微生物燃料電池のDIYやってみた〜その21〜


微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。

前回は、ワニクリップの錆が原因で測定がうまくいっていなかったところがあったため、全電池のIV特性の再測定を行った。さらに下位の結果の電池に対して、びん沼川の水を投入することで性能が向上することが改めて確かめられた。

全ての電池の性能が全体的によくなってきたので、今回は、全ての電池を使って再びファンを回す実験を行ってみようと思う。

電池2個直列x14組へ94Ω抵抗接続

ファンを接続する前に、100Ω程度の抵抗を接続して電圧や電力の状況を確認してみようと思う。

構成としては上図のように、電池2個を直列に接続したものを14組用意し、これらを並列接続して、94Ω抵抗を接続した。100Ω抵抗がちょうど手持ちになかったので、手持ちにあった47Ω抵抗を2つつないで94Ωとした。

電池の収納と配線は、こんな感じだ。電池が28個もあると置き場に困るので、軒下に手作りの棚を用意して、そこへ上手いこと収納・配線している。冷静にみると異様な光景にも映るが、決して怪しいものではないので。。。

そして、上図が、この構成での電圧変化だ。約1時間で1.4V程度から0.6V程度へ電圧が下がってしまった。一般的なアルカリ単3電池(1.5V)では、こんなにすぐに電圧が下がってしまうことはなく、およそ1.5Vを保つのだが、やはり電池から取り出せる電力が全く不足しているということなのだろう。電池電圧の低下を抑えるには、まだ、電池セルの個数を増やしてやらないといけないようだ。

抵抗接続時の電力も計算で求めてみた。接続直後は約20mWであったが、それから1時間後には、約4mWという結果になった。

電池2個直列x14組へ小型冷却ファン接続

次はいよいよ本番。この電池へ、小型冷却ファンを接続してみようと思う。

構成としては前項と同じく、電池2個を直列に接続したものを14組用意し、これらを並列接続して、小型冷却ファンを接続した。使用した小型冷却ファンの仕様は、0.8Vで動作時の消費電流が13mAである。

接続後、ファンは見事回った!時間にして約28分であった。

上の図は、この構成での電圧変化を示す。ファンを接続する前には、電池電圧が1.495Vであったが、ファンを接続後は、電圧は一気に下がり始め、ファンが停止した約28分後には、電圧は0.494Vになっていた。

最初のファン接続実験では、約37秒間しか回転しなかったが、大幅に回転時間が伸びた結果となった。

まとめ

約28分間であったが、小型冷却ファンを微生物燃料電池で回すことができ、マイプロジェクトは目標を達成することができた。プロジェクトは、一旦これで終了したいと思う。

さて次は、よりサイズ大きい電極を使って、発電の規模を大きくしてみたいと思う。広いスペースが必要なので、田んぼでの発電に挑戦してみたいと思う。