カテゴリー別アーカイブ: 専門家コラム

原宿・渋谷になぜ坂が多いのか?

原宿駅の表参道口を出て竹下口へ向かうと、まず気づくのは、下り坂だ。さらに竹下口から竹下通りを望むとまた下り坂になっている。

一方、渋谷駅前にも宮益坂とか道玄坂とか坂が多い。

いったいこの坂はなに?と気になったことはないだろうか?

若者や外国人観光客で賑わう原宿・渋谷で、彼らがそんな疑問を持つ事はあまりないと思うが、原宿・渋谷を違う視点で見ることで新しい発見ができるかもしれない。

渋谷周辺の谷

まず見ていただきたいのが渋谷周辺の高低差がわかる地形図だ。
Trim渋谷-標高5mメッシュ-地理院地図(新版)レベル14-1-off-地名入り編集※上図は国土地理院の基盤地図情報・数値標高モデルのデータをカシミール3Dで表示させ、それを加工して作成

薄い緑色が台地で、薄い黄色がより低い場所を示している。

図の中央下部に、宮益坂、道玄坂と記載があるところが渋谷駅で、図の中央上部が新宿駅である。山手線の線路がうっすらと見えるのがわかるだろうか。

渋谷駅のある渋谷はその名の通り谷に位置しており、渋谷駅のあたりから二本の鹿の角のように谷が延びている。その角の右側は渋谷川(穏田川)が武蔵野台地を削って作った谷であり、左側は渋谷川の支流である宇田川や河骨川が作った谷だ。

坂の正体

Trim渋谷-標高5mメッシュ-地理院地図(新版)レベル15-1-off 編集※上図は国土地理院の基盤地図情報・数値標高モデルのデータをカシミール3Dで表示させ、それを加工して作成

で、原宿駅の坂の正体であるが、渋谷川の支流が作り出した谷の一部であったのだ。谷は明治神宮の清正井(きよまさのいど)のあたりから原宿駅を通り、渋谷川の谷と合わさっている。

今でこそ川は存在しないが、清正井の湧水を水源とする小川が原宿駅の下を通り、渋谷川へ落合っていたのだろう。江戸時代には、原宿のあたりに隠田村(おんでんむら)という村があり、その小川の水を利用して水田を営んでいたそうだ。

水田があったことは明治初期に作られた関東迅速測図からも見て取れる。

Trim関東平野迅速足図+地理院地図1-off -編集
※関東迅速測図(http://www.finds.jp/altmap/rapid_kanto.html.ja)を加工して作成

流行の最先端の原宿であるが、里山の風景が広がっていたかつての様子を、想像することはできるだろうか?

IMG_6614

写真は、以前訪れた東京都あきる野市にある横沢入という里山の風景で、小川の側に水田が広がっている。

あくまでも私の想像がではあるが、小川が流れるこんな里山の風景が原宿にあったのではないかと思う。

一方、渋谷駅前の宮益坂や道玄坂は、渋谷川が作った谷の一部だ。江戸の赤坂御門から大山(神奈川県伊勢原市)まで大山詣りに行くときに、渋谷川を越えるために使われた坂道だ。ちなみに宮益坂は、富士見坂とも呼ばれており、坂の上から富士山を眺める事が出来たそうだ。

富士山を見ながらお茶とだんごで小休止。なんだか昔の人が羨ましい気になってくる。

昔の景色に思いを馳せながら、渋谷川やその支流のあった谷を歩いてみては如何だろうか?

出典:農研機構(http://www.finds.jp/altmap/rapid_kanto.html.ja)

なぜオランダに水路(小川)が多いのか?

