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魚影が濃い10月の石神井川

10月の石神井川の川掃除に参加してきた。

この日の5日前に、臨時で川掃除が行われたそうで、カンやペットボトルといった大き目のごみは少なかった。その代わりよく目立ったのが、プラスチックの個包装のごみだ。この日私が拾った約9割は、飴、お菓子、たばこ、おにぎり等の個包装やその切れ端だ。

レジ袋にコンビニ弁当のごみをポイ捨てするのは論外であるが、こういった個包装やその切れ端は、うっかり風で飛ばされやすい。そんな経緯で川に集ってくるゴミも多いと思われる。ポイ捨ての意図があるなしに関わらず、ゴミの発生元にならないよう注意をしてほしいと思う。

さて、小川の様子はどうであろうか。

東伏見神社のある東伏見橋から下野谷遺跡のある下野谷橋付近までを主に清掃しているのだが、この時期になると、このエリアに小魚が泳いでいるのが観察できる。とてもほっこりとなれる良い時期である。

2019年は6月の後半からこのエリアにも水が流れるようになり、それから3か月以上経ち、降雨による増水が度々あるものの、水は枯れることなく安定してきている。小魚達も、安定して住める環境になってきているのを確かめながら下流から上がってきたのではないだろうか。

一方で、小魚達の楽園という訳ではなく、野鳥アマチュアカメラマン曰く、カワセミが小さい魚を上手に狩りする様子をみかけるそうだ。野鳥の方が、この時期の小魚の様子をよくわきまえているのかもしれない。この状態はいつまで続くのか来月も観察したいと思う。

 

追記

翌日小魚の正体を明らかにするため、一匹釣ってみました。アブラハヤでした。

和泉川でガサガサ

2019年のGWは10連休、横浜市にある妻の実家に帰省してきた。その際、歩いて15分程の場所にある和泉川に行ってきたのでリポートしたいと思う。

和泉川でガサガサ

さて、ここは地蔵原の水辺と呼ばれる付近だ。水辺に近づける階段があってよく整備されている。コンクリートの護岸ではあるが、土砂が溜まって植物が生えているところもあり、とても何かがいそうな雰囲気だ。

ガサガサで生き物を探すには、水際の植物に隠れているのを探すことがポイントだ。

では早速、ガサってみよう。

まず始めはココ。

流れの下流側に手網を構え、上流側から足で軽く水際を踏みながら手網へ追い込んでいく。この際、手網と川底と岸に隙間ができないように手網を置くことが重要だ。隙間があると魚が逃げてしまう可能性があるからだ。なので虫取り網のように丸い形状のものより、手網の上部が平な形状がガサガサには適している。

そして、捕獲できたのがタモロコだ。お腹が大きいのでメスが卵を抱えているようす。ちなみに紫色の花びらはオオカワジシャ。

そして、モノアラガイ⁈右巻きなのでサカマキガイではないが、もしかしたら、近似種のヒメモノアラガイの方かもしれない。

次の場所はこちら。

ここでは、ドジョウが出てきてくれた。

その後、カワリヌマエビ属も出てきました。

本日の結果

撮影時間も含め約30分で捕獲した生き物は

タモロコx3

ドジョウx1

モノアラガイx2

カワリヌマエビ属x3

そこそこ生き物が捕まえられたので、十分楽しむことができた。

時期によっては、ほかの種類も見つかると思うので、季節を変えてまた挑戦したいと思う。

遊べる小川の町、◯◯町

埼玉県比企郡川島町は、埼玉県のほぼ中央に位置している町だ。

北は都幾川・市野川に、東は荒川に、南は入間川に、西は越辺川に接しており、四方を川に囲まれている。地名が示す通り川に囲まれた島と言える。

町は荒川の低地に位置しているため、田園地帯が広がり、多くの水路(小川)が張り巡らされている。

希少な淡水魚の棲む水路もあり、多様性豊かな自然が残されている貴重なエリアだ。

「都会に一番近い農村」というキャッチフレーズが既にあるようだが、田んぼを潤す水路がたくさんあるという事も個人的に強調したいところだ。

水路と言えば、三面コンクリート化されているものが多いが、このエリアの水路は素掘りが多く、このエリアの1つの特徴と言える。

IMG_0409水路を見て歩いていると、こんな浅くて小さい水路にも、小さな魚がいたりする。

一時的に閉じた水域になっていて、人の気配に気づくと、右往左往する小魚の群れが間近に見る事が出来て面白い。

こんな場所なら小さな子どもでも、魚捕りが楽しめるかもしれない。

さてこの魚の正体は?

