「専門家コラム」カテゴリーアーカイブ

あめんぼの目線で小川をみてみよう!あめんぼカメラ制作の道のり~その5

おはようございます。

第5回目を迎えます、「あめんぼカメラ制作の道のり」ですが、いよいよ最終回は、小川での試験走行についてです。

試験走行の場所として選んだのはかねてから決めていた、東京都東久留米を流れる黒目川です。

黒目川は小平霊園内の「さいかち窪」が起点となっていて、湧水を集め新河岸川へ合流します。

2015年5月吉日、ANOTHER PRODUCTの関口氏とともに黒目川にきました。

黒目川の川岸近くに行くと、水が綺麗なので小魚が泳ぐ姿がたくさん見られます。

黒目川試験走行前

いざ、出陣です。

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沈むことなく、ちゃんと浮かび、そして前進や左右へのターンもできました。

まずは大成功です!関口氏に感謝します。

で、そのあめんぼカメラ映像はこちらになります。

水中のコイやアブラハヤが泳ぐようす撮れてとっても満足です。人がカメラを持って川に入り水中を撮る場合は、お魚は逃げてしまうので、このような映像はきっと撮れないでしょう。ここにあめんぼカメラの意味があると信じています^^

一方で、試験走行で問題点も見えてきました。やっぱり、物事はやってみて初めて見えてくるものですね。

  • 後進がうまくできない。
  • 全速力で前進すると、水中カメラの抵抗で船の舳先が沈み込んでしまう。
  • 水草やゴミがプロペラに絡まるとプロペラが回らなくなってしまう。
  • ラジコンのコントロールがうまく効かないときがある。
  • 水中カメラのケースに乾燥剤を入れないと結露する。
  • 水漏れが少しあった。

試験走行ができたからこそ、たくさんの課題が発見できました。今後はこの課題を解決すべく、改善バージョンの開発に取り組んでいきたいと思います。

さて、今回でひとまず最後となります「あめんぼカメラ制作の道のり」ですが、改善をしていく中で、またレポートをしたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

あめんぼの目線で小川をみてみよう!あめんぼカメラ制作の道のり~その4

おはようございます。

第4回目を迎えます、「あめんぼカメラ制作の道のり」ですがラジコンの部品を納める箱(ユニットボックス)の設計、製作、組み立てについてです。

この設計にご協力頂いたのが同じ起業塾でお世話になっている

ANOTHER PRODUCTの関口氏です。

関口氏は「組織の中で押しとどめてきたものづくりの価値観を開放し、あなただけのワクワクものづくりをサポート」してくれる専門家です。

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何を作りたいかの打ち合わせを最初にしたときに、話をしながら手書きで絵をどんどん描いてくれるんですね。だからイメージの共有がやりやすく、良い意見交換ができました。

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大きな方針としては、ラジコン部品を納めるユニットボックスと浮力を得るための、また、水上・水中カメラを固定するための木造フレームの2つの構成としました。

木造フレーム部分は、板をホームセンターで購入し手作りとしましたが、ユニットボックスは水が漏れないようにするため、板金か3Dプリンタで作ろうとなり、CADソフトで図面を書いてもらい見積もりを取ってもらいました。

見積もり結果ですが、板金の方は1品ものということで、

ユニットボックス:24,500円
カバー:14,000円

3Dプリンターの方も、材料により変わりますが、まだまだ一般向けに浸透していないので材料がお高いということで、

ユニットボックス:ナイロン製=10,351円/ABS製=21,552円
カバー:ナイロン製=6,968円/ABS製=13,550円
※ABSは防水性あり。

って、結構な値段でした。

3Dプリンターで作って、もし箸にも棒にもならなかったらと考えるとまずは、ラジコン化してちゃんと動くことを試すのが先かと思い、ユニットボックスを木製の板で作ることにしました。

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木製で簡単に作るアイディアとして、板を切って組み立てる方法を関口氏が考案してくれました。なんとCADソフトで切り方の図面を作ると、レーザーカッターでとっても綺麗にカットができてしまうんです。レーザーカッターが時間貸しで使用できる場所があるそうです。世の中ほんと便利です。

