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野川公園の昔は〇〇、野川公園・飛地の池でかいぼり

明けましておめでとうございます。

今年も精一杯、小川に関するコラムを書いていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、12月末にも、東京都公園協会主催のかいぼりに参加してきたのでリポートしたいと思います。

今回の会場は、野川公園の飛地(とびち)にある名もなき池だ。普段は柵で囲われており、入れない場所なんで、珍しい生き物が出てくるかもしれないということであった。

野川について

野川は、東京都国分寺市にある日立製作所中央研究所内に水源をもつ多摩川の支流である。昔の多摩川の流れが武蔵野台地を削ってできた崖の連なりは国分寺崖線(こくぶんじがいせん)と呼ばれているが、野川は、この崖から湧き出る湧き水を集めながら、主にこの崖に沿って流れている。ほとんどが湧き水だというから水がキレイで、子どもが川に入って水遊びができる都内でも有数の小川だ。

崖から湧き出た水が小川となって野川へ流れ込んでいて、そんな数十メートルの小川の流れがたくさん見られるのも野川の特徴だろう。

開発の歴史

野川公園における野川沿いはその昔、湿地帯であったという。1947年に撮影された航空写真を見せてもらったが、川沿いに田んぼが広がっているのが確認できた。しかしその後、一帯にはゴルフ場が建設され、湿地のほとんどは埋め立てられてしまったという歴史がある。

野川公園の木と芝生の配置をみると、なんとなくゴルフ場の面影を感じられる。

そんな埋め立ての歴史があるにも拘らず、今回のかいぼりでは、希少種であるホトケドジョウが見つかった。

一体なぜ?

正確なところは分からないが、崖に近いところであり、湧き水が3箇所から絶える事なく流れていたため、奇跡的に開発の影響を逃れたのかもしれない。とは言え、かいぼりでは、大きな材木やらがたくさん出てきたので、開発はすぐそこ迄迫っていた事は容易に想像できる。

名もなき池なので、「奇跡の池」にふさわしい名前が今後つけられる事を期待したい。

捕獲した生き物

かいぼりで捕獲した生き物は以下。

  • カワリヌマエビ属
  • アメリカザリガニ
  • ミナミメダカ
  • ホトケドジョウ
  • モツゴ
  • シオカラトンボ (ヤゴ)など

まとめ

前回参加した、神代植物公園でのかいぼりと違い、捕獲した魚類の個体数は、圧倒的に少なかったが、この池で、繁殖を繰り返している可能性が伺えた。

カワリヌマエビ属は外来種であるが、ホトケドジョウの保全と言う意味では、カワリヌマエビ属が餌になるため、このまま共存状態が良さそうだ。

今回の作業で、当時あったであろう生態系へと戻っていくことを期待したいと思う。

続・柳久保新田を支えた用水~〇〇の誇り~

以前の記事で柳久保新田を支えた用水として柳久保用水の事をお伝えしたが、詳細な流路が掴めていなかったため調査中としていた。

今回、正確な流路が掴めたので記録に残しておきたいと思う。

聞き取り調査

先ず初めに、現地の人から話を聞こうと思い、柳久保新田(現東久留米市南町二丁目)の農家の直売所に方にお話しを聞いた。

この直売所では、大根、白菜、サニーレタスなどの新鮮野菜が並ぶ。ラグビーボール程の大きさのサニーレタスを購入する際、用水のことを聞こうと思ったが、直売所の女性の軽快なトークに全くもって主導権を握られてしまった。

「ついでに、このハンサムグリーン(葉物野菜)もどう?共食いになっちゃうけどね(笑)」

どうやら、ハンサムグリーンを売る時のセールストークのようだった。話の上手なこの女性に、意を決して用水のことを尋ねてみた。

祖先は享保期に入植して来た開拓民だということを強調されていた。開拓して生活していくには水が必要で、そのために玉川上水から水を引いてきたのだという。何時の時代かは不明だが、用水の水がある村なので、兵隊さんが駐屯したこともあったそうだ。水が流れなくなってからは、用水跡ににホームレスが寝ていて困ったとか、用水に関する昔話を聞くことができた。