道路から網で簡単に掬って捕まえられそうかと思いきや、思ったよりもすばしっこい。やはりここは釣ってみることに。

IMG_0412可愛いサイズのコイだ。

運が良いとお手軽な釣りが楽しめるかもしれない。

川島町は、あそべる小川の町だと思う。

そんな川島町の中でも指折りの小川は、都幾川から取水している長楽用水。

長楽用水の水中映像はこちらからごらんう

設定で「画質=1080p」を選 ぶと最高画質でご覧いただけます。

メダカは田んぼで育てるべし!

ミナミメダカの学名である Oryzias latipes は『稲の周りにいる足(ヒレ)の広い』という意味だ。(Wikipedia)

メダカは田んぼと密接な関係にある魚であることをとてもよく表現していると言える。

しかしながら、メダカは絶滅危惧種に指定されているだけあって、簡単にメダカが見られる状況ではもはやない。

メダカの生息できる環境が少なくなっている事が理由だ。

そもそも田んぼが減っている、小川(水路)がコンクリート化されて流れが速すぎる、メダカや小さな生き物が生きていけない程の農薬が使われている、などいくつかの要因が挙げられるが、田んぼが小川と繋がっていないという理由もある。小川の水をポンプで吸い上げて田んぼに供給しているケースがそれだ。

田んぼでは、水が張られる期間、メダカの餌となるプランクトンがたくさん増えるので、メダカにとって良い成長の場となるのだが、田んぼと小川が繋がっていないと、メダカが行き来ができないことになる。

なので、小川を泳ぐメダカがの姿が見られても、稲の周りを泳ぐメダカの姿が見られることは、よりレアなケースと言える。

IMG_0207ならば、稲の周りをを泳ぐメダカを身近に見たいと思い、プラ舟を使って、庭に田んぼを作ってみた。一応、左側が田んぼで、右側が小川(水路)をイメージしている。

IMG_0206苗は、昨年バケツ稲作で収穫した種籾から育てた苗を使った。1ヶ月でこのサイズに成長してくれた。

IMG_0208

そして、上の写真は田植え直後の様子だ。(6月10日)

それから2週間後、稲の成長も順調に始まり、良い感じになってきたが、ここで、気になるのが、ボウフラの発生だ。

IMG_0289

流れのない水辺があるとボウフラが発生しやすくなるが、そこはメダカの力を借りれば、数を抑える事ができる。実際この田んぼでもボウフラは発生したが、メダカの投入後はほとんど見当たらないようになった。

メダカの力を侮ってはならない。

一方で、メダカが一所懸命に狩をしている姿は、ついつい応援してしまう。

遊泳力の差はかなりありそうなのだが、ボウフラも必死に逃げるため、狩はそんなに簡単ではないようだ。

行け!そいつだ!あぁ〜と。

感嘆の声をあげることも割と多い。

ボウフラvsメダカの攻防戦は意外に面白いかもしれない。

サッカーW杯の後は、稲作とメダカ飼育でそんな攻防戦を観戦してみてはいかがだろうか。

水槽・池のメンテナンス時に気にすべき事

皆さんは、蚊に効く殺虫剤や忌避剤は正しく使っているだろうか?

先日、蚊に効く「おすだけノーマットスプレー」を人体用虫除けスプレーと間違えて、左右の手の甲にワンプッシュしてしまった。

もちろんこのスプレーは、肌に直接スプレーするものではなく、空間に噴射して、蚊を駆除するものなので、間違った使い方である。絶対にやってはいけない事である。

しかし、間違えて手の甲に噴射してしまった結果、まさかの二次災難にまで発展してしまった。

まず、一次災難としては、自分の手の甲がヒリヒリとしびれてしまった。噴射後30分後から違和感が発生し、3~4時間程は違和感が続いた。

そして、二次災難としては、小川で採取したメダカ(10匹ほど)を飼育している池のメンテナンスをするために、殺虫成分が手についたまま、手を池に入れたため、殺虫成分が池に入り、池のメダカが全滅に追い込まれてしまった。

こんなおバカな事はあまりしないと思うが、水槽や池で魚を飼育するときに、気にしておかなければいけない事だと思ったので記載しておく。

気にすべきこと

ピレスロイドを成分とするエアゾール(スプレー)タイプの殺虫剤や燻煙剤を使用する時は、魚類のいる水槽(池)に成分が入らないようカバーをするとか外に出すとかの注意が必要。

