「専門家コラム」カテゴリーアーカイブ

微生物燃料電池のDIYやってみた〜その2〜

前回は、電極としてステンレス網に活性炭を接着し、押しつぶすことでナノポーラス構造のカーボン電極を作ることを期待していたが、プレスする道具がなかったので、上手くいかなかった。今回は、特殊な道具なしで簡単に作れる方法を調査し、試すこととする。

電極作り〜その2〜

WEBで情報を集めていると、農研機構が実施した炎酸化ステンレス鋼をアノード電極に使う方法が良さそうという事がわかった。

これは、ステンレス網を炎で炙ると、表面が酸化鉄に変化し、発電細菌であるGeobactoer属細菌が酸化鉄に集まりやすくなるからだそうだ。これにより、出力密度が高くなるという事だ。

では、レッツDIY!

材料
  • ステンレスの網(アク取り)x2
  • 導線
手順

1. ステンレス網の取っ手を外す。

2. ステンレス網をキッチンのガスコンロで焼く。

ペンチでステンレス網を持ちながら、ガスコンロの火で炙ると、色が変わっていくのは確認できたが、この焼き加減で良いのか、いまいち正解がわからない状態であった。(焼きが甘いような気が…)

3. ステンレス網の枠の接合部を開き、導線を入れ閉じる。

4. 接合部を圧着工具で圧着する。(ちょっと強引な方法のため、見た目が悪い)

この方法であれば、活性炭を網につける方法よりは、格段に手間が減った。とりあえずこの電極をアノードとして使い、再度実験してみる。組み立てについては、前回と同じ方法で行なった。

実験結果〜その2〜

アノード電極: ステンレス網を炙ったもの

カソード電極: ステンレス網に活性炭をつけたもの

を電極にして、電圧を測定した。

作りたての電圧測定をすっぽかしてしまったのだが、作ってから15時間後の結果としては404mVの電圧が確認できた。

この状態でしばらく様子を見ることにした。

4/7 5:30; 404mV

4/8 6:30; 400mV

4/18 21:30; 571mV

4/19 20:30; 666mV

4/22 20:30 700mV

少しづつ電圧が上がっていき、2019/5/14現在 700mV前後で安定している。

電流については、デジタルマルチメーターを購入した後に計測してみようと思う。

試しに、100Ωの抵抗を繋いでみたが、抵抗両端の電圧は、下がりに下がって4mV程になってしまった。ん?そうするとオームの法則で計算すると、電流は0.04mAってことか?何だか色々と見直さないといけない事がありそうだ。

100円ショップで材料を揃えるこだわりは一旦横に置き、MudWattの電極にも使われているグラファイトフェルトを購入して試してみたいと思う。

続く。

微生物燃料電池のDIYやってみた〜その1〜

背景

先日、微生物燃料電池というものを、たまたま知った。WEBでいろいろ調べていると、海外でも日本でも研究がすすめられていて、実用化に向けた動きもある。

東京大学の橋本和仁教授の記事を勉強させてもらったが、微生物燃料電池とは、有機物を分解してエネルギーを獲得する際に電流を発生させる「電流発生菌」を利用した燃料電池のことだ。電流発生菌に有機物をエサとして与えると発電するのだ。

人は、有機物の持っている電子エネルギーを代謝過程の中で取り込んだ後、エネルギーを失った電子を、呼吸によって取り込んだ酸素に渡し、体外に捨てている。一方、電流発生菌は、電子を電極へ渡して、捨てることができるので、電極から電流がとりだせるという。