ただ、どのあたりを流れていたのか正確な場所は得られなかった。

用水・河川網図

そこで、今度は東久留米市の図書館へ行って情報を探すことにした。

図書館の職員へ、東久留米市の用水に関する資料は無いか訪ねてみたら、なんと「東久留米市用水・河川網図」というものがあるということだ。「もうず」と言われ最初は何のことかピンと来なかったが、漢字を見てすぐわかった。これなら、東久留米市の地図に暗渠跡が記載されているかもしれない。

ただ、この網図は、市内の別の図書館(中央図書館)にあるということで、しかたなくそちらへ向かった。そして、中央図書館でようやく見つけた「東久留米市用水・河川網図(平成13年作成)」には、私が探していた、セブンイレブン東久留米南町2丁目店以降の流路が記載されていた。

やはり、東久留米市の情報は、東久留米市の図書館で探すのが正解だ。この情報から、グーグルマップのマイマップを更新した。(柳久保用水:金色

まとめ

図書館では「東久留米の江戸時代」(東久留米教育委員会)という本にも出会った。柳久保新田の成り立ちについての記載があった。柳窪村と足立郡指扇村・遊馬村(現さいたま市)などの人々によって開拓されたとのことだ。

見渡す限りの草原を切り開き、屋敷を築き、農地を築いていった先人達の苦労は計り知れないものがあるだろう。そして、その子孫である農家の方たちには、開拓民であることの誇りを大事にしている。そう感じた。東京の農地が減っていく一方であるが、どうか、開拓した農地を守っていって欲しいと思う。また、開拓民の重要なインフラであった用水跡も保存し、後世に残して欲しいと思う。

開発で消えていく前に。

セブンイレブン東久留米南町2丁目店付近の暗渠

神代植物園の池 かいぼり体験

先日、東京都公園協会が主催するかいぼりボランティアに参加して来た。私個人としては、念願の初かいぼり、とても良い経験ができた。

そもそも、かいぼりとは、どんなもなのだろうか。東京都公園協会の事前講習会で得た情報から説明したいと思う。

かいぼりとは

かいぼりとは、農閑期ため池の水を抜き一定期間干して清掃堤や水路にの点検補修を行なう作業だ。近年は、池の水質改善や外来種の駆除を目的に行われる例が増えてきているそうだ。

かいぼりの効果

かいぼりをするとどんな効果が期待できるのだろうか。主に以下の効果が期待できる。

池の水がきれいになる

物理的に水の入れ替えが発生するので、水が綺麗になる。

池にゴミがなくなる

池の水を抜くと、今まで見えなかったゴミが見えてくることがある。三鷹市の井の頭池のかいぼりではたくさんの自転車がでてきたことは有名だ。かいぼりで発生したゴミは除去される。

底泥の窒素除去(富栄養化物質の除去)

池に水があるときは、池底の土は、ほとんど酸素なしの嫌気条件になっている。しかし、池の水を抜き、一定期間底泥を干すことで土中に酸素が供給されるようになる。そうなると、土中の表面に近い層は、酸素ありの好気条件となり、酸素なしの嫌気条件の層との境界が土中の深くへ下がる。このとき土中では、好気条件ではたらく細菌と嫌気条件ではたらく細菌が機能して、土中のアンモニア性窒素が最終的に窒素ガスへ変化して外へ出ていく。土中の窒素成分は、水中へ溶けて池の富栄養化へはたらくので、窒素ガスとなって土中から外へ出ていけば、池の富栄養化防止に役立つということだ。

外来種の駆除(在来種の保全)

池へ勝手に生物を持ち込むことによって、もともとあった生態系のバランスが崩れ、在来種の魚などが少なくなってしまうことが多い。池の水を抜くことで、生物を捕獲・仕分けし、外来種の駆除できる。

埋土種子の発芽

水草の種子は何十年も休眠状態でいられる。かいぼりによる撹乱や水が綺麗になることで水草の種子に光が届くようになることで、休眠していた種子が発芽することがある。井の頭池では、絶滅したとされていたイノカシラフラスコモの生育が確認されたそうだ。