もし、噴射後に手に付着している可能性がある場合は、石鹸で手を良く洗ってから、水槽や池のメンテナンスをするのが無難かと思う。

ピレスロイドは魚類に対しての毒性が強く、魚の神経に強く作用して麻痺させるため、飼育魚に対する使用上の注意が設けられているのだ。

今回感じたのは、ピレスロイドの魚毒性の強さだ。二次災難が起きたときのピレスロイドの体積分率を推定したいと思う。

池の水が約40Lとし、スプレーの1プッシュで手に付着した量を約0.001mLと仮定(製品中のピレスロイドの含有量を10%とする)、そのうち8割程度が手から池の水へ移動したと仮定。

0.001mLx0.1×0.8/40L=2ppb(10億分の2)

想像しにくい数字になってしまったが、つまりメダカにとって40Lの水槽に霧一吹きでも十分致命的な量であったと言えよう。

ふりかえり

まさかこんな事になるとは。せめて気づいた時点で、汚染のない水槽へメダカを移しておけば、状況は違ったかもしれない。判断を間違ったと思う。

ちなみに、もし人体用の虫よけスプレーを手につけた状態で、同じ事をしたらどうなのだろうか?という疑問が湧いた。

我が家で使用している人体用虫除け(フマキラー スキンベープミスト)の成分について調べてみた。

改めて知ったのだが、12歳未満の小児に使用する場合、使用制限があったのだ。

うちの子達に、この使用制限を守って使っていただろうか。ここでも改めて反省する。

この使用制限は、ディート(DEET)という成分によるものだという。

では、魚への影響は?

National pesticide information center によると

とある。

魚への毒性を低いとする記事もあるが、どちらが正しいのか分からないが、いづれにせよ、用心するに越したことはない。

ディートが魚への影響が強いという立場をとるならば、人体用虫よけスプレーを手に塗布して、その手を、水槽(池)へ入れることは、魚を危険にさらす行為になるはずだ。大事な飼育魚を危険にさらさないためにも、ディート成分をよく石鹸で洗い流してから、水槽(池)のメンテナンスをする方が無難だ。

はっきりした記憶ではないが、人体用虫よけスプレーでディート成分を手につけたまま水槽に手を入れた可能性が過去にあるかもしれない。

飼育魚が、やけに興奮状態になって、水槽を飛び出すような事を数回経験しているが、まさかディートやピレスロイドの影響ではなかったか?なんてことも考えてしまった。

今となってはなんとも言えないが。

まとめ

ピレスロイドやディートを使った殺虫剤や忌避剤を使う時は、大切な飼育魚がダメージを受けないよう、水槽や池に成分が混入しないように注意しないといけない。

リスクを全く気にせずに殺虫剤や忌避剤を使う事がないよう自戒を込めて気をつけたい。

それと、「おすだけノーマットスプレー」の製品形状は、人体用虫よけスプレーと間違わないよう形状を工夫して頂けると良いと思う。

参考:

KINCHO ウルトラ害虫大百科
National pesticide information center
〜化学ミュージアム〜 短な化学探訪

 

石神井川・上流の中を歩いてわかったこと、○○の高さ!

先日、石神井川上流の中を歩いて、わかったことがある。

水の流れの始まり

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この日の水の流れは、雑排水から始まっていた。南町貯水池の東側(れんげ橋)からすぐ下流あたりにある排水口だ。写真には「55 流入有(雑排?)」とチョークで記載されていた。

排水口の周りには汚水が広がり白いものが浮いいて気持ちがわるい。雨水以外に生活排水が流されている可能性がある。

なんとも残念な結果だった。

だが、この汚水エリアは、下流までずっと続いている訳ではなかった。

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50m程下流へ行くと、白い気持ち悪いものは消えていた。水中の微生物が有機物を分解しているのだろう。自然の浄化能力は本当にすごいと思う。

では、雑排水が石神井川の水の全てなんだろうか?