先日一週間、オランダに出張に行って来ました。2015年の夏に初めて行ってからこれで4回目である。

IMG_9945初めて訪れた時からずっと思っていたことが、「なぜオランダには水路(小川)が多いのか?」という疑問である。これまで、何度かこの疑問に対してネットで調べたことはあったが、満足のいく回答には出会えていない。

そこで今回、オランダ人の仕事仲間にこの疑問をぶつけてみた。するとが、とても的を射た回答をしてくれた。

「オランダの湿った土壌から水分を切り離して、乾いた土地を得るため」とのことであった。

オランダは、昔から湿地が広がっていて、土壌に水分を多く含んでいるそうだ。

水分を多く含む土地に溝を掘ることで、土壌の水分が溝の方へ溜まり、土壌の水分を減らし、土地は乾きやすくなるというのだ。

これは例えば、海岸の水打ち際で砂遊びをした時に経験しているかもしれない。湿った砂に穴を掘ると水が溜まってくる経験をしたことはないだろうか。

IMG_5103家の周りや農場、牧場に水路が多いのは、土地を乾かすため人工的に溝を掘ったからということだ。

私の3年越しの疑問がようやく晴れた瞬間であった。

あと、ここで使用した「水路」について少し説明を補足しておく必要がある。

水路というと

人工的に造られた水を流すための構造物(wikipediaによる)

とある。よって、水路は水をある所から別の所へ移す側面をもっている。

先に述べた土壌を乾かすために掘った溝は、必ずしも水の流れはない。水をある所から別の所へ移す側面を持っていないため水路と呼ぶには少し語弊があるかもしれない。

しかし、水車の近くを小川が流れる風景がオランダを代表する風景の一つであるように、ある瞬間の風景を切り取った場合には、水の流れなどは気にせずに、人は細長い溝にある水を、小川とか水路といったように捉えるようだ。

なので、ここでは、水路とか小川って呼ばせて頂く。

小川遊びで大人の贅沢を味う

先日、勤続20年の休暇が5日間もらえたため、タナゴ釣り・小川撮影を目的として小川遊びに、2泊3日で行って来た。

行先は、かねてからゆっくりと訪れてみたかった岐阜県だ。

仲間から実績のあった釣り場ポイントをいくつか教えてもらっていたので、そのポイントをいくつか回った。

東京から岐阜までわざわざ時間と交通費をかけタナゴ釣りに行くだけでもとてもお金のかかる贅沢な遊びではあるが、タナゴ釣り以外にも、簡単な食事をその場で作ってプチキャンプをしたり、先日バージョンアップしたあめんぼカメラで小川を撮影したりを組み合わせるだけで、さらに最高の贅沢を味わうことができる。

今回自分が実施したおすすめの小川遊びを紹介する。

タナゴ釣り

長良川水系の支流につながるとある三面コンクリートの水路に到着した。

IMG_9728-2水路の周辺は、辺り一面田んぼが広がる。コンビニ1つない場所だが、広々していて気持ち良い場所だ。

水路は長良川水系の支流へ流れ込むようになっているが、水門が閉じているため水深がやや深い場所がある。
水深は150cmはありそうだが、底まで見通せるほどの透明度はなかった。

三面コンクリートではあるが、深場という点ではタナゴが生息している可能性が高い。

しばらく水路を観察していると、その水路から分かれるさらに細いU字溝へ向う、数匹の魚影が見えた。

たった15cm程の水深のU字溝だ。

U字溝の先が川へ接続しているかは確認できなかったが、深場とU字溝を行き来して生息しているようだ。友人の情報によると数年前にタナゴ釣りをしたポイントであるため、この魚影がタナゴだとすれば、この場所で、繁殖を繰り返している可能性が伺える。

