定点撮影からみる石神井川の一年


石神井川の柳沢橋(西東京市柳沢)付近からの定点撮影を約1年間行ってきた。この場所で石神井川のごみ拾いを続けてきたのだが、およそ一か月毎の写真が集まったので振り返ってみたいと思う。

  • 2019/03/02
  • 2019/04/06
  • 2019/05/11
  • 2019/06/01
  • 2019/07/06
  • 2019/09/14
  • 2019/10/05
  • 2019/11/09
  • 2019/12/07
  • 2020/03/07

2019年3月から始め、8月、2020年1月、2月の写真が不足しているがなんとなく1年の移り変わりを感じていただけると思う。

3月、流れのない水たまりに、枯草の破片やペットボトルなどの軽いゴミが水面を埋め尽くしていた。

4月、水が完全に枯れる。中州には紫色の花(諸葛菜)が綺麗だ。

5月、水は枯れたまま。緑が濃くなる。

6月、未だ水は無い。5月の写真では左奥にヨシと思われる抽水植物がまっすぐ生えていたが、倒れていることから、増水による強い流れがあったのだろう。

7月、6月の梅雨でまとまった雨が降ったことにより、ようやく川に水が流れ、小川らしくなった。

9月、水の流れがあり、小川らしさが続く。背丈のある中州の植物は、軒並み倒されていた。関東各地に記録的な暴風雨をもたらした台風15号の爪痕ともいえる。

10月、降雨の影響により水は枯れることなく流れている。ここでは、魚の姿が見えなかったが、下流ではアブラハヤが見られ、生き物の多様性が感じられる時期であった。

関連コラム:魚影が濃い10月の石神井川

11月、水量、未だに豊富で、写真からも、水の流れを感じられる。各地で河川の氾濫をもたらした台風19号の影響であることは容易に想像できる。ちなみに西東京市に隣接する練馬区の観測データを見ると、10月12日の日降水量は、なんと282mmを観測し、1976年からの観測史上1位となっていた。30年ぶりに練馬区の日降水量の記録が塗り替えられるほど、石神井川上流域に大雨が降ったことがわかる。

関連コラム:水量が増えた11月の石神井川

12月、水量、未だ豊富。この場所から少し下流にある武蔵関公園の池を訪れたが、台風がもたらした大雨の影響により、池の水が透明になっていた。大雨により、池の水が全部入れ替わってしまたのだろう。9月頃に見たときは、池が緑色のアオコで覆われていたが、水深4050cmの池底までがはっきりと見える程であった。

関連コラム:自然の変化を味わう〜武蔵関公園の池

3月、既に水量は減っており、水の流れがほとんどなくなっていた。止水域のようになっていて、水の流れがあれば繁殖していないだろう藻が、幅を利かせていた。1年前の似たような風景が戻ってきた感じだ。

さて、この水はいつまでもつだろうか?今後もこの場所の定点撮影を続けてみたいと思う。