電流発生菌は、汚水の浄化にも利用できるということで、小川の水の浄化をしながら発電もできたら、すごいことなので、ぜひ、自分でもやってみたくなった。

参考にしたサイト

海外では既に微生物燃料電池の商品化がされている。

MudWatt:アメリカのMagical Microbesが販売。教育用の微生物燃料電池キット

BioPass:スペインのBiooが販売。植物ポットの中で発電し、LEDライトが点灯する。スマホとWifi接続できる

Sprout ‘n Spark:オランダのPlant-eが販売。植物ポットの中で発電し、デジタル時計が動く。

今回、DIYのために参考にさせて頂いたのが海外のこのサイトだ。

作って二ヶ月後、容器1つで835mV、13mAが計測されていた。なんか凄そうだ。そして、100円ショップで材料が揃えられそうというのもとても良かった。

電極作り〜その1〜

上記動画では、ステンレス網に活性炭を接着し、押しつぶすことをしていた。これにより、ナノポーラス構造のカーボンを形成するらしい。ナノポーラス構造とは、スポンジのような多孔質の構造で、孔のサイズがナノメートル級のものだ。微生物から電子をうけとるための表面積を稼ぐのに都合が良いと言う事だろう。詳細はわからないが、MudWattで使用されているグラファイトフェルトより良い結果を出しているそうだ。

では、レッツDIY!

材料

導線と平型端子以外は、100円ショップで材料を揃えた。

  • ステンレスの網(アク取り)x2
  • 活性炭素(脱臭剤)x1
  • エポキシ接着剤 x1
  • 導線 x2
  • 平型端子
手順

1. アク取りのステンレス網を取り外す。

2. ステンレス網の両面にエポキシ接着剤をつける。手袋をつけて指で丁寧に塗る。

3. 活性炭をステンレス網に振りかける。

4. 裏面も同じように活性炭を振りかける。

5. 4で作った電極を金属版などを使って上下で挟み、圧力をかけて押しつぶす。参考にした動画では、油圧式の装置で圧力をかけていたが、そんな高価な装置はないので、木の板と、C型クランプを2個使って試してみたが、これでは、圧力が弱く、ナノポーラス構造にはきっとなっていない。(おそらく失敗)

5. 導線をステンレス網と接続する。今回はちょうど家にあった平型端子を使って、網と導線をまとめて圧着して接続した。

期待通りではないが、一先ず完成。

組み立て

電極ができてしまえば、組み立ては簡単だ。

材料
  • 容器 x1
  • 作った電極 x2
手順

1. 容器の側面上部に導線を通すための穴を二つ空ける。

2. 田んぼの土を用意する。今回は庭に作ったプラ舟の田んぼがあるので、その土を使った。

3. 土を容器に入れる。量は1~2cm程。

4. アノードとなる電極(マイナス極)を配置する。容器の横の穴から導線を通す。

5. アノード電極の上にさらに4~5cm程、土をのせる。

6. カソード電極(プラス極)を土の上にのせる。容器の横の穴から導線を通す。

これで組み立て完成だ。

実験結果〜その1〜

では、テスターで電圧を測定してみる。

243mVの電圧(起電力)が発生しているのが確認できた。

んっ?参考にした動画では、800mV以上発生していたのにだいぶ電圧が低い。動画では二ヶ月後の値だからある程度待たないといけないのかもしれない。

今回、前述したように、活性炭を金属板で挟み、油圧でプレスする装置がないため、プレスがいい加減な状態になっている。恐らく、期待していたナノポーラス構造にはなっていないと思う。なので、この方法での電極作りは一旦諦め、特殊な道具なしで簡単に作れる方法を調査し、試すこととする。

続く。

和泉川でガサガサ

2019年のGWは10連休、横浜市にある妻の実家に帰省してきた。その際、歩いて15分程の場所にある和泉川に行ってきたのでリポートしたいと思う。

和泉川でガサガサ

さて、ここは地蔵原の水辺と呼ばれる付近だ。水辺に近づける階段があってよく整備されている。コンクリートの護岸ではあるが、土砂が溜まって植物が生えているところもあり、とても何かがいそうな雰囲気だ。