私が歩いた「れんげ橋」から「坂下橋」(田無警察署 坂下交番付近)までは1km程あるが、この間に雑排水の流入が確認できた排水口は、5箇所あったが、どれもチョロチョロの流れであった。

IMG_9460

青梅街道と交差する橋(柳沢橋)付近では、上の写真のように、水量はそこそこあるように思えるので、雑排水のチョロチョロな水量とは収支が合わない気がしている。

それに、この付近の淵に溜まった水の透明度もとても良い。

これらのことから、この付近にも湧き水があることが予想される。

歩いている最中にも、川底から空気泡が出てくるのを見かけたので、そこから湧き水が出ている可能性もある。今後、湧き水の場所を明らかにしたいと思う。

お魚はいるの?

石神井川上流は、垂直のコンクリートの護岸に加え、川底には小さなテトラポットのようなブロックが敷き詰めれらていて、生き物の棲みかに適した場所に乏しい。

また、雑排水の流入もしており、水中の酸素量が心配な場所も多い。

しかし、それでも、小川の世界があった。

お魚達は、ちゃんと自分達の居場所を見つけ、たくましく生きていた。

まだここは、ドブ川に成り下がった訳ではない。少ない湧き水を集めて、本来の小川の姿を維持し、お魚達の居場所を提供していた。

小川としてのポテンシャルの高さを感じることができた。

マイナス6度の千曲川で遊ぶ

年末年始の休み入り、長野県の小梅スキー場へ遊びに行ってきた。ママ友つながりの別荘に宿泊させてもらい、スキーに行くのが、ここ最近の年末恒例行事になりつつある。ありがたいことだ。

IMG_9374で、朝一番に、近所の小川散歩に行くのも恒例で、徒歩10分にある、千曲川へ。

朝7時前、佐久市の気温をiPhoneで見るとマイナス6度。

こんな日に誰が胴長を履いて川に入るのだろうか?探究心というものは、人の行動を促すようだ。

IMG_9375真冬の中、生き物はどこで冬を越しているんだろうか?私は、寒いのが苦手なんで、この寒さの中、冬を越す生き物には尊敬に値する。

さっそく、大きい岩の下をガサガサしてみた。運のいいことに2回目にして、7cm程の細長いのが、入った。

IMG_9368

砂の中で冬を越しているヤツメウナギ目の幼生だ。

エラ穴が7つあり、目が8個あるような見た目から、ヤツメ(八目)という名がついているそうだ。

図鑑で調べてみた。ヤツメウナギ属の幼生は、アンモシーテスと呼ばれていて、幼生期は、目が未発達で、口は漏斗状で、泥底にある有機物を濾しとって栄養をとっているそうだ。

成魚になると変態して、目が発達し、口が吸盤状になるという。

IMG_9369捕まえたアンモシーテスを逃すと、砂の中に潜っていった。目が無くても、隠れる場所はちゃんと分かっているのがすごい。

そして、手網を水から出すと、とてつもない状況になった。

IMG_9370

数秒で凍る(笑)。エンジンオイルのCMでバナナが凍るのを思い出す。

こんな体験ができる冬の千曲川、良いものです^ ^

 

 

かつて東京都に多く生息していた国の天然記念物に定められている魚は?

問い

かつて東京都に多く生息していた国の天然記念物に定められている魚は?次の4つのなかから1つを選んでください。

1. ミナミメダカ
2. トウキョウタナゴ
3. ミヤコタナゴ
4. ミヤコハルミ

ヒント

その名前は東京都に多く生息していたことに由来します。


 

 

 

 

 

正解

3.ミヤコタナゴ

解説

タナゴという魚は、二枚貝の中に卵を産む淡水魚です。日本には18種のタナゴ類が生息しており、その中の1種がミヤコタナゴです。

茨城県を除く関東地方でのみ生息が知られており、丘陵地や平野部における湧水を水源とするような水のきれいな小川やため池に生息します。

しかし、生息環境の悪化等によって、その数が激減し、1974年に国の天然記念物に定められ、採取や飼育が禁止されました。野生の生息地としては、現在、栃木県と千葉県の一部のみとなり、保護されています。

ミヤコタナゴが新種として発見されたのは、1909年で、小石川植物園の池だそうです。

井の頭公園の池善福寺川にもかつて生息していたといわれます。古老による昭和30代の白子川の生息の記憶には次のようにあります。

情景を想像してみるとなんだか楽しい気分になってくるのは私だけでしょうか。このような小川とミヤコタナゴが普通に見られるようになって欲しいですね。

さて、解説です。
1.ミナミメダカは東京に多くいたとは思いますが、国の天然記念物という意味では違います。2.トウキョウナタゴはひっかけですね。トウキョウではなくミヤコと命名した人のセンスが光る気がします。4.は有名な演歌歌手ですね。ミヤコつながりです。『アンコ椿は恋の花』というヒット曲がとっても有名ですね。

参考

「白子川を知っていますか-水辺再生に向けて-」白子川汚濁対策協議会

「日本の淡水魚」山と渓谷社

メダカの元々の生息地ともいえる場所はどこでしょうか?