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そしてこれを組み立てるとこんな感じになります。

これに、水がもれないように、内側から接合部に木工パテをたっぷり塗って、外側はニスを5回くらい厚塗りしました。乾いては塗りを繰り返すのでこれが結構時間かかりました。

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ラジコン部品も組み込んで、木製フレームと合わせれば、完成です。

さあ、次回は小川に行って試験走行ですよ~

 

 

 

あめんぼの目線で小川をみてみよう!あめんぼカメラ制作の道のり~その3

おはようございます。

今日も溶けるような暑さが続いてますね。

あめんぼカメラ制作の道のりを紹介しておりますが今回は、ラジコン化の制作秘話となります。

それまでのあめんぼカメラは、小川の流れが適度にあるところを、流れに任せて撮影していたのですが、流れがほとんどない小川や池を撮影しようにもやはり船を動かす動力がないと小川のようすを撮影できないんですね。

これには困っていましたが、周囲のあめんぼカメラを知る仲間からも「ラジコン化して、水中のお魚が餌に食いつく映像が見たい。」など要望を受けていましたのでラジコン化に向けて開発を始めました。

ラジコン化といっても子供の頃にラジコンカーを組み立てて遊んだ経験しかない私でしたので、まずはどんな部品が必要か調査しました。

調査にあたってはAYARDさんの「はじめての船の模型」をとっても参考にさせて頂きました。

そしてラジコン化に向けて以下の部品が必要であることが分かり部品もAYARDさんのネットショップで購入させて頂きました。

【ラジコン化に向けて必要な部品】

  • モーター:前進後進のための動力
  • スクリューセット:プロペラ、シャフト、スタンチューブのセット
  • ゴムジョイント:モーターとプロペラシャフトを結合するためのゴムチューブ
  • ラダー:舵
  • スピードコントローラ:モーターに加える電圧を調整
  • サーボ:舵を左右に動かすためのモーター
  • 送信機(プロポ):船を前後左右に動かすコントローラ
  • 受信機:送信機からの前後左右の信号を受信
  • バッテリー:システム全体の電源

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なんとか部品も購入でき、スクリューセットやラダー以外の電気系統の通電テストの様子がこれです。

コネクタやケーブルは寄せ集めのものを使ったので見た目は綺麗でないのですが、見事に動きました(^^)

素人の私でもここまでできたのでとっても嬉しかったです!

さて次回は、これら部品を載せるための船本体の設計と組み立てです。

 

 

 

 

 

あめんぼの目線で小川をみてみよう!あめんぼカメラ制作の道のり~その2

こんばんは。

前回は、あめんぼカメラの誕生についてお話しました。最初はあめんぼの目線、つまり水面ぎりぎりのカメラアングルだけを撮影していました。その後、知人から、「水中も見たい」というご意見をもらい、水上と水中の同時撮影ができるように水中カメラを搭載するようにしたのです。

20141207(10)

水上と水中の両方を搭載した状態がこんな感じです。船のへさきにいるのが子供と一緒に作った、あめんぼちゃんです。木をスライスしたものとモールで作ってます。あめんぼちゃんが探検しているというストーリーでやりました。(^^)

ところで、カメラですが、なるべく小さくて軽いもの、そして一番はWi-Fiでスマホからリアルタイムで映像が見られるものを選択してます。電波の経路環境にもよりますが、見通し10m程度離れても映像が見られるものでした。ただし、水中カメラの方は、カメラ自体が水中に入った状態になるので、電波が弱まり距離はぐっと短い印象です。

水上カメラ:ELMO QBiQ MS-1

水中カメラ:SONY アクションカム HDR-AS30V

そして、その水中映像がこちらになります。東京都武蔵野市を流れる玉川上水を撮影しました。(2014年12月撮影)

土のままの底は、約360年前の開削当時の面影を残しているのかなと歴史を感じちゃいます。

さて、次回が最終回です。

次回はあめんぼカメラのラジコン化への道です。

あめんぼの目線で小川をみてみよう!あめんぼカメラ制作の道のり~その1

こんばんは。

これまでいくつかのあめんぼ目線のカメラ映像をお届けしてきましたが、そもそもあめんぼ目線の動画ってどうやって撮ってるの?って気になりませんか?今日は、1年前に制作したあめんぼカメラ初号機の制作秘話に迫りたいと思います!

