微生物燃料電池のDIYやってみた〜その19〜


微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。

前回は、25個の電池性能を測定し、それらに随分差が出ていることが分かった。上位の結果の電池(No.30、No.20)と下位の結果の電池(No.28, No.35)に何か違いあるのか探ってみたいと思う。

びん沼川の水投入

以前、性能アップに効果を示した、酸化鉄が入っていると思われるびん沼川の水を、下位の結果の電池に投入する事で、性能が上がるかを試してみた。

 

上のグラフは、電池No.28へ、ペットボトルキャップ一杯分(大さじ半分)のびん沼川の水を電池の四隅から投入した場合のIV特性である。6月20日のデータは、びん沼川の水の投入前のデータであり、21日に投入後1週間程度をみると、日によって下がることがあったが、徐々に性能が上がっている結果が得られた。

一方で電池No.35 についても同じように測定したが、性能向上する傾向が見られなかった。

 

測定方法の不備が発覚

その後も定期的に測定を継続してみたが、7月1日、7月4日のデータが飛びぬけて良くなってしまった。こんなに急に性能が上がるはずがないので、何か測定方法に問題があるに違いない。調べてみると、測定に使用していたワニクリップがなんと錆ついていた。

おそらく、上記現象は、以下のように説明できる。

電池へ抵抗を接続するワニクリップが錆によって、接触抵抗が増えた。接触抵抗が増えたことで、合計の負荷抵抗が増え、電圧がいつもより高めに測定された。電流値は、測定電圧÷抵抗値で計算しているので、計算で使用した抵抗値は一定なので、電流値も高めに計算された。

んっ、そうすると、電池No.35で性能がほとんど上がらなかったのもワニクリップの錆が原因かもしれない。電池の出力電圧の測定に使用したワニクリップの方も錆ており、錆によって接触抵抗が増えたと仮定すると、接触抵抗分の電圧降下が発生する。そうすると、本来性能向上していたはずの電圧上昇は、電圧降下でキャンセルされていたという可能性がある。これについては、再測定したいと思う。

ここに来て、測定方法の不備が露呈してしまった。これは痛い。。。軒下に電池を置いていたとはいえ、ワニクリップを雨ざらしにしてしまったのは反省すべき点である。しかし、問題が生じるポイントがわかったので次に生かせる経験だと思う。

測定が怪しいと思われる結果については、錆がない状態で再測定し着実な結果を積み上げていこうと思う。

今回は本来の目的からそれてしまったが、次回、錆がない状態で再測定した結果をお伝えしたいと思う。