ガサガサで生き物を探すには、水際の植物に隠れているのを探すことがポイントだ。

では早速、ガサってみよう。

まず始めはココ。

流れの下流側に手網を構え、上流側から足で軽く水際を踏みながら手網へ追い込んでいく。この際、手網と川底と岸に隙間ができないように手網を置くことが重要だ。隙間があると魚が逃げてしまう可能性があるからだ。なので虫取り網のように丸い形状のものより、手網の上部が平な形状がガサガサには適している。

そして、捕獲できたのがタモロコだ。お腹が大きいのでメスが卵を抱えているようす。ちなみに紫色の花びらはオオカワジシャ。

そして、モノアラガイ⁈右巻きなのでサカマキガイではないが、もしかしたら、近似種のヒメモノアラガイの方かもしれない。

次の場所はこちら。

ここでは、ドジョウが出てきてくれた。

その後、カワリヌマエビ属も出てきました。

本日の結果

撮影時間も含め約30分で捕獲した生き物は

タモロコx3

ドジョウx1

モノアラガイx2

カワリヌマエビ属x3

そこそこ生き物が捕まえられたので、十分楽しむことができた。

時期によっては、ほかの種類も見つかると思うので、季節を変えてまた挑戦したいと思う。

小川へのポイ捨てを減らすアプローチ~密かな実験計画~

先日、月一の石神井川のゴミ拾いに参加してきた。

先月に引き続き、ゴミが多い場所へ出向き、ゴミ袋4袋の量を拾った。長年掃除がされていない場所のためか、割れたビン、茶碗、アンプ、電動工具、バッテリーなど重量物も多かった。

3月の時はかろうじて水が溜まっていた場所であったが、そこにはタバコの吸い殻ペットボトルなど、浮きやすいゴミが目立っていた。一方、4月は完全に水が枯れていたが、浮きやすいそれらゴミは綺麗さっぱり無くなっていた。おそらく雨で増水した時に下流へ流れていったのかもしれない。

この日で、一通りゴミを拾えたので、今後この川にまたゴミが増えていくのかどうか、小さな社会実験的な事をしたいと考えている。

以前のコラムで紹介した仕掛学の考えを利用して、川に神聖なイメージがあるものを置いた場合、ゴミのポイ捨て抑止に効果があるかを試してみたいと思っている。そこで考えたのがだ。秋の稲穂は黄金色に輝き、神々しささえ感じられるように、稲には神聖なイメージがあるはずだ。なので、中州のごく一部に稲を植えることが、ゴミのポイ捨て抑止に効果を発揮するのではないかと考えている。

そもそも稲の原種を考えると、河川の氾濫原(河川が氾濫したときに冠水する範囲にある低地)に生息していたといわれているので、河川の中は生息場所としては、適当なのだと思う。ただ、一般的な慣行農法による代掻きをした田んぼが、川の中洲に突然現れたら、警戒心を抱かれるので、あくまでもさりげなくやりたいところだ。そうなると、自然農による稲の栽培方法を取り入れるのが適していると思う。自然農では、事前に育てておいた苗を、草の生い茂った田んぼの中に、一本づつ植えるのだ。なぜ草の生い茂った田んぼかというと、耕さない農法だからだ。ただ、苗が他の草に負けないように、背の大きい雑草は刈り込んでやる手助けは必要だ。この方法であれば、「自生していたのでは?」と思い違うくらいに、自然に育っている雰囲気を出せるのではないかと思っている。

苗を植える時期は6月頃になるが、この頃には、きっと小川の水の流れも復活するだろうし、根がある程度張ってくれれば、雨で増水したときに、あっさり流されることもないと期待している。

4月の自然農の会では、種降ろしといって、苗床をつくり、種籾を撒いて、苗を作る作業を教わった。自分でも苗を作るので、作った苗をこの実験に使ってみようと思っている。

水路沿い道路の凹みの訳は?

