場所は、雑草のとの競合を避けるために、15cm程クワで表土を薄く削った。こうする事で、生えている雑草と雑草の種を取り除く効果を期待できる。そこに株間20cmで籾を一粒ずつ播き、軽く土をかけ、最後に藁を薄く被せて、表土を保湿した。

その後の苗(シフク)の様子

5月17日、発芽して約2週間、敷き藁の隙間から稲の幼苗がツンと伸びているのをいくつか確認した。敷き藁のお陰で、稲の周辺の雑草が抑えられているようだ。

5月31日、葉が2枚に成長していた。雑草に紛れているため、発芽率がどのくらいなのかこの時点では不明であったが、籾を播いた箇所全てから芽が出ていないようだった。

6月20日、稲の苗と雑草を見分けながら、注意深く雑草を刈った。この作業は、とても神経を使う難しい作業であるが敷き藁のエリアから生えているかどうかで、ある程度稲と雑草を見分ける事はできる。しかし、敷き藁エリアに生えている稲によく似た雑草(ヒエ)もある訳で、これらは、触った時の硬さ、ヒゲの有無などを頼りに見分けることになる。分かっているつもりでも、時々迷う時もあり、雑草を愛情たっぷりに育てているケースが今後あるかもしれない。

雑草が無くなり見通しが良くなったところでようやく苗の生存率が見えてきた。約5割といったところだ。予想以上に低かった。今思う反省点であるが、5割の生存率であれば、1箇所に2-3粒播いておけば、全ての場所で苗が残ることになる。来年の話になってしまうが、次はそうしたいと思う。やってみないとなかなか気付けなかった課題であった。

直播エリアは発芽しなかった場所が半分くらいあるので、カモが着水するのに絶好の場所となってしまう可能性がある。着水しやすい水面を減らすために補植しておきたいところだったが、直播苗と移植苗の区別しておく管理が煩雑になりそうだったので、補植はせずに替わりにカモ着水除けの棒を挿しておいた。カモられないことを祈るばかりだ。

さて、ちゃんとお米ができるかは収穫時期まで待たなければならないが、籾の直播でもある程度いけるんではないかという感触が少し得られた気がする。今後の成長を見守りたいと思う。