かいぼりの作業の流れ

かいぼりの作業としては以下の流れがある。

  1. 水質や生物の事前調査
  2. 排水
  3. 生物の捕獲・仕分け
  4. 飼養
  5. 復水
  6. 生物を池に戻す
  7. 定期的なモニタリング

このうちボランティアが行う作業は、人手を要する生物の捕獲だ。たも網や四手網を使って、ひたすら生き物を捕獲する。

いざ現場へ

今回の会場は、東京都調布市にある神代植物公園の上池と下池だ。この池はもともと人工池なので在来種も外来種もないのだが、水質改善と池を作った当時の生態系へ近づける事が目的となる。

私が担当した現場は、下池であったが、到着した時には既に、水は10cm以下に抜かれていて、水面の波紋から、エビや魚がたくさんいるのがわかった。

胴長を着て池に入る時、ヘドロにどれほど足が埋もれるのか心配したが、そんな心配は全く不要だった。足裏は15cm程ヘドロに埋もれた後、すぐに硬い底を捉えた。足裏の感覚から、池底は硬くて平らだった。確認はできなかったが、観賞用の人工池ということからコンクリートの池底だったということもあり得るかもしれない。

さて、生き物捕獲の開始だ。波紋が広がる場所をたも網で掬ってみる。

ヘドロや枝葉と一緒にエビや小魚がたくさん入った!

例えば小川で、タモ網を使いガサガサした場合、エビや小魚が数匹捕獲できれば上出来だ。ところだが、かいぼりでは、一網でいとも簡単にエビや小魚がたくさん捕獲できるのだ。これこそが、かいぼりのもっともエキサイティングな点だ。

捕獲した生き物は、バケツへ入れるが、できるだけ生き物だけをバケツへ移すことがポイントだ。泥がバケツに混ざると、小魚のエラに泥が詰まってしまうので、小魚の負担になる。なので、なるべく早めに濁りのない水槽へ運搬できるよう、バケツの水が濁ったら、バケツをこまめに取り替えることが重要だ。

その後ひたすら捕獲すること1時間、自分で捕獲したのは、コイ2匹、小さい魚やエビについては、200匹以上タモ網で捕獲したと思う。

それでも全てを獲りつくすには、もう少しかかりそうだ。午前中で一旦作業は終了したが、午後も作業したい人は、捕獲作業は続くということだ。

作業終了後に、速報として捕獲した種が発表されていたが、上池と下池で捕獲した魚は、コイ、フナ、モツゴ、メダカ、ヨシノボリ類であった。それとスジエビとカワリヌマエビ類。クサガメとイシガメの雑種もいたそうだ。

仕分けと集計作業の場には、2つのプラ舟に満員のエビと小魚が仕分けと集計を待たされていた。かなりの過密状態であった。ブクブクはプラ舟に一つずつあったが、この過密状態で酸素供給は足りているのかと少し心配になるくらいだ。あまりの数に仕分けと集計作業の人たちは少し混乱しているように見えたが、もはや浮いている数十匹の幼魚に気を留める人はいないだろう。私はここで帰宅したが、気の遠くなる仕分け・集計作業が続いたのだと思う。この作業にもボランティアを使えば良いと思うのだが。

まとめ

今回、初めてかいぼりに参加したが、比較的ヘドロが薄い池であったためか、TVで見る様な池での移動に苦労する事はなかった。なので苦労よりかは楽しいかいぼりという印象であった。

果たしてこの池のかいぼり効果はどんなものになるのでしょうか?今後の結果に注目したいと思う。

冬の石神井川、小魚の集まる深場へ潜入捜査

先日、西東京市を流れる石神井川のゴミ拾いボランティアへ参加してきた。

IMG_0940この日の石神井川は、先月同様、水の流れがあり、冬の小川として良い状態だ。夏に数メートルにも茂っていたオオブタクサの枯れあとなどの茶色が存在感を残しつつも、冬草の緑も負けてはいない。生きものの命を感じる水辺だ。

