先日一週間、オランダに出張に行って来ました。2015年の夏に初めて行ってからこれで4回目である。
初めて訪れた時からずっと思っていたことが、「なぜオランダには水路(小川)が多いのか?」という疑問である。これまで、何度かこの疑問に対してネットで調べたことはあったが、満足のいく回答には出会えていない。
そこで今回、オランダ人の仕事仲間にこの疑問をぶつけてみた。するとが、とても的を射た回答をしてくれた。
「オランダの湿った土壌から水分を切り離して、乾いた土地を得るため」とのことであった。
オランダは、昔から湿地が広がっていて、土壌に水分を多く含んでいるそうだ。
水分を多く含む土地に溝を掘ることで、土壌の水分が溝の方へ溜まり、土壌の水分を減らし、土地は乾きやすくなるというのだ。
これは例えば、海岸の水打ち際で砂遊びをした時に経験しているかもしれない。湿った砂に穴を掘ると水が溜まってくる経験をしたことはないだろうか。
家の周りや農場、牧場に水路が多いのは、土地を乾かすため人工的に溝を掘ったからということだ。
私の3年越しの疑問がようやく晴れた瞬間であった。
あと、ここで使用した「水路」について少し説明を補足しておく必要がある。
水路というと
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<span class="st">人工的に造られた水を流すための構造物(wikipediaによる)</span> |
とある。よって、水路は水をある所から別の所へ移す側面をもっている。
先に述べた土壌を乾かすために掘った溝は、必ずしも水の流れはない。水をある所から別の所へ移す側面を持っていないため水路と呼ぶには少し語弊があるかもしれない。
しかし、水車の近くを小川が流れる風景がオランダを代表する風景の一つであるように、ある瞬間の風景を切り取った場合には、水の流れなどは気にせずに、人は細長い溝にある水を、小川とか水路といったように捉えるようだ。
なので、ここでは、水路とか小川って呼ばせて頂く。