微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。
前回は、米ぬか投入実験が思うようにいかなかったので、微生物の餌となる乳酸や酢酸を投入することで性能アップができるのかの実験をしたいと思う。
使用したのはこちらのお酢と乳酸菌飲料。それぞれ酢酸、乳酸が入っているはずである。これらをアノード電極の周辺に送り込んでやれば、電流発生菌の餌が増えて、電流発生菌がより多くの電流を発生すると期待している。
投入方法
アノード電極に酢酸や乳酸を送り込むには、アノード電極より上に被さっている泥を一度取り去ってやる必要がある。しかし、泥を取り外すと、アノード電極が空気に触れるため、嫌気状態になっていた環境が壊れることになる。壊れた環境が復活するまでには数日はかかるので、できれば環境を壊さずに酢酸や乳酸を送り込みたい。
そこでストローを使って直接アノード電極に送り込むことを試そうと思う。ストローは、タピオカドリンクを飲んだ時に使った太めのストローだ。細いストローよりは、液を送りやすいと思うからだ。懸念は、一か所から送り込んで、アノード電極にちゃんと広がっていくかだ。たぶん、ストローの周辺だけにしか広がらない気がする。なので、ダメな場合は複数個所からストローで液を送り込むことも考えたいと思う。
実験条件
2つの電池セルを使った。No.33(写真左)にはお酢を、No.34(写真右)にはピルクルを投入した。量はどちらも小さじ一杯程を電池セルの左上一か所から送り込んだ。
実験結果
4月22日の折れ線が投入前の結果で、4月28日の折れ線が投入して6日後の結果である。ピルクル投入では結果に大きな変化が見られなかったが、お酢投入では、投入後の結果が悪くなっていた。
気になっているのが、抵抗を繋いで電圧を測定するまでのの時間を10分以上とっていたが、待っている間に一時間経ってしまうこともあり、条件があまりそろっていないことがあったことだ。なので、測定までの時間が揃っていないことが、データにばらつきが発生している原因になっている可能性もある。
改めて条件を揃えたいと同時に、もう少し継続して経過を見たいと思うので、自動で測定できるシステムを作成して、今後の測定に臨みたいと思う。
次回、自動電圧測定システムの電子工作についてお伝えする予定。