先日あったトラブルをお話しします。
東京都西部を流れる某河川での出来事です。
その川でしょっちゅう釣りをしているご老人の方が、その川の景観のために
川沿いに苗木を植えいたようです。
或る時、その川を管理している都の指示で、堤内地の木の伐採するために
目印(赤いビニールひも)が付けてありました。
これは、洪水時には、普段歩道になっている堤内地も流路になるため、水の流れの邪魔になる木を減らすことが目的だそうです。ただ、全部伐採してしまうと景観が悪くなるので10-20m間隔で1本は残しているように見えました。
で、この川のボランティアグループへ、伐採する木についての確認依頼があり
周辺の木を見て回っていました。(住民の意見を聴くプロセスがあるようです)
そこに、今日も釣り好きのご老人が釣りをしていました。
ボランティアの方の一人は、川沿いに苗木を植えたのは、このご老人だというのを知っていたらしく、その苗木に伐採目印がついていたので、事情を説明しました。
そうしたら、えらく機嫌を損ねていらっしゃいました。
ご老人にとっては、川の景観を考え、良かれと思って行った行為です。
川を愛する気持ちには共感するものがあります。
しかし、勝手に川沿いに苗木を植えてよいのでしょうか?
答えは「ダメ」なんですね。
河川法によって「竹木の植栽若しくは伐採」には河川管理者の許可が必要とあります。
樹木や竹を勝手に植えたり伐採してはいけないのですね。
また、本来その土地に無かった木を植える行為は、従来の生態系が壊されないかを十分考慮する必要もあると思います。
なので、伐採されても文句が言えません。
ご老人は他の場所に植えると言っていましたが、それが無難なようです。