お世話になっている自然農の会がある地域で、用水路の堀さらいがあったので、ボランティアとして参加してきた。

4月の中旬頃、見沼用水から田んぼへ水が引かれようになるので、U字溝に溜まった泥をかき出して、水の流れをよくするのが目的だ。

上の写真が、水路のU字溝で、幅はスコップ一個分だ。水路の長さは、だいたい300m程あって、その日は、7本の水路の泥をかき出す予定であったが、参加者が多かったため、2時間もかからず終了することができた。作業の合間、地元の方とも交流させて頂き、とても有意義な時間であった。その中で興味深いお話を聞けたので共有したいと思う。

先ず上の写真をご覧頂きたい。道路の左には水路、右側には田んぼがあるのだが、道路が少し凹んでいるのがお判りだろうか。

道路は元々平らな道だったというが、地盤が所々で凹んでしまったという。右側の田んぼに張った水が地下を通り、水路の壁面から少しづつ水が漏れていき、この時に、地下の泥も一緒に少しづつ流されていった結果、道路下に空洞ができ、路面が、凹んでしまったそうだ。この水路は、雨水排水と田んぼの排水を目的に周辺地域の住宅開発とともに作られたのだが、水路を深く掘ったことと、水漏れ対策が不十分であったことが原因で、このような事態が起きてしまったのだ。水路沿いの、とある田んぼでは、水漏れが悪化して、1m程の穴が田んぼに空いてしまったり、水漏れが止まらないため作付けをやめてしまっと所もあったという。なんともやるせない気持ちになる。

水路の深さは2m程であるが、水はちょろっと流れているだけだ。なので、平常時は、田んぼの水面との差が2m程あると思われる。もし水路の壁面に亀裂が生じていれば、田んぼと水路の距離も近いので、田んぼの水は、地下を通ってジワジワと水路へ流れていくのはなんとなく想像ができる。

似たような状況として、オランダの小川(溝)のことを思い出す。オランダでは、湿った土地を乾かすために、 周りに溝を掘る事がよく行われている。湿った土の水分は、溝へ移動していくので土地がだんだん乾いていくのだ。雨水排水や田んぼの排水が目的であるが、結果的に、湿った土地を乾かすことと同じことをしているように思えてしまう。

水路への水漏れ対策について役所に相談を持ちかけた事もあるそうだが、予算の都合で思い通りににはいかなかったそうだ。

自分が解決できる問題ではないのだが、仮に水路と田んぼの水面の差が小さくできるのであれば、水の移動は少なくなるかもしれない。下流を堰き止めれば、水路の水位を高められるはずだが、雨水排水機能も同時に維持しないといけないので、話は単純ではないだろう。もしかしたら、両立できる良い塩梅の水位があるのかもしれないが、現状では何とも言えないところだ。

今回、普段はなかなか耳にすることのできないお話を聴かせて頂いた。堀さらいをすると、いよいよ本格的な稲作の始まりを感じるそうだ。今年もおいしいお米ができることを陰ながら記念したいと思う。

無機質な護岸の中に小川の一面を感じる善福寺川

以前から気になっていた善福寺川を訪れてきた。

善福寺川は東京都杉並区を流れる河川で、善福寺池を起点に東へ流れ神田川へ合流する。流域案内板によると、水源である善福寺池は、かつては豊富に湧水が湧いていたが、昭和30年代に湧水が激減し、水源としての機能を十分に果たせない時期があったという。現在は地下水のポンプアップと千川上水からの導水で平常時の水量が確保されているそうだ。

起点となる善福寺池から川沿いを歩いてみたので、勝手に感じたものを紹介したいと思う。

まず、善福寺池からすぐ下流あたり。無機質なコンクリートの護岸が続いていた。緑が少なく、だいぶ虚しい景色だ。川底をよくみて見ると、川底もコンクリートのようす。だが、何やら一定間隔で川底に丸い穴が空いている。これは一体何なんだろうか?