IMG_9743-2魚影が向かった先のU字溝で竿を出してみることにした。

U字溝の先から餌に寄ってくる魚影が見える。餌は突くが食いつくそぶりを見せない。しばらくそんな状態が続く。

しかし、その状態を打破するあたりがでた。

IMG_9734小さめのヤリタナゴだ。

やはり先ほどの魚影はタナゴの群れだったようだ。

きっとこの水域のどこかに二枚貝が生息していて、繁殖を繰り返しているのだろう。

人工物の中であっても二枚貝がいて繁殖の条件が整えばこうして生きているということだ。改めてすごい事だと思う。

タナゴが釣れたというだけであるが、とにかくテンションがあがる。

その後、タモロコが2匹混じりつつ、30分程で、ヤリタナゴ4匹を釣る事が出来た。

まさに至福の時間であった。

プチキャンプ

その後この場で、昼食をとることにした。

IMG_9735-2車の横にテーブルとイスを広げ、ガスコンロを使った簡単クッキング。メニューは、用意してきたレトルトのパスタだ。

まず、パスタを茹で、茹であがった残り湯で、レトルトを温めれば、あとは混ぜるだけだ。

お手軽なのに、最高のロケーションで食べる食事は、最高に贅沢な味になる。

こんなところで、パスタを作っていると、地元の人から不審がられるのではと心配していたが、意外にも、好意的に挨拶をしてくれる人がいたので良かった。

最後の後片付けでは、汚水をなるべく出さないようにするのがスマートだ。

使った皿は、パスタソースがついているが、家のキッチンのように洗剤で洗い流すことはできないので、キッチンペーパーできれいに拭き取って、その後、残ったお湯で軽くゆすげばきれいになる。自然の中でスマートにプチキャンプを楽しむ方法としておすすめしたい。

あめんぼカメラで小川の水中撮影

タナゴ釣りとプチキャンプを楽しんだ後は、水路が接続する小川に行って、水中撮影に挑戦だ。

最近は、Goproなどの水中カメラさえあれば、誰でも気軽に水中撮影が楽しめる。ダイビングでは人間が水中カメラを持って水中に潜るが、このような浅い小川では人間がカメラを持って潜るのがなかなか難しい。

そんな時は、カメラ付きのラジコンボートである「あめんぼカメラ」が威力を発揮する。

水中に向けたカメラがラジコンボートに取り付けられているので、プロポを操作することで、船の向きを遠隔で操作することができるのだ。

IMG_9736-2撮影場所は、水深は15cmほどの浅い小川。透明感のある気持ちの良い小川だ。

上から覗くと、流れの緩やかな場所に何かの稚魚の姿が見えた。その稚魚の視点でみるどんな映像が見えるのだろうか?

あめんぼカメラで水中映像を撮影すると、なんとなく魚の視点になって泳いでいる気になってくる。

そんな小川の映像はこちら。

設定で「画質=1080p」を選ぶと最高画質でご覧いただけます。

まとめ

タナゴ釣り、プチキャンプ、小川の水中撮影を組み合わせた小川遊びで大人の贅沢を味わう方法をご紹介した。

タナゴ釣りでは、タナゴがいるポイントを探すのが難しいので、タナゴが釣れないことも十分ありうるが、雰囲気の良い小川でご飯を作って食べるだけでも十分一日楽しめると思う。

興味が湧いたらぜひお試しあれ。

3Dプリンタで作ったナイロン素材の物は水漏れするか?

先日、小川を撮影するためのカメラ付きラジコンボート(通称「あめんぼカメラ」)の部品を3Dプリンタで作ろうとした。部品にはフロート(浮き)を含むため、3Dプリントしたものが防水性能を持っているのか、実際どうなの?というところがとても気になっていた。

しかし、ネットで調べても、実際のところがよく分からなかったので、自ら実験してみることにした。

実験したのは、DMM.comの3Dプリントサービスを使った、ナイロン素材の防水性能についてだ。

DMM.comが提供するナイロン素材に関する仕様には、防水ではないと謳われていた。

しかし、価格の安いナイロン素材をできれば使いたいところだ。

実験には、直径3cmのお椀をナイロン素材で作り、水に浮かべて、水漏れがあるかを確認した。

お椀の厚みは、1.5mmと2.0mmの2種類を準備した。写真奥が1.5mmの厚みのお椀である。料金は送料無料で、2つで700円程度だ。

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水に浮かべて一晩(8時間程度)放置したが、どちらも水漏れは、見た目では確認できなかった