ゴミ拾いをしていると、川沿いを散歩している近隣の人がよく声をかけてくれる。
「ゴミ拾いご苦労様です。綺麗になって気持ちが良いです。」
こんな風に言ってもらえると、とても嬉しくなるし、作業の励みにもなる。

IMG_0941これが本日の、収集ゴミ。先月よりカンやペットボトルが少なかったため、飴玉やチョコなんかのプラスチック個包装とスーパーのプラ袋(透明なやつ)が目立った。一個ずつ拾う手間がかかるのが個包装のゴミだ。毎回感じる事なのだが、お菓子メーカーさんにはぜひとも、個包装ゴミ問題について取り組んで欲しいと思う。

IMG_0942さて、ゴミ拾いの後には、いつも気になっていた場所へ行ってみた。ここは、渇水期でも常に水が残る場所で、ミシシッピーアカミミガメをよく見かける場所だ。深場には多くの小魚が群れていたのが上から確認できた。

ということで、小魚が集まる深場へあめんぼカメラの潜入調査開始!

小魚達はここで冬を越すだろうか。今後の小魚達の動向も観察したいと思う。

 

田無用水の水で田無に再び田んぼを!

先日は、娘の七五三があり田無神社へ行ってきた。

IMG_06299月の時点ではまだ工事中であった池は、

IMG_0909ほぼ完成しつつあり、龍神池と名付けられていた。

水神宮として水神様をお祀りするとともに、田無用水の風景よみがえらせるために作られたということだ。

田無用水の再生を願う筆者としては、この池の誕生はとても喜ばしい出来事である。

ところで、この池で特筆すべきことは、池の土メダカだ。

導入された池の土は、近隣農家の田んぼの土が使われているそうだ。土の中残っているかもしれない絶滅してしまった水草の種子が発芽するのを期待しているという。三鷹の井の頭池のかいぼりでは、絶滅したイノガシラフラスコモの埋蔵種子が発芽したという例があるので、田無用水が流れていた当時を偲ぶ水草が発芽する可能性は十分あるかもしれない。今後の動向が楽しみである。

また、メダカは、杉並区の須田孫七さん宅で長いこと飼育されてきたミナミメダカが導入されているということだ。2007年に実施されたDNA調査では、東日本に生息した純血種のDNAを持つ貴重なメダカと判定され話題を読んだメダカだ。すぎなみ学倶楽部というサイトでも詳しく紹介されている。

そんな貴重なメダカが龍神池にやってきたのだから、田無の小川である田無用水のことが今後益々注目されていくのではと思う。

ちなみにだが、池からメダカを持ち出さないことはもちろん、他から持ってきたメダカや他の生き物を池へ放さないことにも、十分注意されたい。ぜひ温かく見守ろう!

一方、七五三の祈祷の際に、子どもに稲穂を渡されたのだが、イミテーションの稲穂であったのが気になった。

ここは是非とも、田無で田んぼをつくり、そこで採れた稲穂を使って欲しいと思った。

田無には田んぼが無いとよく言われるが、明治から昭和の初めにかけて、田無用水の水を利用して、石神井川沿いに田んぼが作られていたのだ。もしかしたら、田無の田んぼで獲れた稲穂が、田無神社に初穂としてお供えされていたかもしれないだろう。

そう考えると、今は田無から消えてしまった稲作文化復活させ、田無神社の祈祷の際に、その稲穂を使うことはとても意味があるのではないだろうか。

稲作をやっていた当時のように、田無用水再生し、その水を利用して田んぼを作る。

夢みたいな話に聞こえるが、当時の人達に出来たことが、今の私達にできないはずがない。

子どもの健やかな成長を祈るとともに、そんな夢の実現も祈らせてもらった七五三であった。

用水を〇〇に貢献する生き物を育む場として活用

先日『虫と一緒に家庭菜園』(小川幸夫さん 著)を読んだ。農薬に頼らず野菜を食害する虫を他の虫に駆除してもらおうという考えで、野菜を栽培しているそうだ。例えば、アブラムシを食べるテントウムシ、イモムシを狩るハチ、は畑の中で益虫として大事にしている。虫たちの食う食われるの関係を利用し、害虫だけが増えすぎないように配慮しているのだ。

