前回は、電極としてステンレス網に活性炭を接着し、押しつぶすことでナノポーラス構造のカーボン電極を作ることを期待していたが、プレスする道具がなかったので、上手くいかなかった。今回は、特殊な道具なしで簡単に作れる方法を調査し、試すこととする。
電極作り2〜炙ったステンレス網〜
WEBで情報を集めていると、農研機構が実施した炙ったステンレス網をアノード電極に使う方法が良さそうという事がわかった。
これは、ステンレスを炎で炙ると、表面が酸化鉄に変化し、発電細菌であるGeobactoer属細菌が酸化鉄に集まりやすくなるからだそうだ。これにより、出力密度が高くなるという事だ。
では、レッツDIY!
材料
- ステンレス網(アク取り)
- 電線
手順
1. ステンレス網の取っ手を外す。
2. ステンレス網をキッチンのガスコンロで焼く。
ペンチでステンレス網を持ちながら、ガスコンロの火で炙ると、色が変わっていくのは確認できたが、この焼き加減で良いのか、いまいち正解がわからない状態であった。(焼きが甘いような気が…)
3. ステンレス網の枠の接合部を開き、電線を入れ閉じる。
4. 接合部を圧着工具で圧着する。(ちょっと強引な方法のため、見た目が悪い)
この方法であれば、活性炭を網につける方法よりは、格段に手間が減った。とりあえずこの電極をアノードとして使い、再度実験してみる。組み立てについては、前回と同じ方法で行なった。
実験2結果
アノード電極: ステンレス網を炙ったもの
カソード電極: ステンレス網に活性炭をつけたもの
を電極にして、電圧を測定した。
作りたての電圧測定をすっぽかしてしまったのだが、作ってから15時間後の結果としては404mVの電圧が確認できた。
この状態でしばらく様子を見ることにした。
4/7 5:30; 404mV
4/8 6:30; 400mV
4/18 21:30; 571mV
4/19 20:30; 666mV
4/22 20:30 700mV
少しづつ電圧が上がっていき、2019/5/14現在 700mV前後で安定している。
電流については、デジタルマルチメーターを購入した後に計測してみようと思う。
試しに、100Ωの抵抗を繋いでみたが、抵抗両端の電圧は、下がりに下がって4mV程になってしまった。ん?そうするとオームの法則で計算すると、電流は0.04mAってことか?何だか色々と見直さないといけない事がありそうだ。
100円ショップで材料を揃えるこだわりは一旦横に置き、MudWattの電極にも使われているグラファイトフェルトを購入して試してみたいと思う。
続く。
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