「専門家コラム」カテゴリーアーカイブ

カワリヌカエビ属とヌカエビを見分ける

こんばんは。

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先日埼玉県入間市にある大森調節池で行われた生き物調査へ参加してきました。

大森調節池は、新河岸川支流の不老川(ふろうがわ)が増水した時に、洪水被害を軽減するため、一時的に水を溜める調節池です。

調節池を作るときに穴を掘ったら湧水が出てきたので、予定していたグラウンドとしての使用はうまくいかなかったそうですが、今ではこの湿地は、たくさんの生き物の生息場所となっています。

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カワリヌマエビ属の侵入

最近は在来のヌカエビと競合する外来種のカワリヌマエビ属が分布を広げているようです。新河岸川水系の場合、狭山丘陵周辺は侵入の無い最後の砦と言われてているそうですが、侵入はすぐ側まで迫っています。

今回の調査でもカワリヌマエビ属の一種が確認できました。

カワリヌマエビ属とヌカエビの見分け方

小川でヌカエビを捕まえることもあるでしょう。でもそのヌカエビはカワリヌマエビ属の可能性もあります。

ヌカエビとカワリヌマエビ属を見分ける方法ご紹介します。

ヌカエビ(在来種)

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目が真横に飛び出ている。
腰が曲がっている。

カワリヌマエビ属(外来種)

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目が少し斜め前に飛び出ている。(上から見ないとわかりません。)
腰は比較的真っ直ぐ伸びている。

注意

この見分け方は、関東での見分け方で、関西だとミナミヌマエビも目が斜め前に飛び出しているので、目だけでは区別ができないとのことです。

カワリヌマエビ属を探せ!

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多くはヌカエビですがカワリヌマエビ属も数匹います。

ぜひ探してみてくださいね!

 

生息環境が類似する在来のヌカエビが駆逐される例もあるようです。

ヌカエビは産卵場所として抽水植物を利用しますが、カワリヌマエビ属は抽水直物を利用しなくても産卵できるそうで、この点もカワリヌマエビ属が分布を広げられる理由の一つだそうです。

カワリヌマエビ属の影響を今後とも継続的に注視する必要があります。

最後に大森調節池のあめんぼ目線動画(あめんぼカメラ)をお送りします。宜しければご覧ください^^

設定で「画質=1080p」を選ぶと最高画質でご覧いただけます。

 

メダカの泳ぐ美しすぎる小川

こんばんは。

img_7439先日は神奈川県小田原市の酒匂川(さかわがわ)左岸に位置する田んぼへ行ってきました。一般社団法人おだわら農人めだかの郷が主催する「めだか米」の収穫ボランティアに参加するためです。

残念ながらこの日の収穫作業は雨のため延期になってしまったのですが、事務局長の山田さんと村田さん(めだかサポーターの会 事務局長)に周辺を案内してもらいながらお話を聞くことができました。どうもありがとうございました。

この団体は、野生のメダカの生息地を守るために、耕作放棄地となっている田んぼを利用して、低農薬で環境に配慮した米作りを行っています。最近では、酒米も作り、地元の酒造店と一緒に日本酒も手掛けています。「丹沢山 桑原」「左岸」というブランドで販売しており、すぐに売り切れになるほど人気だそうです。

環境保全活動というとボランティア100%のイメージが強いですが、ここでは米作り、酒造りという経済活動と結びついた活動が行われているため、利益の一部が環境保全活動にフィードバックされ、活動が継続しやすい状況が巧みに創り出されています。

田んぼと小川を行き来するための出入口

img_7448メダカの泳ぐ田んぼには欠かすことができないのが、この溝です。写真の左側が田んぼで右側が小川(水路)になります。既に田んぼは落水状態でありましたが、田んぼと小川の高さが同じ程度なのがお判りでしょうか?田んぼに水が張られている間、この溝は、メダカが田んぼと小川を行き来するための出入口となります。

昔はこういう風景があたりまえのようにあったのだと思うのですが、今じゃあまり見かけません。この出入り口がメダカにとって重要なんですねσ^_^;