疑問を抱きながらしばらく歩いていると、植物が生えいる箇所が点在するようになる。観察していると植物は円形の穴から生えている。どうやらこの穴に土砂が堆積することで植物が生えやすいようになっているようだ。近々詳細を調べようと思う。

さらに下流へ進むと、コンクリートの川床は消え、ミクリと思われる水草が目立つようになる。

水鳥が何かの餌を狙っている光景にも出会う。

スッポンにも。川の主なんだろうか⁉︎

上から見るとい水質はかなりクリアな感じだ。東久留米市の清流、落合川に匹敵する程だと思う。水草や水鳥が多く生息している点も類似している点だ。落合川と大きく異なる点は、やはり自然な護岸がほとんど無いことだろう。

ちなみに、生き物よりもよく見かけるのは壁面の穴だ。豪雨の時は、この穴から大量の雨水が川へ流れ出ることと思われる。勢いよく水が流れ落ちると川底が削られていってしまうため、それを防ぐために穴の下にはコンクリートが敷かれている。

都市の河川というと、あまり良いイメージを抱かないが、近づいて見てみると意外にも自然な小川の一面が見えてくる。

そんな都市河川にギリギリまで近づいてみた。この映像から、自然な小川の一面を感じてもらえたら嬉しいと思う。

時期によって〇〇が全然違う綾瀬川

先日、自然農の会に参加してきた。

3月の集合日では、田んぼの水路の修復について学んだ。

自然農の田んぼでは、田んぼ全体に水が行きわたりやすいように、一定間隔でスコップ幅程(約30cm)の溝を掘るということだ。ここでは間隔5m程で溝が切られていた。溝は、時間が経つにつれて崩れて埋まってくるので、定期的に修復が必要になってくるのだ。

私が理解した手順を以下に示す。

  1. 田んぼと溝の元々の境界に合わせて2点を決め、紐を貼る。
  2. 溝に草が茂っている場合は、ノコガマで草を刈っておく。
  3. 紐に沿って、スコップで切り込みを入れ、それと平行にもう片側にも切り込みを入れ、スコップで溝の泥を掬う。
  4. 掬った泥は、崩れて低くなった所へ積み、鍬の背で平らにして、溝の形を整える。

この手順でなくても溝は掘れるだろうが、溝を綺麗に掘るための手順としては、効率的だと思う。紐を貼る点は、まるで土木工事さながらだ。草を事前に刈っておくのは、生の草が土に混ざると、作物の生育にあまり良くないからだ。完熟してない堆肥を畑にいれると良くないのと同じだ。

重労働ではあるが、泥にまみれる作業はなぜか楽しい。

その後、汚れた長靴を洗うために通常なら水道へ向かうところだが、田んぼのすぐ裏側を流れている綾瀬川へ向かった。長靴の泥を洗い流すだけなら小川の水で十分だ。東京の河川とは違い、埼玉県の河川は、川沿いに柵が無く、しかも斜面が緩いので、川に近づきやすいのがとても良い点だ。

さて、綾瀬川を見渡すと、この時期の水量は非常に少ない。昨年の夏はタプタプしていた事を思い出す。場所は異なるが、2019年2月の写真と2018年8月の写真で水量を比べると全く違う。

2019年2月の綾瀬川

2018年8月の綾瀬川

なぜこんなに違うのか?台風で増水したから⁉︎私も不思議に思っていた。

調べてみるとさいたま市宮ヶ谷塔に堰(大橋井堰)があり、今でも農業用水がそこから取水されているというのだ。

なるほど〜、だから、田んぼで水を使う時期は取水堰で水が堰き止められるので、8月の水量はタプっタプだったのだ。地元の人にとっては当たり前な事かもしれないが、外の人からすると、ちょっと面白い関係性に思える。