あめんぼカメラは、通常長くても15分程度しか水上に浮かべないので、8時間は十分な時間である。

厚み1.5mmでも水漏れは大丈夫だろうと判断し、その後、あめんぼカメラ部品の3Dプリントに踏み出すことができた。

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そしてDMM.comから届いた部品は、これだ。2つのフロート(浮き)の厚みは、実験で確かめた1.5mmである。

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以前作成したユニットボックス(緑色の部分)と一緒に組み立てると、こんな感じになる。

お風呂場を使って、実際にあめんぼカメラを水に浮かせみたが、水漏れすることなく、上手く浮かせる事ができた

価格の安いナイロン素材のでも、ある程度の防水能力は持っている事がわかった。

DMM.comの仕様では、あくまでも防水でないと謳っているので、今回は試した以外の厚みや形状、使い方ではどうなるか分からないところはあるので、今回の実験結果は、あくまでも参考として捉えて頂きたいと思う。

〇○年以上続く村の小川は、やはり良い!

先日、小田原市桑原でメダカの保全を行っている知り合いが主催する講演会に参加させて頂いた。その中で、話していたのが桑原地区は、鎌倉時代の歴史書 吾妻鏡(あづまかがみ)に「桑原郷」として登場する千年以上続く村であることを話していた。

気になったので、後から調べてみたら、千年村プロジェクトというのがあって、早稲田大学などの研究室が共同で立ち上げたプロジェクトであった。

2011年の東日本大震災をきっかっけに、優れた生存立地を発見し、その特性を見出すことを目的としているそうだ。

千年村の共通する特性とは、災害をかわし、豊かな恵みと上手に付き合ってきたことだという。

昔の人が川と上手く付き合ってきたという話を聞いたことがあるので、この特性については、納得である。

例えば、川が氾濫するところには田んぼが作られ、集落氾濫の影響が及ばない場所に作られてきた。そして、ナイル川の氾濫によって肥沃な土壌を毎年得て農業を営んできた話があるように、洪水によって田んぼに栄養が運ばれてくるのを利用した側面もあったと思う。

しかし、今の時代、川が氾濫する可能性のある低地には、田んぼの代わりに住宅が立ち並んでいる。治水技術で、川の氾濫を抑え込んでいるからだ。

それでも100%川の氾濫を抑えることはできていない。100年に一度の氾濫には対応ができていないときく。

それならば、千年村に学び、川とうまく付き合っていくやり方を、もう一度考え直すことはとても重要だと思う。

ついでではあるが、講演会の後、周辺地域でいい感じの小川を見つけたので、あめんぼカメラ映像を撮影した。

設定で「画質=1080p」を選ぶと最高画質でご覧いただけます。(BGMあります。)

IMG_9557春の訪れを少しずつ感じながら、この小川が千年続くことを願う。

 

ひらめきを得るには〇○しよう!

先日、NHKスペシャルで人体の「脳」についての放送を見た。その中で、「ひらめき」を生み出す仕組みが、少しずつ分かってきていてるということだった。

「ぼーっと」している時、私たちの脳は決して活動をやめているわけではなく、脳の広い領域が活性化している「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ばれる不思議な状態にあるという。このネットワークが、無意識のうちに私たちの脳の中に散らばる「記憶の断片」をつなぎ合わせ、時に思わぬ「ひらめき」を生み出していくのではないか、と今大注目されているそうだ。