田んぼの中の湿地

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写真は、田んぼの中のある湿地です。ヨシやジュズダマ等の植物が生い茂っていて底が見えませんが、水が溜まっている湿地です。なぜこんなところに湿地があるのかというと、冬場におけるカエルやクモなどの生息地を残しているためだそうです。夏場にはカエルやクモは、この場所から田んぼへ移動して、稲の害虫を捕食してくれるのだそうです。なので有益な生き物のために、冬場の生息地を確保しておくことはとても重要なことです。大学の研究チームがこの湿地からどれくらいのカエルやクモが田んぼへ移動しているのかを調査しているとのことでした。

常に水のある小川

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一般的な乾田では、刈り入れ前に田んぼの水を抜きます。これを落水と言います。落水後は、田んぼには水が必要ないので、水路へ流す水を止めてしまうそうです。しかしここでは、冬でも水路に水があります。この地域の水路は湧水が豊富で比較的水温が高いので、メダカの冬越しに適しているそうです。

 

これまで小川を探していくつもの田んぼへも足を運びましたが、水路が3面コンクリート&冬場は水がないといった水路をたくさん目にしてきました。なので、昔ながらの素掘りの水路&冬場でも清らかな水が流れているこの場所を見て、とても感動しました!

このような田んぼと小川がもっと増えていって欲しいと思います。

そして小川を増やすには、農業のあり方を変えていかないといけないんだと思います。

最後に、あめんぼ目線動画を撮りましたので宜しければご覧ください^^

お魚がピョンピョン跳ねてます!

設定で「画質=1080p」を選ぶと最高画質でご覧いただけます。

犀川 河川敷のたまりで生き物探し

こんばんは。

前回に引き続き、犀川の河川敷を歩きました。

image犀川、大きいですね~。

大きい川で遊ぶのも良いですが、私の場合、やっぱり小川の雰囲気を求めてしまいます。

小川の雰囲気を味わうなら、河川敷内の「たまり」が狙い目ですね。

早い流れより緩やかな流れの方が安心感があり、たまりにもこの安心感があります。

img_7399本流のすぐ側で水が湧き出ており、水たまりができていました。

img_7400こういう流れが緩やかなところは小魚の生活場所になりやすいですね。

そんな小魚の生活場所がどんな世界なのか気にならないでしょうか?

たまりの中の世界はこちらをご覧ください。

今回は、いつものあめんぼカメラでの撮影ではなく、携帯の自撮り棒の先にカメラを取り付けて撮影しております^^

 

img_7404さて、河川敷内を歩いていると、橋桁の足元にちょっとした水たまりを発見。こんな小さなたまりにも小魚やドジョウ、サリガニ、エビの姿が確認できました。

すぐに水が干上がってしまいそうな雰囲気ですが、恐らくここでも水が浸み出して、このたまりの水が維持されているのだと思います。

河川敷内のたまりを狙って生き物探しをしてみるのもとっても楽しいと思いますので、ぜひ挑戦してみてくださいね!

 

犀川の河川敷内で小川を探そう!

こんばんは。

先日、長野県の犀川(さいがわ)へ行ってきました。

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有名な武田信玄と上杉謙信の「川中島の合戦」はこの犀川と千曲川に挟まれた場所で行われたそうです。歴史好きの方には、訪れたい場所の一つなんだと思います。

ところで、犀川は小川ではないよねって思う方が多いと思いますが、今回は、この犀川の河川敷に小川を探しに行ってきました。

imageさて、河川敷への入り口です。藪を分け入って行く覚悟をもっておりましたが、そんなことはなく、道ができていたので、楽々進んで行くことができました。

imageで、川へ向かって歩いていると、すぐに、水が溜まっている箇所を発見しました!

image水溜まりの5m程手前から水が浸み出し、水がチョロチョロ流れているではありませんか。

おっ、これは間違いなく河川敷にできた小川です。(全長約5mですが…)

犀川の水が伏流水となりここで再び湧き出たのでしょうか(?)

img_7394水溜りに近づきます。小魚がたくさん泳いでいる様子が伺えました。

中には10cm程の魚影も。

img_73901匹捕まえてみると、ヌマムツのようでした。

どうやらこのたまりは、ヌマムツの楽園のようですね。

本川とは繋がっていない「たまり」なのですが、湧水による水源があるので、すぐに干上がってしまうことはないでしょう。逆に、河川敷内なので大雨の増水で撹乱されてしまうこともありますから、魚たちの運命はまさに自然とともにあります。

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せっかくなので、裸足でたまりに入ってみました。この日の気温は20°を超えておりましたので、冷たく気持い~感じでした。

驚いたのが、私の足に、まるでドクターフィッシュのように、小魚達が近寄ってくるのです。私の皮膚の角質をぜひ食べて欲しかったのですが、さすがに食べてはくれませんでした。でもなんで逃げないのでしょうね。不思議です。

そんな澄んだ水中の世界を撮影しましたのでよろしければご覧ください!