長靴の泥を落とすのに川に入った訳だが、これがきっかけでちょっとした疑問が解決したので紹介した。

小川へのポイ捨てを減らすアプローチ

先日、石神井川の清掃活動に参加してきた。毎月第一土曜日に開催されるボランティア活動だ。

集合場所である弥生橋まで行く途中に石神井川の様子を見ながら向かうのだが、いつも清掃する場所では、ゴミは少な目であった。

それならばと思い、少し上流に位置する、いつもゴミがあり気になっていた場所へ出張することにした。通常の活動場所ではないため、ゴミが多めな場所だ。

この場所でゴミを拾うには、まず川へ降りないといけないが、この付近に降りやすい緩斜面や階段はない。弥生橋の緩斜面から川をずっと歩いて行く方法も考えられるが、途中深い水溜りがあるため、胴長を着ていても渡るのをためらう難所がある。したがって、コンクリートの岸に備え付けられている梯子を使って降りる事とした。

水の流れが草で堰きとめられており、水が溜まっている箇所に無数のゴミが浮いている。空き缶、ペットボトル、弁当ゴミ、タバコの吸殻等…

ゴミの回収には、持参した20Lのゴミ袋4つをすぐに使い切ってしまったが、まだこの2倍の量が残ってる様子であった。集積場所まで手持ちで運ぶには4つが限界であったので、この日はこれぐらいとし、来月再挑戦する事とした。

この場所での戦いはしばらく続きそうである。

ところで、約一年前にも清掃活動の記事を書いたが、その時は、ナッジについて少しだけ触れた。

ナッジ(nudge)とは、直訳すると「ひじで軽くつく」という意味で、強制することなく自発的に人々の行動を変容させるアプローチを指す。小便器にハエのシールを貼ると、無意識にそこを狙ってしまうので、小便の飛散を抑え、トイレ清掃費を削減したという話は、私が初めて知ったナッジの一例だ。

一方「ナッジ」に似たアプローチとして、「仕掛学」というものがある。「仕掛学」は大阪大学経済学研究科に所属する松村真宏教授が提唱している手法で、ナッジとは少し異なるそうだ。ナッジは心理的バイアスを使って「意識させないで」行動を誘導するが、仕掛学は仕掛けを使って「意識させて」行動に誘導する。

その仕掛学の例として、ゴミのポイ捨てに関するものが紹介されていた。

一つ目は、「ミニチュアの鳥居」だ。目的の場所にミニチュアの鳥居を設置すると、鳥居の持つ神聖なイメージが影響して、落書きやポイ捨てといったネガティブな行動を抑制する効果が生まれるそうだ。

二つ目は、スウェーデンで実験された「世界一深いゴミ箱」だ。ゴミ箱にゴミを入れると数秒間に渡りゴミが落下するような音が流れ、最後には底にぶつかるような衝撃音がする。音を面白がり、人々は自ら進んでゴミをゴミ箱に入れていくという。

どちらもとても興味深い。このアプローチは石神井川でも応用できそうな気がしている。

ゴミの多かった先の場所に、ミニチュアの鳥居を置いたらどうなるだろうか?ゴミのポイ捨ては本当に減るのだろうか?社会実験として、とっても面白そうである。神聖なイメージという事であれば鳥居以外も考えられるかもしれない。

また、世界一深いゴミ箱であるが、ゴミが投げ入れられた事を検知するセンサーとラズベリーパイなどの小型コンピュータ、スピーカー、電源等を用意すれば簡単に作れそうである。ただ、全く同じではつまらないので、「〇〇なゴミ箱」としてオリジナリティのあるものを作りたいところだ。

小川のゴミを減らすアプローチとして、ナッジや仕掛学は今後も注目していきたいと思う。

ドジョウの冬越し


今年から、さいたま丸が崎自然農の会で、自然農によるお米作りと野菜作りを勉強させて頂いている。

毎月1回集合日があり、自然農について学ぶとともに、共同作業も行うことになっている。2月の共同作業では、田んぼの高さを合わせる作業が行われた。毎年必要な作業ではないというが、訳あって昨年はトラクターを入れたため、高い所と低いところができてしまったそうだ。