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初号機は1x4材の板を船の形にカットして、そこへ小型のカメラを搭載したものでした。つまり動力なしです。なので小川のように軽い流れがないと進んで行かないものでした。

また、船の針路も思った向きに固定されることもなく、流されるままくるくると回るものでした。ある意味くるくる回る映像が周りの景色を映すので状況が分かって良いという面もありましたが。

そして、最初に小川で試運転をしたのが2014年の8月。埼玉県を流れる市野川で行いました。

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道路から川岸までびっしりと藪で覆われていたので、藪をかき分け下まで降りて行った記憶が今も鮮明に残っています。

川岸に降りて、浅瀬に入った時に、たくさんの魚が大混乱して泳いでいるように見えました。普段人が立ち入らないところに人が来たので、さぞ驚いていたのだと思います。


そして、あめんぼカメラ、初試運転の映像がこちらです。軽快なBGMを付けて楽しい雰囲気に仕上げてみました(^^)

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そんなあめんぼ目線の水上映像は、その後、水中の世界にも挑戦するのでありました。

では、続きは次回とさせて頂きます!

 

 

 

 

 

 

親子で行くおすすめの釣り場?原市沼川

こんばんは。

梅雨も明け、本格的に夏がやってきましたね。

3連休は埼玉の実家に帰省したので、近所の小川調査を兼ねて、義理の兄と一緒に魚釣りに行きました。

行ったのは上尾市を流れる原市沼川です。

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小川の周辺は自然が残されていて、川岸の散歩はとても気持ちがよいです。犬の散歩の方々も多くいました。

水際へのアクセスも容易ですが、夏場は特に水深が深いところがありますのでお子さんが近づく場合は十分注意してくださいね。

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畳表やゴザに利用されているイグサ(上写真)やよしずに利用されているヨシ(アシ)なんかが川岸に生えていりました。また、水中には外来種のオオカナダモがみっしりと生えていました。水草が多く生えているので生き物の隠れ家としての環境はばっちりなんですが、ひとつ残念なのは水の透明度が良くないことですね(><)

川岸の流れのない窪み(ワンド)には、モツゴ、ヌマエビがタモ網で採取できました。親子で生き物観察が楽しめるるんではと思います。

そんな原市沼川のあめんぼ目線のカメラ映像はこちらです。

のんびりと癒されたいときにはぜひご覧ください!

そうそう、釣果はって?義理の兄は30cm程のフナを食パンを餌に釣り上げてました。私の方は、全くでした。。。小魚が平打つ姿は何度も見たのですが。次はがんばります。

 

これぞ癒しの小川~清水川~子供が喜ぶ水遊び場

こんにちは。

例年より梅雨明けが遅いようですね。

昨日から夏休みという学校が多いと思いますが夏休みの予定はお決まりですか?

海や山も良いですが、小川もありですよ~(^^)

今日は、東京都国立市のママ下湧水から流れる清水川をご紹介します。

CIMG1404ママ下湧水公園付近ですが、昔ながらの環境が残っている貴重な場所でした。「ママ」とはこの付近で使われる言葉で「崖」を意味します。多摩川がつくり出した河岸段丘の崖から湧きでた水が小川となって流れています。

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以前は、この湧き水を利用してわさびを栽培していたそうです。

湧水場所付近の水であれば沸かしてコーヒーでも飲めそうな感じですが、お腹を壊しては大変なのでそこは自己責任の範囲でお願いします!

ここ訪れたときは、小学生達や親子連れが魚獲りやザリガニ釣りを楽しんでいました。

足をつけるだけでも、とっても冷たくて気持ちいいので、オススメですね^ ^

家族でお散歩するときっと新しい発見があって楽しいと思いますよ!

意外に知らない、この坂道の正体は?