実際この方法でピカピカの野菜ができているというのだから達人技だ。

最近では、畑に池を作り、カエルやトンボが住むビオトープ作りに挑戦しているという。彼らにも、畑の害虫狩りに一役買ってもらおうというアイディアがとても良い。

この点から、改めて水辺の重要性に気付かされた。

以前、畑の空き地に小川のようなビオトープ池を作れないかと近所の農家さんに提案し、断られた事を思い出した。カエルやトンボが水辺を繁殖の場として利用し、住み着いてくれれば、彼らが近くの畑の害虫を減らしてくれる可能性があるという説明ができればよりメリットを感じてもらえたのかもしれない。

池だけだと止水を好む生き物しか集まらないことになるが、緩い流れの小川と一緒に池のような止水域を併設すれば、緩い流れを好む生き物と、止水を好む生き物の両方が棲息可能な環境を提供できるので、より多様性のある環境となる。

なので、もし畑にビオトープを作るなら、この点、池と小川をセットで提供したいところだ。

ところで、畑に小川で思い出すのは、江戸時代に開発された武蔵野の新田の数々と玉川上水の分水網だ。

小平市には畑の近くを用水が流れる景色が今でも残されている。かつては飲料水として豊富な水が流れる小川であったようだが、ここにカエルやトンボがいたかどうかは定かではない。しかし、幸いにも現在は水量が少ないため、全体的に流れは緩く止水に近い状況もできやすいので、カエルやトンボが棲みつくには良いのではないかと思う。

害虫駆除に貢献してくれる生き物を育む用水という視点でも用水を活用することができるのではと思う。

用水の保全・再生に向けてのヒントになりそうだ。IMG_8610

この暗渠の先は?野中新田・柳久保新田を支えた用水

先日、娘の七五三の写真撮影をするために近所にあるスタジオアリス田無店に行ってきた。この田無店の隣には多摩六都科学館があるのだが、これらの敷地の間に幅2m程の細道があるのだ。

IMG_8115この細道、実は暗渠跡であり、以前は用水として水が流れていたのだ。ではこの水路がどこから繋がっているのか見てみよう。

この水路は、江戸時代に作られた玉川上水の分水である野中用水へ繋がっている。

IMG_0725小平市天神町1丁目12番に、大沼田用水(おおぬまたようすい)から分岐する水門が現在も健在だ。住宅が多いこの場所に、心地よいせせらぎの音が聴こえてくる小川の景観がなんと良いことか。

ちなみに、写真の右側が大沼田用水で、左側が野中用水であるが、ご覧のように、野中用水の方には底泥が溜まっていて水が流れていない。泥さらいをすれば野中用水へも水が流れるようになるはずであるが、なぜこのままなのかは不明なままだ。野中用水へも水が流れるようにすれば、当然大沼田用水の水が減るのだが、その辺を心配する人達の陰謀があるのだろうか(笑)現代の水争いではない事を祈りたい‼︎

野中用水は、この水門を起点に青梅街道に沿って東流し、野中新田与右衛門組(のなかしんでんよえもんぐみ)[ざっくり現・小平市花小金井1~5丁目]、野中新田善左衛門組(のなかようすいぜんざえもんぐみ)[ざっくり現・小平市花小金井6~7丁目、天神町1丁目]、柳久保新田[ざっくり現・東久留米市南町]の各飲用水として使用されたという。(野中新田両組の範囲はかなり複雑に入り組んでいるためここでは詳細を省くことにする。)

最近では、新しい住宅地が並ぶ綺麗な街の印象がある花小金井であるが、歴史をひも解くと、野中新田与右衛門組というとても特徴的な名前の村であったというのがおもしろい。

野中新田の成り立ちについてのもう少し詳しい歴史については、小平市立図書館のHPを参照されたい。

では冒頭で述べた細道も、野中用水に繋がっていたので、野中用水と呼ばれていたのだろうか?