ちなみに、今回は、いつものあめんぼカメラでの撮影ではなく、携帯の自撮り棒の先にカメラを取り付けて撮影しております^^

 

 

 

 

小川の不法投棄を少しでも減らす方法

こんばんは。

先日、さいたま市の芝川の中に不法投棄された粗大ごみの数々を目のあたりにし、どうにか不法投棄を減らす方法はないものかと考えを巡らせてみました。

そこで、思いついた策を書き連ねたいと思います。

「不法投棄禁止」の看板の改善

川沿いによく「不法投棄禁止」とか「ゴミを捨てるな」の看板を目にしますが、この伝え方は捨てて欲しくない人目線の表現であって、ゴミを捨てる人目線の表現ではありません。

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佐々木圭一さんの著書『伝え方が9割』によると、相手の心に響く言葉を作るには、相手のメリットと一致するお願いの言葉を作ることだと提唱しています。

では、不法投棄する人の気持ちになってみましょう。

不用品がたくさん発生してしまった。
⇒粗大ごみに出すとお金がかかる。
⇒川に捨てちゃえ。

不用品が発生する事情はいろいろあると思いますが、恐らく、こんな心境があるのではないでしょうか。

ポイントはやはり、ゴミにかかるコストですね。

このコストを可能な限り0に近づければ、不法投棄を思いとどまる可能性が高まると思われます。

ではコストを可能な限り0に近づける方法はあるのでしょうか?

大量に不用品がある場合、リサイクルショップで売ってお金になるものも少なくないと思います。ただ、リサイクルショップでは、思った程の金額が得られないケースも多いと思います。なので、ヤフオクやメルカリに出品し、売却する方が断然お得なケースが多いと思います。

そして、そこで得られた資金を元に、不用品回収サービスに引き取ってもらうのです。

インターネットで探すと、比較的低料金で回収サービスを行っているところがあるようです。

ということで、こんな言葉を看板に書いてはどうかと思うのです。

「ねぇ、捨てる前にその不用品、売ってみてはどう?相談窓口 xxxxx市○○課」

ここで一つ課題です。

不法投棄しようとする人は、ヤフオク、メルカリなんか出来るの?

そうですね、不法投棄しない人でもヤフオク、メルカリにハードルの高さを感じる人は多いですからね。

そこで行政サービスの出番です。

行政サービスとして、リサイクルショップ、ヤフオク、メルカリを使用した売却方法および不用品回収サービスの相談窓口を設けます。

私の知り合いで、ヤフオク、メルカリのやり方に詳しく、セミナーを開いている方がいますので、こういう方のご協力を得てもよいかもしれません。

そんなサービスを提供したら税金がかかるじゃないか!と言い出す人もいるでしょうが、投棄物を河川管理者が処理するコストが減れば、その分のコストを上記サービスへ回せるのではないでしょうか?

はい、いかがでしたでしょうか?もっといい案があればぜひ情報をシェアしてください。

小川の不法投棄を少しでも減らせないかという思いで、妄想を膨らませてみました^^

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

発見!さいたま市の芝川で見たものは?

こんばんは。

先日、実家があるさいたま市の芝川に行って来ました。

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見沼たんぼの自然が多く残るこの場所は、川沿いをのんびりと歩くのがとてもおススメです。

私は大宮第二公園付近の川沿いは馴染みが深く、ひょうたん池と呼ばれる調節池に小学生の頃、よく釣りに行きました。クチボソやフナを釣った記憶がとても懐かしく思います。

ただ、当時の芝川はドブ川と呼ばれており、汚れた川の印象しかありません。

さいたま市のデータ(芝川 八丁橋のデータ)をみると

下水道普及率/河川水質(BOD値)
昭和45年:約6%/約40mg/L
平成26年:91.5%/3.5mg/L

とあり、下水道普及率とともに、BOD値は改善されているのが分かります。

BOD(生物化学的酸素要求量)とは、最も一般的な水質指標のひとつで、水中の有機物が微生物の働きで分解される時に消費される酸素の量を表したものです。BODの値が高いと、水中の有機物が多く、水質が悪いことになります。5mg/L以下だと、コイ・フナが生息できる環境だと言われています。