つまり、何も考えないで「ぼーっと」している状態は「ひらめき」が起きやすいのかもしれないということだ。

これは、座禅を組んでお釈迦様が悟りを得たことを考えると、とても納得がいく。

座禅では無心になるので、つまり「ぼーっと」何も考えない状態になる。

お釈迦様の脳で、「デフォルト・モード・ネットワーク」の状態が作られ、悟りというひらめきを得たのかもしれない。

意外な組み合わせのアイディアがひらめくのも、過去に経験した「記憶の断片」がつながることから起きるのだろうと思う。

何かいいアイディアを得たいときは「ぼーっと」無心になることが良さそうだ。

そして、ひらめいたのが「ぼーっと」したい時に、小川を眺めるのが良いのではということだ。

小川に行って眺めるもよし、あめんぼカメラ映像を眺めるのも良いだろう。

私の脳で「NHKスペシャルの話」と「小川を眺める」がつながったようだ。

空と雲と山を背景にした小川を「ぼーっと」眺めることで新しいひらめきを得て頂いたら幸いだ。

設定で「画質=1080p」を選ぶと最高画質でご覧いただけます。(BGMあります。)

 

 

風呂の水 再利用するなら 植木かな⁉︎

先日、養父志乃夫(やぶしのぶ) さんの著書『里山里海』を読んだ。

里山の暮らしでは、資源の循環がとても効率的に行われてきたというのがとっても良くわかる本だった。

その1つに水の効率的な利用の事が書かれていた。使い回し術がほんとうに凄すぎて感心する。

本書の一節を要約すると以下になる。

  • 沢からの水を上・中・下の3段の水槽へ導く。
  • 上段水槽では沢水から塵を池底に沈殿させて、うわ水を飲料水とする。
  • 余水は、中段水槽へ落ち、ここで食器や鍋釜を洗う
  • 余水は、下段水槽へ落ち、この水が洗濯に利用される。
  • この余水と母屋からの排水(風呂水など)が一緒になり池に集まり、含まれる飯粒や野菜屑などの有機物がコイのえさになる。
  • この池から出る余水は下方の水田に落とされ、イネに養分を吸収させて、浄化された(有機物がより除去された)残り水が里川(小川)へ流れる。

このように、水質浄化の機能を兼ね備えていたため、小川は清い水を保つ事ができていたのだ。

食器洗いや風呂の排水には、程よく有機物が含まれていて、イネの生育にプラスに働き、なおかつ、排水が浄化される。(もちろん当時の洗剤は合成洗剤はなく、米ぬかなどの自然物が洗剤として使用されていた事を断っておく。)

誰かが得をすると誰かが損をするという経済が身近にある一方で、得なことしか起きていないという点に注目したい。しかも、お金もいっさいかかっていないのだ。

生態系の物質循環のおかげである。

それに比べると現代の暮らしは、水をどれくらい使い回しているだろうか?

私の家で実践できている事と言えば、せいぜい次の2つくらいだ。

  • 毎日の洗濯に風呂の残り水を利用する。
  • 植木の水やりに米のとぎ汁を使う。(気付いた時)

雨水を貯めて利用するケースは増えてきているが、我が家では未だだ。

まとめ

里山での水利用方法について学んだが、今の生活スタイルに合わせた、より効率的な水の使い回し術は、考えればもっとありそうだと思う。

程よく有機物が含まれている風呂の残り水が植物の生育にちょうどいいのであれば、もっと積極的に再利用を考えてみたいものだ。

そのまま下水にいけば、下水処理のコストがかかるが下水に流さなければ、その分のコストは浮くわけだ。

雨水タンクをうまく利用して、風呂の残り水を、雨水タンクへ移せたら、再利用もしやすいかもしれない。

お風呂メーカの方にぜひ開発してほしい!

 

石神井川の清掃活動で拾ったゴミの量 〇○ヶ月分!

