お父さんのためのお魚獲り

毎日夜遅くまで働いているため、平日は子どもと接する機会がほとんどないといったお父さんは多いのではないだろうか。

その分たまの休みには、子どもと一緒に過ごしたいところだ。そんな時に、小さいお子さんがいるお父さんにとって、子どもから「お父さん凄〜い」と尊敬の眼差しを浴びれば、きっと仕事の疲れも癒えるに違いない。

今回は「お父さん凄〜い」を得る一例として小川でのお魚獲りをお薦めしたい。

都市部に住んでいるお父さんであれば、お魚獲りに行くとなると、郊外へ出かけないと魚がいそうな良い小川がないのではと思いがちだ。だが、東京であっても、意外に近くにいたりする。

例えば東京の多摩地域に流れる玉川上水やその分水は、意外にも水の流れが保全されており、用水を覗くと結構魚が泳いでいるのが見える。東京都小平市では、玉川上水やその分水がよく保全されており、用水を辿って歩けば、魚が見られる場合がある。

小川の流れは、多摩川からの取水に制限があり、水量は豊富ではない。そのため、最終的には流れが先細りして無くなる場合があるが、そのおかげで、止水域の様な箇所も作られ、多様性のある生息域が作られているとも言える。

小平市を流れる玉川上水の分水には、新堀用水、小川用水、田無用水、鈴木用水、大沼田用水、野中用水、砂川用水、関野用水があるが、関野用水以外は流水が見られる。

IMG_0654先日大沼田用水を訪れたが、流末近くが、緩い流れとなっており、いい感じの小川があった。この様な雰囲気の小川には、生き物がいる可能性が高いので、事前調査の上、子ども一緒に釣竿や網を持ってお魚獲りをしてはいかがだろうか?

(用水路の概略の場所は小平市のHPが参考になる。)

生息域を壊す様な行為や大量に生き物を持ち出しが無いよう配慮しつつ、小川での魚獲りを楽しんで欲しいと思う。

「お父さん凄〜い」という声がたくさん聞こえてくるような、身近な小川が増えて欲しいと思う。

 

小川などの水域の問題を解決する農法は?

9月になり、我が家の家庭菜園では冬野菜の準備を始めた。家庭菜園2年目にして今回は初めて、ハクサイとキャベツの種まきからの栽培に挑戦している。キャベツの発芽が悪く、一週間経ってから再度種まきをするという軽い失敗はあったものの、今は少しづつ成長を見せている。冬に向けての収穫ができるか楽しみである。

ところで、農業にはいくつかの農法があるが、私の場合、一年ほど前に自然農という農法を知り、見よう見まねで実践しているところだ。

自然農とは、川口由一さんが提唱する農法で、耕さない肥料・農薬を用いない虫や草を敵としないという3原則で実践している農法だ。農薬や化成肥料を使う慣行農法や基本無農薬で有機肥料を使う有機農法とも異なる農法である。

ここで注目したいのは肥料・農薬を用いないという点だ。小川などの水域の問題解決にプラスに働くものなので注目してみたい。

まず肥料に関してだが、施した肥料の多くが作物に利用されずに雨水に溶けて、地下へと流出しているという事が起きている。

肥料の成分には、窒素やリンが含まれていて、雨水に溶けて地下水となる。窒素やリンを多く含んだ地下水はやがて川へ流れて、海までいく。これにより川や海は、栄養の多い状態、つまり富栄養化した状態になる。この栄養は、水中の植物プランクトンの餌になるので魚が増えて良いんじゃないかという発想になるが、富栄養化が過ぎると新たな問題が発生する。海の養殖場で赤潮によって魚が死んでしまう問題があるが、赤潮の問題は水域の富栄養化が原因とされている。富栄養化状態では、植物プランクトンが大発生することがあり、そうなると、水中の酸素が大量に消費され、水中の酸素濃度が低下し魚が生きていけなくなるのからだ。

もちろん富栄養化の要因は、肥料だけでなく、生活排水の川への流出も要因の一つであるが、肥料を用いない自然農の考え方水域の富栄養化の影響を減らす向に働く農法と言える。

また農薬に関してだが、農薬の影響で絶滅リスクが高まっている生き物がいる。

例えば水田環境では、水田の小川に生息するメダカやタナゴは絶滅危惧種となっていて、その要因として、圃場整備による生息域の破壊や外来種の影響があるが、農薬の影響もある。もちろん農薬の種類や散布量によっては個々の生き物に対する影響度は異なるだろうが、農薬は生き物にとってリスクだ。

低農薬で生き物に優しい農業を謳う場合があるが、無農薬である方がなお優しい。

無農薬でなされる自然農は生き物の絶滅リスクを減らす方向に働く農法と言える。

以上のように、自然農は、水域の富栄養化リスク生き物の絶滅リスク減らす方向に働く農法だと言える。

環境問題を無視できないこのご時世、環境のために何かできることはないだろうか?家庭菜園をやっている私は、肥料を用いない自然農で小川や海に良いことをやろうと思う。