問い

メダカの元々の生息地ともいえる場所はどこでしょうか?次の4つのなかから1つを選んでください。

  1. 水がきれいで流れが急な渓流
  2. 田んぼや田んぼとつながっている小川
  3. 大河川の下流
  4. ペットショップ

ヒント

メダカの属名はOriziasと言って稲に由来しています。


日本人にとって最も馴染みのある淡水魚といへばメダカではないでしょうか。

アクアリウムショップや最近ではフラワーショップでも売っているのをみかけることもあります。

お店で販売しているメダカは養殖で、ヒメダカなど品種改良されたものが多いようです。

しかし、都会に住んでいる人が、自然の中に生息しているメダカを見かける機会はとても少ないように思えます。

これは、メダカの生息地が、開発や田んぼのほ場整備、河川改修などによって減少したことや、農薬の影響などにより個体数が減少した事が理由として考えられています。

なのでかつて身近にいたメダカが生息しているところを見たことがないという子どもも多いのではないでしょうか?

正解

2. 田んぼや田んぼとつながっている小川

解説

メダカの属名が稲に由来している通り、メダカは田んぼや田んぼにつながっている小川に多く生息しています。
メダカは遊泳力が小さいので、流れの緩い小川を好みます。なので流れの急な渓流にはいません。
大河川の下流にも生息していることは否定できませんが、「本来の生息地という点」で不正解です。
ペットショップが本来の生息地だとしたら、店員さんがメダカを作ったのかな?いえいえ、店員さんも初めは田んぼや小川で採取したはずです。不正解ですね。

補足

メダカといっても日本のメダカは2種類に分けられています。キタノメダカとミナミメダカです。キタノメダカはさらに3グループ、ミナミメダカは9グループの亜種に分けられています。そして、地域ごとに遺伝的な違いが認められる場合があり、その地域個体群を他の地域へ持って行ってしまうと、雑種が生まれ、長い間かけて生じたその地域特有の遺伝的特徴が失われていくことに繋がります。

地域個体群については以前のコラムにも書いてますのでこちらも参照ください。

川にいるコイについて

こんばんは。

先日コイに関するお話を聞いたのでシェアしたいと思います。

コイを都市河川でよく見かける事があります。川に泳ぐコイを見ると「おっ、この川もコイが棲める良い環境になったか~」と感じている方が意外に多いようです。確かに池の錦鯉は昔から親しまれている観賞魚なので、その延長で川のコイもかわいがりたくなる気持ちは分かります。

何も知らなかった時の自分もそう思ってた時期がありました。それがいい事なのか悪いことかなんて、あんまり考えないし、教わる機会なんて滅多にないですもんね。

本来コイは大河川の下流域や大きな湖に生息すると言われ、河川にゴミを捨てさせない対策で都市の中小河川へ盛んに移入した例があり、実際に自治体がやっていたそうです。

しかしこのコイ、肉食に近い雑食性で、貝類や水生昆虫、他の魚の稚魚や卵、水草など、口に入るものは何でも食べてしまうので、その場所の生態系に少なからず悪い影響を与えるという事が後から認められるようになったのです。

悪影響を知ってか、さすがに最近ではコイの移入は無いそうですが、コイは長いと30年くらい生きるので、いまだに移入されたコイを見かける機会が多いのだとか。

コイだけがいる川がはたして良い河川環境と言えるでしょうか?少なくとも、いろんな生き物がいた方が良い河川環境と言えるような気がします。

よくコイにパン屑などの餌を与えている人を見かけますが、あまり宜しくないようです。コイの成長を促し、さらに根こそぎ食べることに繋がる可能性があるというのです。

そういえば以前、井の頭公園の池のコイに餌をあげるのが一種の名物になっていましたが、最近は、食べ残したパン屑が水質を悪くすることや、池の生態系を元に戻そうということで、コイへの餌やりは禁止されるようになってました。

コイに対する考え方は少しずつ見直しされているということを感じますね。。

今では希少種と呼ばれるような生き物や植物が、普通に見られるようになり、子どもたちが身近にあそべる小川が増えることを願っています。