小坂克信氏の『近代化を支えた多摩川の水』の中で、「柳久保新田組合飲用水(以下、柳久保用水とする。現・東久留米市)」という記述をしていることから、現・東久留米市南町、つまり柳久保新田のエリア内の水路は、少なくとも“柳久保用水”であるという理解ができる。この辺りはまた改めて調査したいと思う。

ということで、冒頭の細道は柳久保用水と呼んでおくこととする。

水門へと繋がっていたスタジオアリス田無店の脇の細道(暗渠跡)に再び水が流れることは、はたしてあるのでしょうか?

野中新田や柳久保新田の村を支えた用水の歴史的価値をもう一度考えてみてはいかがでしょうか。

田んぼ池でのメダカ飼育〜その後〜

我が家の田んぼ池であるが、稲の穂は多くはないものの黄金色になりつつありもう直ぐ収穫の時期を迎えそうだ。

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昨年まではバケツで稲を育てていたこともあり、お盆休みに帰省で家を数日留守にする間、バケツの稲が水不足で枯れそうになる事があったのだが、田んぼ池だとその点、水量が豊富なので枯れる心配がないのが良かった。

一方、田んぼ池にいるメダカであるが、6月に稚魚が産まれたのを確認した後、どれくらい増えたのかちゃんと数えていなかったので、生息数調査を行なってみた。

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親世代は6匹(約3cm)
子世代は11匹(約0.5-1.5cm)
であった。

人間がエサを与える事なく、メダカが繁殖できる環境を目指していたが、ようやく一つの生態系が田んぼ池にできたようで嬉しい限りだ。

メダカたちは、田んぼ池で成長した藻やプランクトン、ボウフラなんかをエサに成長をしているようだ。田んぼ池の上空を飛ぶ蚊が完全にいなくなると、メダカのエサが一つ減るので、適度なバランスで蚊が居ても良いかもしれないが、家の者は蚊に刺されたくないので、賛同を得られないのが辛いところだ。

さて、以前までの池の様子と変わった事が一つある。それは池の水色だ。なんだかんだのドラブルがあって池の水の入れ替えを1年毎にやっているものの、昨年までは、池の水は時間の経過とともに、薄い緑色になっていた。しかし、今年は極薄い茶色で、透明度がよい。2016年5月の写真2018年10月の写真を比べると違いが明らかだ。

IMG_62652016年5月

IMG_07992018年10月

私がこれまで見てきたいくつかのメダカの生息する小川でも、2018年10月のような極薄い茶色の水がほとんどであったので、今の水はメダカにとって落ち着くものになっているのかもしれない。この水質を維持していきたいと思う。

ではなぜ今年の水が例年のように薄い緑色にならなかったのか。あくまでも推測であるが、今年は稲を植えたので、水中の窒素やリンといった富栄養物質を稲が吸収した結果、緑藻類の増殖が抑えられ、薄い緑色にならなかったのではないかと思っている。

稲の恵みを得る楽しみと、綺麗な水でメダカの成長を見守る楽しみが得られる田んぼ池。

今後もどう変わって行くか楽しみである。

お父さんのためのお魚獲り

毎日夜遅くまで働いているため、平日は子どもと接する機会がほとんどないといったお父さんは多いのではないだろうか。

その分たまの休みには、子どもと一緒に過ごしたいところだ。そんな時に、小さいお子さんがいるお父さんにとって、子どもから「お父さん凄〜い」と尊敬の眼差しを浴びれば、きっと仕事の疲れも癒えるに違いない。

今回は「お父さん凄〜い」を得る一例として小川でのお魚獲りをお薦めしたい。

都市部に住んでいるお父さんであれば、お魚獲りに行くとなると、郊外へ出かけないと魚がいそうな良い小川がないのではと思いがちだ。だが、東京であっても、意外に近くにいたりする。

例えば東京の多摩地域に流れる玉川上水やその分水は、意外にも水の流れが保全されており、用水を覗くと結構魚が泳いでいるのが見える。東京都小平市では、玉川上水やその分水がよく保全されており、用水を辿って歩けば、魚が見られる場合がある。

