先日は、娘の七五三があり田無神社へ行ってきた。
水神宮として水神様をお祀りするとともに、田無用水の風景よみがえらせるために作られたということだ。
田無用水の再生を願う筆者としては、この池の誕生はとても喜ばしい出来事である。
ところで、この池で特筆すべきことは、池の土とメダカだ。
導入された池の土は、近隣農家の田んぼの土が使われているそうだ。土の中残っているかもしれない絶滅してしまった水草の種子が発芽するのを期待しているという。三鷹の井の頭池のかいぼりでは、絶滅したイノガシラフラスコモの埋蔵種子が発芽したという例があるので、田無用水が流れていた当時を偲ぶ水草が発芽する可能性は十分あるかもしれない。今後の動向が楽しみである。
また、メダカは、杉並区の須田孫七さん宅で長いこと飼育されてきたミナミメダカが導入されているということだ。2007年に実施されたDNA調査では、東日本に生息した純血種のDNAを持つ貴重なメダカと判定され話題を読んだメダカだ。すぎなみ学倶楽部というサイトでも詳しく紹介されている。
そんな貴重なメダカが龍神池にやってきたのだから、田無の小川である田無用水のことが今後益々注目されていくのではと思う。
ちなみにだが、池からメダカを持ち出さないことはもちろん、他から持ってきたメダカや他の生き物を池へ放さないことにも、十分注意されたい。ぜひ温かく見守ろう!
一方、七五三の祈祷の際に、子どもに稲穂を渡されたのだが、イミテーションの稲穂であったのが気になった。
ここは是非とも、田無で田んぼをつくり、そこで採れた稲穂を使って欲しいと思った。
田無には田んぼが無いとよく言われるが、明治から昭和の初めにかけて、田無用水の水を利用して、石神井川沿いに田んぼが作られていたのだ。もしかしたら、田無の田んぼで獲れた稲穂が、田無神社に初穂としてお供えされていたかもしれないだろう。
そう考えると、今は田無から消えてしまった稲作文化を復活させ、田無神社の祈祷の際に、その稲穂を使うことはとても意味があるのではないだろうか。
稲作をやっていた当時のように、田無用水を再生し、その水を利用して田んぼを作る。
夢みたいな話に聞こえるが、当時の人達に出来たことが、今の私達にできないはずがない。
子どもの健やかな成長を祈るとともに、そんな夢の実現も祈らせてもらった七五三であった。
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