一般的にBODが10mg/Lを超えると、ドブ臭を感じると言われていますので、今こうして考えると、ドブ川と呼ばれる所以が理解できました。

下水道普及率100%に近づき、さらなる水質向上をして欲しいなと思います。

そんな芝川は私がよく訪れる場所ではありましたが、実際に川に入ったことがなかったので、今回初めて、胴長を着て芝川に入ってみました。

えっ、こんなにあるの?粗大ごみ

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川に入ってみると、水深30cm程の川底がはっきり見えるほど透明度があるのに驚きました。

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だけど、それ以上に驚いたのが、川に不法投棄された粗大ごみの数々です。

バイク、お店のレジ、車のバッテリー、毛布、丼ぶりの器...

とても残念な状態でした。

不法投棄はぜったいにやめましょう!

今度ゴミ拾いをしないといけないなと強く感じました。

えっ、川底のこの穴は?

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川岸に近い川底をみるとなにやら直径10cm程の穴がいくつも空いているのが見られました。

ザリガニの巣穴か?なども考えましたが、これは甌穴(おうけつ)かと思われます。

長瀞の甌穴は日本一大きいということで有名だそうですが、そんな自然現象がさいたま市の芝川で見られたので、ちょっとびっくりしました。(^^;;

写真では水面が揺れていて分かりづらいですが、穴の中に小さな球形のものが見えます。この球形のものが渦流によって回転し穴が拡がっていると思われます。河床は粘土質であったので削られ易いでしょうね。

生き物

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橋の上から覗くと10cm程度の小魚の群れが、お食事中のようで、藻類を食べている様子が伺えました。

丼ぶりの器の近くに集まっているのは単なる偶然です。

なんの魚なのか同定を試みようと釣りをしていた私に、散歩中の男性が声をかけてくれました。男性の話によると、普段はあまり小魚の群れを見かけないのですが、先日の大雨のときに、貯水池と川が水量調整のためつながった際に、池から小魚が移動したのではないかと言っていました。

なるほど、貴重なお話ありがとうございました!

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それから、草に覆われているような場所に隠れていました。スジエビでしょうね。

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増水時の流れで横たわってしまったと思われるのですが、マコモだと思います。

周辺を探してもマコモらしき群落が見当たらなかったので、この周辺では減少傾向にあるのかもしれません。

まとめ

今回、初めて芝川に入って、さまざまな発見ができました。

やっぱり上から眺めるだけでなく、川と同じ目線で見ないと見えてこないものもあるのだな~と改めて感じました。

私のふるさとの唯一の里川を「あそべる小川」にできないかと強く思うようになりました。

大宮第二公園の周辺の芝川には、親水性のある緩斜面の護岸がないので、この周辺に是非ともあそべる場所を作ってみてはどうかなと思いました。

 

小川をイメージした水槽を作ってみる(その2)

こんばんは。

前回の続きになります。

  1. “失敗1”: 田んぼの土だけだと、濁るし、なんか味気ない
  2. “失敗2”: 木の板は軽いと浮く
  3. “失敗3”: 隙間から砂が流出する
  4. “失敗4”: 隙間をの小石で埋めたが…
  5. “成功”: 隙間はヤシ繊維で埋めろ!

4. “失敗4”: 隙間を小石で埋めたが…

正直ここまで苦戦するとは全く思っておりませんでした。

しかし、ここで投げ出すわけにはいきません!

次に考えたのが、隙間より少し大きい小石を詰めていく作戦です。

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隙間より少し大きい小石を重ねます。その小石同士にも隙間がありますので、今度はその小石の隙間より少し大きい小石を重ねます。

これを繰り返せば、論理的には上手くいくはずですが、そんな繰り返しはやってられません(笑)

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で、以前よりは流出は治った気がしますが、濁っていてよくわかりません。

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数日後、泥の沈殿物が底に溜まり、水の濁りは収まりました。

その後、底に溜まった泥も綺麗に見えなくなりました。おそらくカワニナなどの貝類が底を移動しながらフィルター的な役割を果たしたのだと思います。

でも、やっぱり、隙間からの流出は止まっていませんでした。

まぁ~暫くはこれでいってみようかと…

5. “成功”: 隙間はヤシ繊維で埋めろ!

