庭の田んぼ池リポート2020年


今年で3年目となる我が家の田んぼ池では、ミナミメダカが元気に泳いでいる。

田んぼ池と勝手に呼んでいるが、プラ舟で作った池の半分を田んぼにしているから、そう呼んでいる。元々は、田んぼと小川の生態系の再現がコンセプトで始めたものだ。実際には小川のように水の流れがある訳ではないが、田んぼと小川の世界観というか日本の原風景を自宅で楽しんでいる。

この田んぼ池では、メダカが卵を産み、稚魚が成長し、また卵を産むといった自然の営み、そして稲穂を収穫し、種籾から作った苗を植え、また収穫したお米を頂くといった米作りの営みが、同時に体験できる。これが、この田んぼ池の最大の特長だ。

稲の種まきから今の状況

1年目、2年目ともに苗床で育てた苗を田んぼ池へ植えていたが、今年は、やり方を変えて、種籾を直接田んぼ池に播いた。この田んぼ池のサイズでは、どっちのやり方でも、大して手間は変わらないが、育てた苗を植える場合は、根が活着するまでに一週間くらいかかるので、活着するための余計なエネルギーがかからない直播の方が成長に有利な気がしている。

播いた種籾は、昨年、実際の田んぼで収穫した古代米(紫黒米)だ。古代米の方が、雑草的な強さを持っていると聞いたことがあるので、古代米を選択した。植えたつもりない場所で、以前の収穫時にこぼれた種籾が、ふさふさと実をつけていた事も、雑草のような強さを持つことを裏付ける。

種籾を播いたのは、4/12。昨年より10日程早く播いた。昨年、早く種まきした人が、良い収量を得たというのを聞いて、今年は自分も早く播こうと思った訳だが、今年は雨が多く気温がなかなか上がらなかったせいか、発芽も生育も遅かった。同じ話を仲間内からも聞いたので、全般的な状況のようであった。そして、5月初旬にようやく芽が出て、今はだいぶ育っている。

ちなみに、冬場に田んぼに水を張る(冬期湛水)ことによって、翌年も古株から稲が発生するという現象のことを昨年知り、とても気になっていたので、古株を田んぼ池の中にそのままにしていたが、さすがに新しい芽が出てくる気配はなかった。必要な条件を今後調べてみたいと思う。

メダカと池の状況

この田んぼ池のメダカはおよそ10匹程度が育っている。1年目も2年目も10匹程度であったが、増えすぎたりすることもなく、このサイズの環境に適した個体数が自然に調整されているような気もする。

池の中にはマツモを入れているが、勝手に増殖してきたのが正体不明の藻だ。池の作った初期の頃は、池の水が緑色になったり、アオミドロのような糸状の藻が優先し、マツモに絡まり、取り除くのも面倒であったが、今は、水も透明で、糸状の藻よりこの薄く面状に広がる藻が優先している。この薄く面状に広がる藻の方が、除去するのも簡単であるので、個人的には、こっちが優先してもらった方が都合が良い。見た目は悪いが、藻なので、池に酸素を提供し、そして、水に溶けた栄養分を吸収してくれる存在だ。見た目重視ですぐに除去するよりは、ある程度成長した後にこの藻を池の外に除去した方が、池の水の富栄養化防止にも繋がると思う。池の富栄養化防止の意味では、稲もその機能を担っている。池の藻や稲は池の水の浄化システムの一部になっているのだ。

今後の成長もまたリポートしたいと思う。