こんばんは。

あそべる小川を求めて、関東を中心にいろんな川に足を運んでいるんですが、小川に興味があると地形にも興味が湧いてくるんですね。

武蔵野台地って聞いたことあるでしょうか?武蔵野台地にはたくさんの湧水がポイントがあり、そこから、たくさんの川がつくられています。私の近所の落合川なんかも武蔵野台地にある南沢湧水群という湧水が水源の1つになっています。

武蔵野台地についての詳細説明は、他のページにお任せするとして(例えばここ)、一言でいうとこんな感じでしょうか。

奥多摩の山を削りながら流れてきたかつての多摩川(古多摩川)が、青梅を頂点に扇状地を形成し、その上に富士山の火山灰(関東ローム層)が積もってできた台地。

で、先日、家族揃って、富士見市に新しくできた「ららぽーと富士見」に行ったんですね。そこから西へ100m行った先がちょうどその武蔵野台地の端っこ、つまり武蔵野台地の荒川低地の境目なんですね。

話が長くなってしまいましたが、そんな武蔵野台地の端っこも近くで見たくなっちゃいまして、撮った写真がこれです。

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ららぽーと富士見の位置から高いところまでの高低差は約10m程度です。

 

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単なる坂道なんですが、なんで坂道なんでしょうか?

山みち?いえいえ、台地と低地を結ぶ坂だったんですね。坂道の理由がここにあったのです。

ららぽーと富士見に来たら、子どもにそんなお話をしてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

川沿いを散歩できるようになって欲しいな!東川

こんばんは。

本日の小川紹介は、埼玉県所沢市を流れる柳瀬川の支流、東川(あずまがわ)です。桜でも有名だそうです。

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牛沼小学校付近の橋から上流を覗くと、カモの親子が仲良く泳ぐ光景が見られほほえましい感じでした(^^)

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その橋から北側を見ると、少し先が高台になっています。高いところが武蔵野台地で、低いところは、川が武蔵野台地を削り取ってできた低地だそうです。

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東中学校の側に川まで降りられる階段を発見しました。あまり人が入ってこないのでしょうか?階段下りきったところは草がぼーぼーでした。

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近づいてみると分かるのですが、水はクリアーって感じではないのですが水深15cm~20cmで川底の石は見えます。水中をよーく見てみたのですが、この付近に魚影は見られませんでした。

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写真の写りが悪いのでより一層印象を悪くしかねないのですが、木の杭にからむゴミが目につきました。

恐らくこの周辺のボランティア団体が、懸命に活動されているとは思うのですが、思うようにまだ成果は出せていないのかもしれません。

せっかくの水辺に近づける場所なんですが、この場所に気に掛ける人、足を運ぶ人は、まだ少ないのかもしれませんね。

川沿いを犬の散歩する人は多いのですが、川へ目を向ける人が少ないような印象でした。こういった人たちが、下に降りて散歩できるような場所(リバーウォーク)ができれば、川にとっても人にとっても良いんだろうと思います。

週末、親子で川遊びをするような光景が見られると良いですね^^

 

野火止用水の水上&水中映像 親子で水辺の散歩はいかが?

こんばんは。

昨日に引き続いて、小川の水上&水中映像をお届けします。

今回は野火止用水です。小川と紹介していますが正確には用水路なので用水路の映像と呼ぶべきですが、雰囲気が小川のようなので総称して小川の映像と呼ばせて頂いてます^^

さて、野火止用水ですが、玉川上水から分水されて新河岸川へ流れる用水路(約25km)です。承応4年(1655年)に、当時生活用水に困っていた野火止の地に、用水として利用するために、徳川幕府老中の松平伊豆守信綱によって開削されたそうです。

しかし、他の川もそうですが、戦後の経済成長とともに生活排水の流入で汚染が始まり、用水路は暗渠化されていきました。

そんな中、野火止用水復活を唱える気運が高まり、東京都の「清流復活事業」が実施され、昭和59年(1984年)に野火止用水に清流がよみがえったそうです。

映像を見てもらえると分かると思いますが、草木が生い茂った中をあめんぼの目線で進む様子は、まるで小人になって船で旅をしているような感覚になります。(ジブリ映画の「借りぐらしのアリエッティー」のワンシーンを思い出すのは私だけでしょうか...)そして水中映像ではたくさんの魚の姿が見られ、別世界ですよ。

週末、親子で用水路に沿ってお散歩するのはいかがでしょうか?

おすすめは朝のお散歩ですね。橋の上から水を覗くと、お魚が泳ぐのも発見できるかもしれませんよ!!