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しばらく様子を見ていたのですが、小石や砂の隙間がすこしづつ詰まってきたこともあり、植物が植わっている陸部分の位置がどんどん下がってきているようでした。

ちょうど1か月経過したので、隙間問題を解決しよう思い立ちました。

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今回の切り札は「やしの繊維」です。

園芸店で売っているやつです。

これを木の板の長さに切りそろえておきます。

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木の板と水槽の隙間に詰め込みます。

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もう片方の隙間にも同様にヤシの繊維を詰め込みます。

そして、隙間に川砂を埋めていきます。

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隙間を埋めた川砂の上に、少しづつ水を注いでいきます。もちろんカルキ抜きした水です。

水を川砂全体に注いでいきます。そうすると、砂の間の空間が詰まってくるので砂の面が低下していきます。低下した分を補うように砂を埋めます。

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背面を見てみましょう。

ヤシの繊維が木の板と水槽の隙間から流れ出る砂を抑え込んでいるのがわかります!

ヤシの繊維の効果は高いようです!

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植物も植え直しまして、この状態で一晩待ちます。

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一晩経ったものがこちらです。水の濁りが収まるに連れて、泥が底に沈殿しています。

今回もカワニナなどの貝類の効果を確認しようと思い、貝類2匹を入れました。

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貝類投入から3日後です。すっかりクリアな状態になりました。

底に溜まった泥も綺麗に見えなくなりました。やはり貝類の効果はありのようです^_^;

ということでなんとか隙間問題を解決できました〜σ(^_^;)

さぁ、これで小川っぽく見えているのでしょうか。

うーん、植物がもうちょっと欲しいかなぁ…

そのあたりは、また次回考えてみようかと思います。

 

小川をイメージした水槽を作ってみる(その1)

こんばんは。

洗濯ものが乾きにくい天気が続いておりますが皆さんいかがお過ごしでしょうか?

実はちょうど1月前くらいに、小川をイメージした水槽を作ってみたいと思い立ち、挑戦しておりました。

水中部分と一緒に、小川の構成要素である自然な川岸も再現することで、小川っぽいイメージを作りだしたいと考えたからです。

いわゆる「アクアテラリウム」という分類に属するものになるかと思いますが、小川に焦点を当てているので、私はこれを「オガワリウム」と名付けて呼んでおります。^^

今回は、その挑戦の結果得られたいくつかのコツを、たくさんの失敗談とともにお伝えしたいと思います。

  1. “失敗1”: 田んぼの土だけだと、濁るし、なんか味気ない
  2. “失敗2”: 木の板は軽いと浮く
  3. “失敗3”: 隙間から砂が流出する
  4. “失敗4”: 隙間をの小石で埋めたが…
  5. “成功”: 隙間はヤシ繊維で埋めろ!

1. “失敗1”: 田んぼの土だけだと、濁るし、なんか味気ない

水槽の中に、川岸を作るにはどうしたらよいか?

「そんなの土で作っとけよ!」とまず思いつくでしょう。(^_-)

とは言っても、庭を掘って得られる黒い土(黒ボク土)で作るのはなんか違う気がするので、水鉢などでよく使用される荒木田土(田んぼの土)をチョイスしてみました。

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子どもの頃にやった粘土遊びの感覚で、陸の部分を作っていきます。

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川岸に植物も植えてあげます。

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そして、カルキ抜きした水を入れます。

むむむっ、泥で濁ってるし〜(~_~;)

でも数日経てば濁りも収まるでしょう!

