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ある時は雑草、またある時は観賞用

自然農による米づくりを勉強しているが、6月の田植え、7月は草取りをなんとか終えることができた。

特に草取りは、5x15mの区画に対して、実質まる3日を費やしたと思う。車で田んぼまで片道1.5時間という事もあり、行くまでも大変であったのだが、刈った草がすぐに再生してしまうことには、大変苦労した。

まず、キシュウスズメノヒエと言うイネ科雑草だ。これが超曲者。這って伸びるのだが、刈ったつもりでその場に放置しておくとまたすぐ根を張って伸びてくる。

次に、サンカクイ(だと思う)というカヤツリグサ科の雑草。こちらも地上部分を刈ったとしても、地下茎が残っているので、地下茎から新しい目がどんどん伸びてくる。1週間で10cm以上のスピードで成長しているように感じた。

一番初めの草取りでは、対処法が適切でなかったため、多くが再生してしまった。約1月後、前の状態に戻ってしまった。

このエンドレス草取りループを断ち切るべく、後半戦からは、キシュウスズメノヒエの長いツタは再生しないようになるべく細かく切り刻み、サンカクイはなるべく地下茎を引き抜くことを心掛けた。

キシュウスズメノヒエについては、ツタを切らずに抜いて、田んぼの外にどかせば、再生のリスクは消えるのだが、自然農の原則では、刈った草はその場に戻して循環させるので、わざわざ切り刻むことをするのだ。(ただ、これも大変で、やり切れずに、一部は田んぼの外にどけたものもあることは正直に言っておこう。)

地上部を刈ってその場に置くだけならなんてことない作業であるが、これら雑草との闘いに、かなり時間を割く結果となった。

さて、田んぼでは嫌われる雑草たちであるが、ビオトープの一要素と考えると価値のあるものに変わる。

先日訪れたビオトープ池では、小川が注ぐ池となっており、細長く伸びるサンカクイ(だと思う)がアクセントとなって小川と池の景観に一役買っていた。思えば、自宅のプラ船池でも景観を良くするために、サンカクイを導入したいと思ってきた。

同じく田んぼの雑草であるコナギも、以前、捨ててあったものをプラ舟池に移植したことを思い出した。

サンカクイもコナギも、ネットで見ると観賞用の水草として販売されている程だ。買ってくれる人がいるなら、私の草取りのやりがいもきっと増すに違いない。地上部を刈っても刈っても芽が出てくるやつらは、さぞ丈夫で育てやすいのだろう。

雑草と見るか観賞用と見るかは、モノの捉え方の問題だ。どうせなら、色んな見方ができるようになりたいと思う。

小川の傍にも生えるシロツメグサなどマメ科の植物がもつ特徴とは?

問い

小川の傍にも生えるシロツメグサなどマメ科の植物がもつ特徴とは?次の4つのなかから1つを選んでください。

  1. 根粒菌と共生し、根粒菌が作る窒素化合物を得て生育する
  2. 根粒菌と共生し、根粒菌が作るリン化合物を得て生育する
  3. 根粒菌と競争する
  4. 毎日恋人を気にかけメールする

ヒント

根粒菌は大気の約80%を占める○○を使います。

 

 

 

 

正解

1.根粒菌と共生し、根粒菌が作る窒素化合物を得て生育する

解説

小川の傍にはマメ科の雑草が生えていますが、よく知られているマメ科の雑草といえば、シロツメグサではないでしょうか。四つ葉を探すのに夢中になった経験は誰にでもありそうですね。

そんなマメ科の植物は、根に根粒という器官をもち、その中に根粒菌というバクテリアの一種が棲んでいます。根粒菌は、大気中の窒素をアンモニアに変換し(窒素固定という)、植物の生育に必要な窒素を提供する機能を持っています。一方で根粒菌は、植物から光合成で得た栄養をもらいます。マメ科植物と根粒菌はお互いにメリットを享受している「共生」の関係にあるといいます。

なのでマメ科の植物はやせた土地でも育ちやすいようです。

自然栽培というのをご存知でしょうか?農薬も肥料も使用しない栽培方法です。肥料が無かったら畑はやせる一方ではないかという疑問がでますが、マメ科植物の窒素固定の働きが自然栽培のプロセスに一役買っているといということです。

さて解説です。

根粒菌が作るのはリン化合物ではなく窒素化合物(アンモニア)ですので2は不正解となります。マメ科植物は、根粒菌と競争している訳ではなく、「共生」の関係にあります。3も不正解となります。4のように「マメ」な性格な人はきっと異性にモテるに違いありません。

参考

「奇跡のリンゴ」石川拓治 幻冬舎

「すごい畑のすごい土」杉山修一 幻冬舎