小川の流れは、多摩川からの取水に制限があり、水量は豊富ではない。そのため、最終的には流れが先細りして無くなる場合があるが、そのおかげで、止水域の様な箇所も作られ、多様性のある生息域が作られているとも言える。

小平市を流れる玉川上水の分水には、新堀用水、小川用水、田無用水、鈴木用水、大沼田用水、野中用水、砂川用水、関野用水があるが、関野用水以外は流水が見られる。

IMG_0654先日大沼田用水を訪れたが、流末近くが、緩い流れとなっており、いい感じの小川があった。この様な雰囲気の小川には、生き物がいる可能性が高いので、事前調査の上、子ども一緒に釣竿や網を持ってお魚獲りをしてはいかがだろうか?

(用水路の概略の場所は小平市のHPが参考になる。)

生息域を壊す様な行為や大量に生き物を持ち出しが無いよう配慮しつつ、小川での魚獲りを楽しんで欲しいと思う。

「お父さん凄〜い」という声がたくさん聞こえてくるような、身近な小川が増えて欲しいと思う。

 

小川などの水域の問題を解決する農法は?

9月になり、我が家の家庭菜園では冬野菜の準備を始めた。家庭菜園2年目にして今回は初めて、ハクサイとキャベツの種まきからの栽培に挑戦している。キャベツの発芽が悪く、一週間経ってから再度種まきをするという軽い失敗はあったものの、今は少しづつ成長を見せている。冬に向けての収穫ができるか楽しみである。

ところで、農業にはいくつかの農法があるが、私の場合、一年ほど前に自然農という農法を知り、見よう見まねで実践しているところだ。

自然農とは、川口由一さんが提唱する農法で、耕さない肥料・農薬を用いない虫や草を敵としないという3原則で実践している農法だ。農薬や化成肥料を使う慣行農法や基本無農薬で有機肥料を使う有機農法とも異なる農法である。

ここで注目したいのは肥料・農薬を用いないという点だ。小川などの水域の問題解決にプラスに働くものなので注目してみたい。

まず肥料に関してだが、施した肥料の多くが作物に利用されずに雨水に溶けて、地下へと流出しているという事が起きている。

肥料の成分には、窒素やリンが含まれていて、雨水に溶けて地下水となる。窒素やリンを多く含んだ地下水はやがて川へ流れて、海までいく。これにより川や海は、栄養の多い状態、つまり富栄養化した状態になる。この栄養は、水中の植物プランクトンの餌になるので魚が増えて良いんじゃないかという発想になるが、富栄養化が過ぎると新たな問題が発生する。海の養殖場で赤潮によって魚が死んでしまう問題があるが、赤潮の問題は水域の富栄養化が原因とされている。富栄養化状態では、植物プランクトンが大発生することがあり、そうなると、水中の酸素が大量に消費され、水中の酸素濃度が低下し魚が生きていけなくなるのからだ。

もちろん富栄養化の要因は、肥料だけでなく、生活排水の川への流出も要因の一つであるが、肥料を用いない自然農の考え方水域の富栄養化の影響を減らす向に働く農法と言える。

また農薬に関してだが、農薬の影響で絶滅リスクが高まっている生き物がいる。

例えば水田環境では、水田の小川に生息するメダカやタナゴは絶滅危惧種となっていて、その要因として、圃場整備による生息域の破壊や外来種の影響があるが、農薬の影響もある。もちろん農薬の種類や散布量によっては個々の生き物に対する影響度は異なるだろうが、農薬は生き物にとってリスクだ。

低農薬で生き物に優しい農業を謳う場合があるが、無農薬である方がなお優しい。

無農薬でなされる自然農は生き物の絶滅リスクを減らす方向に働く農法と言える。

以上のように、自然農は、水域の富栄養化リスク生き物の絶滅リスク減らす方向に働く農法だと言える。

環境問題を無視できないこのご時世、環境のために何かできることはないだろうか?家庭菜園をやっている私は、肥料を用いない自然農で小川や海に良いことをやろうと思う。