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で、数日経った水槽です。

なんとなく濁りは収まってきましたが、「茶色い世界」に、なんか味気なさを感じてしまいます。

さらに水が動くと濁りが煙のようにたってしまいます。

失敗に終わりました。

 

2. “失敗2”: 木の板は軽いと浮く

次に考えたのは、川砂を使うことです。ただし川砂で川岸を作ろうとするとなだらかな傾斜の岸しか作れなそうなので、木の板で護岸を作って、水槽との間を川砂で埋めようと考えました。

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まずは川砂を敷き詰めます。今回は、アクアリウムショップで購入した白い砂(珪砂:けいさ)を使いました。

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木の板を準備します。ちなみにこの板は、園芸用の花壇の柵で、100円ショップで購入したものです。久しく放置されていて傷んでいましたので、キッチンの火で表面を軽く炙って焦げ色をつけました。

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水路をイメージして左右に板を置きます。遠近法のように、水路が奥に続いているように見せているのがポイントです^_^;

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板と水槽の間に、川砂を埋めます。

カルキ抜きした水を入れます。

ですが…

むむむっ、完全に計算外でした。板が軽くて水に浮いてしまいました。

また、失敗です。

3. “失敗3: 隙間から砂が流出する

今度は、木の板が浮かないように工夫をしました。

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ちょうどいい事に、板に針金が通っていたので、この針金に浮力を相殺する程の重さの石を巻き付けました。

バケツに水を入れて、浮いこないことを確認しました。これできっとOKです!

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念のため、石を追加し、木の板をより抑えつけました。

先ほどと同様に、板と水槽の間に、川砂を埋めます。

カルキ抜きした水を入れます。

ですが…

むむむっ、板と水槽の隙間から、次から次へと砂が漏れていきます。

今回も失敗です。

いや~、失敗の連続です。

長くなってきましたので次回に続きますね。

いい感じの小川を探す方法(その3)

こんにちは。

東京はここ数日、過ごしやすい日々が続いておりますね。

さて、前回まで「1. ざっくりと狙いをつけるには」を書かせて頂きました。

今回は、「2.いい感じかどうかを見るには」についてです。

  1. ざっくりと狙いをつけるには
    1.1. 行きたい都道府県を決める
    1.2. 希少種が生息している地域を参考にする
    1.3.平野部の農村的地域や丘陵部を狙う
  2. いい感じかどうかを見るには
    2.1. グーグルマップを活用する
    2.2. 狙った場所をたくさん巡る

2.1. グーグルマップを活用する

いい感じの小川を探したい地域に狙いがついたら、次は本当にいい感じかどうかを調べてみます。

これを調べるには、グーグルマップを活用します。

まず、あなたがざっくりと狙いを定めた場所をグーグルマップで表示しましょう。

グーグルマップの標準地図の表示モードでは、河川・水路が水色で示されているので河川・水路の識別が簡単です。一方、航空写真モードでは、周辺の自然環境(緑が多いか)や護岸の状況がざっくりわかります。これら表示モードを適宜切り替えて、周辺の状況を確認していくのがポイントとなります。

で、さらに、はっきりとした状況を見るなら、ストリートビュー機能ですね。

ストリートビュー機能は、道路を歩いているかのように周囲360度の風景を自由にみることができる機能ですが、河川・水路を横切る橋の上からその様子をはっきりと見ることが出来ます。

これで、おおよそのいい感じ度は予測できると思います。

ただし、ストリートビュー機能で、河川・水路を見ることができるのは、河川・水路に沿った道路や橋の上に限定されますし、細道はデータが無かったりしますのでご注意ください。

ちなみに、このグーグルマップは、河川の名前を知りたい場合にはちょっと物足りません。

そんなときは、以下の国土地理院・電子国土ポータルで確認するのがおススメです。
http://portal.cyberjapan.jp/index.html

2.2. 狙った場所をたくさん巡る

いい感じの小川の探し方として、ネット上からの探索方法をご紹介してきました。こうして、ご自分で探した場所をいくつか用意したら、その場所を訪れましょう。

いくらネット上で「ここがよさそうだ」と思って実際に行ってみたとしても、「やっぱりイメージと違うじゃん」ということはきっとあると思います。

なので、いい感じの小川探しは、最終的には現地へたくさん訪れて、たくさんの場所を巡ることに尽きます。

それでは、皆さんが、たくさんの「いい感じの小川」に出会えることを祈っております。

あっ、くれぐれも現地へ行くときは、交通ルールを守って、地元の方々の生活のお邪魔にならないような配慮をしましょうね^^

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

いい感じの小川を探す方法(その2)

こんばんは。

いい感じの小川が定義できたところで、本題のいい感じの小川の探し方についてです。

いい感じの小川の探し方

いい感じの小川は、いったいどこにあるのでしょうか?