西東京市の石神井川でゴミ拾いのボランティアをしているMeC西東京さんの清掃活動に参加させて頂いた。

MeC西東京さんは、石神井川にホタルを呼び戻そうと活動をされていて、3年前から、ホタルの幼虫とカワニナの放流にも取り組んでいるとのことだ。

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で、本日回収したごみがこれ。

5人で、約2時間、早稲田大学東伏見総合グラウンド付近の弥生橋を中心に約500mの区間であったが、この量。

月一回の清掃活動を実施しており、たまたま1月が天候の都合で中止であったため、2ヶ月ぶりということであるが、2か月でこの量とは驚かされた。

この日、私が目にしたゴミのうち印象に残っているものを記してみよう。

  • ビニールゴミ
  • あめ玉の小包装
  • コンビニのビニール袋に縛られた弁当ゴミ(中は弁当のトレー、空き缶、空き瓶、ペットボトル)
  • 梅酒とか作る大きめのガラス瓶
  • プラスチックの製保存容器
  • 壊れたビニール傘
  • ステンレス鍋
  • コーヒーメーカー(小型家電)
  • オイルヒーター

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圧倒的に多いのは上から3つのビニールゴミと弁当ゴミだ。

オイルヒーターなんて高さ80cm程の大物だ。

「不要なもの」だから「川へ捨てる」という発想へどうして展開されるのだろうか。川はゴミ捨て場でないことくらいわかるはずだ。

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さらにひどい話も聞かせてくれた。

MeC西東京さんが、市のごみ減量推進課と連携して、拾ったゴミをある集積場所に集め、後日そのゴミを回収してくれるようなシステムになっているそうだが、そこに便乗して、集積場所へ勝手にゴミを捨てていく人がいると。

さすがに酷い行為なので警察に通報したが、犯人特定には至っていないそうだ。

市と協力して防犯カメラ設置も検討しているとのことだが、本当にひどい話だ。

ごみを捨てる人が後を絶たない現状を目の当たりにした。

何か対策ができないものなのだろうか。

先日「オイコノミア」というTV番組で、「ナッジ」の事を紹介していた。

ナッジ(nudge)とは、科学的分析に基づいて人間の行動を変える戦略で、2017年ノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授が生み出したそうだ。

その一例だが、小便器にハエのシールを貼るだけで、これまでの小便の清掃費が8割も減少したという話が有名だ。ハエを狙い撃ちするため、小便の飛散が減るというのだ。

きっと私も狙っちゃうであろう。

恐るべき、「ナッジ」!

ナッジを使って、ゴミを捨てる行動を抑制できないだろうか?

その昔、東久留米の清流・落合川もゴミの問題があったと聞いた。今でこそ、夏場は子ども達が川に入って遊べる小川であるが、私は、子ども達が遊ぶ姿やきれいな小川の風景そのものが「ナッジ」になっていたのではないかと思う。

石神井川のゴミ抑制のための「ナッジ」をみんなで考えてみてはどうだろうか?

石神井川・上流の中を歩いてわかったこと、○○の高さ!

先日、石神井川上流の中を歩いて、わかったことがある。

水の流れの始まり

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この日の水の流れは、雑排水から始まっていた。南町貯水池の東側(れんげ橋)からすぐ下流あたりにある排水口だ。写真には「55 流入有(雑排?)」とチョークで記載されていた。

排水口の周りには汚水が広がり白いものが浮いいて気持ちがわるい。雨水以外に生活排水が流されている可能性がある。

なんとも残念な結果だった。

だが、この汚水エリアは、下流までずっと続いている訳ではなかった。

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50m程下流へ行くと、白い気持ち悪いものは消えていた。水中の微生物が有機物を分解しているのだろう。自然の浄化能力は本当にすごいと思う。

では、雑排水が石神井川の水の全てなんだろうか?

私が歩いた「れんげ橋」から「坂下橋」(田無警察署 坂下交番付近)までは1km程あるが、この間に雑排水の流入が確認できた排水口は、5箇所あったが、どれもチョロチョロの流れであった。

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青梅街道と交差する橋(柳沢橋)付近では、上の写真のように、水量はそこそこあるように思えるので、雑排水のチョロチョロな水量とは収支が合わない気がしている。

それに、この付近の淵に溜まった水の透明度もとても良い。

これらのことから、この付近にも湧き水があることが予想される。

歩いている最中にも、川底から空気泡が出てくるのを見かけたので、そこから湧き水が出ている可能性もある。今後、湧き水の場所を明らかにしたいと思う。

お魚はいるの?