なぜこの作業が必要かというと、高さが不揃いだと水深に違いが出てしまい、稲の成長に影響するからだそうだ。苗を植えた時に、ちょうど良い水深なら良いが、苗が水没してしまう水深だと成長に差が出てしまうからだ。稲の成長に差が出ないようにしてあげる事が目的だ。

実際にどんな作業をしたかというと、高い場所にシャベルで穴をいくつか掘り、穴の周りの土を鍬で崩して低くすることを実施した。人力での作業なので、なるべく効率よく作業するための方法だという。ちなみに掘り出した土は一輪車を使って別の場所へ運び出した。なので今回は高い場所の土を移動して低い場所の高さに合わせたということになる。

土を動かす作業は、重労働ではあるが、田んぼと向き合う作業なのでむしろ楽しい作業だ。

田んぼに穴を掘っていると、ある人は冬眠中のカエルを掘り出したという。過去にドジョウを掘り出したという経験を持つ人も。

やはり自然農の田んぼでは、虫を敵としない原則があるため、生き物が多いのだ。

ドジョウといへば、2月初旬の石神井川の清掃ボランティアのときにも、冬眠中のドジョウを発見したことがある。

その時期、川には水がなかったが、土の入った袋をどかすと、10匹程のドジョウが袋の下に集まっていた。水がないのにって不思議に思うが、ドジョウは皮膚呼吸ができるから土の中で冬眠できるのだ。土袋が覆っていたので、保湿と保温効果もあり、土に潜らずともよい場所を見つけてしまったのであろう。元に戻し静かに見守ることにした。

話を田んぼに戻そう。

今回の作業中にドジョウは見かけなかったが、田んぼに水が入る時期、恐らくドジョウの姿が見られると期待している。

米作りはさることながら、田んぼや水路(小川)の生き物にも今後注目していくつもりだ。

 

小川の世界観を映せ!あめんぼボートの改造リポート~その5

小川の世界観を映し出すために開発してきたカメラ付きラジコンボート(通称「あめんぼボート」)の改造リポートをお伝えしている。

その4までに、改善点の詳細について記載してきた。これで、カメラ⇒無線LAN中継器⇒スマホという新たな経路でカメラ映像を見るためのハードウエア環境がようやく整ったことになる。

一方でソフトウエア環境の構築にいくつか作業があるので、今回は、その辺りについてリポートしたいと思う。

ソフトウエア環境の構築

GoProとスマホの接続

GoProのカメラ映像をスマホ(iPhone6)で見るには、スマホへ専用のアプリをインストールする必要がある。代表的なアプリは、GoPro標準の「GoProアプリ」だ。私もこれまでお世話になってきている。接続方法は、GoProのホームページを始め、ネット上に詳しい解説があるのでそれを参照されたい。

図1: 接続環境

図1は、自分が試した接続環境を示している。子機であるスマホは、SSIDをamenbo-1として、親機であるGoProへ接続している。(図1の①の接続)ここでSSIDとは、アクセスポイント(ざっくり言うと、ネットワークの入り口)を識別する名前だ。

この接続は、上手くいっており、GoProアプリでGoProの映像プレビューが確認できた。

無線LAN中継機とGoProの接続

無線LAN中継機をGoProと接続するには、この中継機への初期設定が必要になる。目的は、中継機が中継する親機を指定する事だ。スマホを使って行うことができる。今回使用している中継機は、WI-FI RANGE EXTENDER (WIFI+S)であり、親機のSSIDを指定すると、そのSSIDの末尾に「_plus」をつけて、別のSSIDとして中継をする。親機となるGoProのSSIDが「amenbo-1」の場合、中継機は「amenbo-1_plus」というSSIDを持つようになる。