 

インターネットで「小川」「いい感じ」と仮に入れても検索上位にヒットするのは、小川さんという方のブログばかりで、全く役に立たない事がわかります(笑)

ではどうしたら良いのでしょうか?

一言でいうとざっくりと狙いをつけてから、いい感じかどうかを見ていきます。

  1. ざっくりと狙いをつけるには
    1.1. 行きたい都道府県を決める
    1.2. 希少種が生息している地域を参考にする
    1.3.平野部の農村的地域や丘陵部を狙う
  2. いい感じかどうかを見るには
    2.1. グーグルマップを活用する
    2.2. 狙った場所をたくさん巡る

1.1. 行きたい都道府県を決める

まずは、どの都道府県で探したいかを決めましょう。

いい感じの小川へ行った際には、きっと寄り道もするのではないでしょうか?有名なアレを食べてみたいとか、アノ温泉に行ってみたいとか。そうゆう寄り道したいところがあれば、どの都道府県に行きたいかは決まってきます。

先日の夏休みは、新潟へいい感じの小川を探しに行きましたが、自宅からの行きやすさと、日本海の海へ海水浴に行ってみたかった、というオプションの理由から私は新潟に決めました。

1.2. 希少種が生息している地域を参考にする

ざっくり狙いをつけるなら、希少種が生息している地域を参考にできる場合があります。

希少種とは、生息環境の破壊などによってその数が減ってきている生き物のことです。

そういった生き物は、いい感じの小川を生活の場に好むことが多く、希少種がいるということは、そこにいい感じの小川があるという可能性が高いです。

例えば、メダカ、タナゴ、ホトケドジョウなどは小川と切っても切れない関係と言えます。

こういった生き物をキーワードに、例えば「東京 ホトケドジョウ 生息地」と入力してインターネットで検索すると、「○○川水系」とか「もう少し詳しい地域名」が見つかるときがあります。

この情報が見つかると、いい感じの小川の狙いをつけやすくなりますが、見つかったらラッキーぐらいに思いましょう。

それと、もしいい感じの小川で希少種と出会えた場合は、その場所が特定できてしまう情報を、インターネット上に公開するのは絶対やめましょうね。写真を公開するだけだとしても、写真に特徴的な建物や風景が映っていると、場所が特定されてしまう可能性がありますからね。その場所の希少種がたくさんの人に採取されて「いなくなってしまう」なんてことが起きないように、やさしい配慮があるといいですね。

どこまで公開してよいの?という問いに、明確な決まりがある訳ではないのですが、「○○県」「○○川水系」といった大雑把な表現までにとどめておくのが無難でしょう。

1.3 平野部の農村的地域や丘陵部を狙う

地形からいい感じの小川の場所を狙っていくこともできます。

まず、山間部の川は渓流にあたるので山間部には「小川」はないことになります。

次に、平野部。平野部にはオフィス街や市街などが集まる都市的な地域の他、田畑や自然が多く残っている農村的地域があります。

都市的な地域には、自然が少なく人工構造物が多いので、いい感じの小川は少ないだろうというのは容易に想像がつくでしょう。治水のために、かつての小川は深く切り立った溝と化し、雨水を効率よく流すために3面コンクリートで護岸された河川が多いのが現状でしょう。

しかしながら例外はつきもので、例えば、東京都の武蔵野台地には、湧水スポットがいくつもあり、住宅街の横を流れるいい感じの小川も存在します。東京都の野川なんかはその良い例でしょう。

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個人的には、都市的地域にも、もっともっと、いい感じの小川が増えて欲しいと強く願っております。

一方、農村的地域には、河川とは別に農業用水路が網の目のように掘られているところもあり、素掘りの水路なんかがある可能性は高いです。ただ、圃場整備が進んで、水路が3面コンクリートになっていることもありますので、「2. いい感じかどうかみるには」で状況を確認する必要はあります。

最後に、丘陵部。丘陵部にも田畑や自然が多く残っている地域です。丘陵部は、谷戸とよばれる地形とその谷頭(こくとう)部分に、ため池を持つことが多く、棚田の横をいい感じの小川が流れることは多いです。

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今日は長くなってしまいましたので、この辺で終わりにします。

「2.いい感じかどうかを見るには」については、次回お伝えいたしますね。