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小川に求められるコト

先日オイコノミアというテレビ番組に「そら植物園」の代表である西畠清順さんが出演されていた。
プラントハンターとして流通していない、特殊な場所でしか手に入れれないような植物をクライアントへ届ける仕事もしているという。

又吉さんからの問いに対する答えがとても印象に残ったのでシェアしたい。
「いま求められる植物は?」

「昔は薬や食べ物など直接的に人間の生活に役立つものが求められていた。
今はどんだけ豊かな空間を作り出せるか、どんだけ劇的なシーンを創り出すか、都会では感じにくい季節感を感じてもらうとか、体でなく心に作用するものが求められている。
なんでそこにその木が必要なのか?なんでそこを緑豊かにする必要があるのか?つまり意味のある緑化や意味のある植物空間が求められる。」

植物に求められる事が時代とともに「心に作用する」ものへ変わってきたということだ。
時代とともに変わってきたものと言えば小川も同じだ。

江戸時代に飲み用水や田用水として作られた玉川上水の分水は、時代と共にその役割を終えた。都市部にあった小川は、人口が増えるとともに生活排水が多量に流れる下水の役割になったり、大雨で降った雨を海へ速やかに流す役割へ変わった。

そして今は?

西畠さんの言葉と同じように、人の心に作用する小川というものが、求められていると思う。

「潤いとか安らぎを感じられる小川を」というキャッチフレーズは確かに心を刺激しそうだが、さらに加えて、なんでそこに小川が必要なのか?という意味づけがあるとより心に響きそうだ。

意味づけは、物語と言っても良いだろう。

例えば、小川に関する言い伝えであったり、昔の人が小川とどう関わってきたかだ。

そういった意味づけによって、人の心に作用する小川が増えて欲しいと思う。