具体的な初期設定の方法は、以下のマニュアル(英語)が付属している。

簡単に、私なりの初期設定手順も記載しておく

  1. 中継器をUSB充電器へ接続する。正常に起動すると青色LEDが点滅する。
  2. スマホのWi-Fi設定メニューを開き、”wifi+”をネットワーク一覧から選択する。
  3. ブラウザーに”usbwifi.cn”を入力する。中継器は周辺のWi-Fiネットワークのスキャンを開始する。
  4. 中継したいネットワーク(SSID)を選択する。例えば「amenbo-1」。
  5. 中継したいネットワークのパスワードを入力する。新しいSSIDは自動で作られるが(例えば「amenbo-1_plus」)、もし変更したい場合、SSIDを変更することもできる。OKをクリックする。
  6. 約1分後、LEDの状態を確認する。もし青色LEDが点滅していれば、中継成功。もし赤色LEDが点灯している場合、親機から離れすぎているので近づけて初めからやり直す。
  7. スマホのWi-Fi設定メニューを開き、5で設定した新しいSSIDを選択する。

初期設定が完了すれば、図1の②の接続が済んだことになる。

スマホと無線LAN中継機との接続

さて、今度はスマホから無線LAN中継器へ接続する。

 

先の手順7において、スマホのWi-Fi設定メニューを開き、「amenbo-1_plus」が選択されていればOKだ。

と、ここで問題が生じた。

GoProアプリを起動するも、全くGoProからのカメラ映像が表示されないのだ(図1の③の接続)。無線LAN中継器のSSIDである「amenbo-1_plus」へ接続して欲しいのだが、どうやらGoProアプリは、ペアリングの時に決めたGoProのSSIDである「amenbo-1」へ接続をしているようなのだ。関連ありそうな設定を探してみたが、GoProアプリでは、このSSIDを変更することはできないようだった。

そこで、別のアプリで試すこととした。結果、以下2つのアプリは無線LAN中継器へ接続することができた。(図1の④の接続)

 LIVE4

 Camera Controller Lite

LIVE4はGoProのカメラ映像をFacebookでライブ配信できるアプリ(App内課金)であるが、ライブプレビューだけをするなら無料だ。

録画の開始・停止などのカメラコントロール機能はない。ただ、GoProの遠隔制御の仕様を調べていたら、ブラウザのアドレスバーに次のようなコマンドを入力する事で、録画の開始と停止ができることが分かった。

録画開始:

http://10.5.5.9/gp/gpControl/command/shutter?p=1

録画停止:

http://10.5.5.9/gp/gpControl/command/shutter?p=0

これをそれぞれ、ショートカットのアイコンとして保存しておけば、一応、スマホからアイコンをタップするだけで、録画の開始と停止ができるが、やはり使いづらさは残る。

LIVE4を使ったライブプレビューの様子はこれだ。(右端の赤丸ボタンは、Facebookでのライブ配信を開始するボタン)

一方、Camera Controller LiteはGoProやその他いくつかのアクションカメラのコントロールができるアプリだ。こちらもApp内課金であるが、GoPro Hero 4 Sessionにつなぐには360円かかる。

ライブプレビューを見ながら、録画の開始・停止もできるので便利ではあるが、残念なことに、横向きにした場合、ライブプレビューの画面サイズが小さすぎる(泣)

そして、映像の遅延について。映像が遅れなくプレビューされるのが理想だが、比較するとCamera Controller Liteの方がやや遅れが大きかった

お金を払った割には、ちょっと残念な結果となってしまった。

以上、2つのアプリを試したが、以下3つの要件に合うようなアプリがあるか、今後もう少し調査したいと思う。

  • ライブプレビューの画面サイズが大きいこと
  • 映像に遅れが無いこと
  • ライブプレビューを見ながら、録画の開始・停止ができること

一番良いのは、GoProアプリが中継器からの映像を表示できるようになれば良いのだが。GoProさんに期待したい。