石神井川上流は、垂直のコンクリートの護岸に加え、川底には小さなテトラポットのようなブロックが敷き詰めれらていて、生き物の棲みかに適した場所に乏しい。

また、雑排水の流入もしており、水中の酸素量が心配な場所も多い。

しかし、それでも、小川の世界があった。

お魚達は、ちゃんと自分達の居場所を見つけ、たくましく生きていた。

まだここは、ドブ川に成り下がった訳ではない。少ない湧き水を集めて、本来の小川の姿を維持し、お魚達の居場所を提供していた。

小川としてのポテンシャルの高さを感じることができた。

石神井川の中を歩いてみると、〇〇が味わえる

石神井川の川の中を歩いてみた。

IMG_9425自分の素直な感想ではあるが、これは、間違いなくおもろい

非日常が味わえる。

人の生活空間とは分断された場所だからだ。

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その訳は2つある。

1つは、構造上の理由だ。石神井川上流域は、垂直に切り立った護岸が続く。親水性の川とは真逆である。川底に降りるためには、いくつか設置されている梯子を使って降りる必要がある。もちろんその梯子は、基本的に河川の関係者が使用するものだろう。

もし一般の人がここへ降りようとするなら相当な労力が要るはずだ。一般の人を寄せ付けない構造になっている。

もう1つは、見た目の理由だ。一部個所からは、雑排水が流れていて、汚水が溜まっているのが見える。間違ってもそんなところには入りたくないと考えるのが人の心情だ。その気持ち悪さが人を遠ざけている。

このように、石神井川上流域の中は、人の生活空間と分断された、人が近寄らない場所なのである。

だが、人が近寄らない場所だからこそ、逆に行ってみたくなることもある。何が出てくるのかわからないというドキドキ感だ。

実際に、川底に降り立つと普段は感じない緊張感を感じる。何が起こるか予想がつかないことからか、危険を察知しようとする感覚が研ぎ澄まされているように思えた。人間が本来持っている、身を守るための能力なのだろう。

川底には、小さいテトラポットのようなブロックが敷き詰められていて歩きにくいため、転倒するかもしれないリスクがある。

さらに、急に側面の配管から汚水が吹き出してくるかもしれないリスクもある。

石神井川の中は、常にリスクが隣り合わせだ。その意味では、前人未到のジャングルのようなものかもしれない。前人未到のジャングルを進めば、きっと、いつ敵に襲われるかもしれないというリスクと隣り合わせになるだろうから。

石神井川の中を歩く目的

では、そもそもなぜ石神井川の中を歩きたいと思ったのか?

私の掲げるビジョンとして、あそべる小川を増やす活動をするというのがある。3年以上続けているが、良さげな小川で遊んでばかりで、小川を増やす具体的な活動ができていない事に気がついた。

ちょうど新年を迎えたばかりなので、基本に立ち返り、小川のゴミ拾いからでも始めようと思ったのだ。

そこで、思ったのは、「池の水を全部抜く」というテレビ番組の異常な人気ぶりだ。胴長を履いて、水の中に入って、何が見つかるかのドキドキを楽しんでいるように思えた。恐らく、テレビで観ているだけでなく、実際に胴長を履いて水に入る経験をしたいという人が多いのではないかと思っている。

それならば、胴長を履いて、石神井川の中に入って、ゴミを拾うことをみんなでやったらおもろいのではと思ったのだ。お宝が出てくるかはわからないが、何が出てくるかわからないドキドキを味わえる点は人気の番組と共通していると思う。

なので、まず自分が、石神井川を歩いてみようと思った訳だ。

そして、歩き始めると、さまざまな疑問が湧いてきた。

水の流れがどこから始まっているの?
どんな生き物がいるの?
どんだけゴミがあるの?

この疑問については次回にしたいと思う。