平らだと思ってたけど、実は…

私は西東京市に住んでいるが、この辺りは基本的に平地だ。

もちろん石神井川があるので、その周辺はざっくり5mくらいの高低差があるし、窪地も点在している。

であるが総じてたいらな土地だ。

しかし、地図で新河岸川水系の川(小川)をみてみると、多くの川(小川)が北東から南東のように東向きに流れている。

これはなぜだろうか?

田無周辺カシミール3Dそう、水が高い場所から低い場所へ向かって流れているので、土地が西から東へなだらかに傾斜しているからだ。

この辺りは、武蔵野台地と呼ばれる台地上にあり、この台地は青梅を頂点に扇状に東へ低く傾斜している。

標高は青梅で約190m、武蔵野台地中央部にある、田無で約60mだ。その間の距離が約26kmなので平均約200mで標高が1m変わる計算だ。

青梅街道を青梅へ向いて歩いていると、200m先を見通すことはできるが、1m高いというのは、そういう目で見ない限り気づかない。でもそういう目で見ると、なんとなく1m高いように見える。

青梅街道を通る時があれば、自分の目で勾配があるかをチェックしてみてはいかがだろうか?

ちなみに武蔵野台地のように武蔵野っていう響きは、なんとなく洒落たイメージを持ってしまう。

これは人気の高い吉祥寺のある武蔵野市と結びついたイメージが多いに関係しているだろう。

そうすると、武蔵野台地に住んでいることを利用して、『武蔵野に住んでいます!』と私のように大袈裟な言い方をする輩が登場する。

共感が得られなそうであるが、しばらく続けていこうと思う(笑)

※図は国土地理院の基盤地図情報・数値標高モデルのデータをカシミール3Dで表示させて作ったもの

西東京市の地下にある珍しいものとは?

西東京市の地下には地下水堆(ちかすいたい)というものが2つ存在する。西東京市民として、なにげに誇れる地下自慢であるので紹介する。

地下水堆って?

地下水堆とは、その発見者で名づけ親である東京理科大学の吉村信吉さんの定義によると、次のようなものである。

地形起伏によらず、局所的に地下水面がドーム状に隆起しているもの。

彼は、多数の井戸から地下水面の高さを調査し、地下水面が盛り上がっていることを発見した。武蔵野台地に4つの地下水堆を発見している。

  • 又六地下水堆: 保谷村(西東京市)
  • 上宿地下水堆: 保谷村、田無村(西東京市)
  • 井荻・天沼地下水堆: 杉並区
  • 仙川地下水堆: 三鷹村(三鷹市)

そしてなんと、発見した4つの地下水堆の内、2つが西東京市内にあるのだ。

初めて地下水面の盛り上がりを発見したのは仙川地下水堆であるが、又六・上宿地下水堆を発見したとき、初めてその論文で「地下水堆」と命名したのだ。

そして、又六・上宿地下水堆だが、発見した昭和14年当時は、地表から約2m(又六地下水堆)とが約3m(上宿)とかの位置にあったという。つまり、2、3m穴を掘ると地下水が出てきたということにになる。

こんな水が得やすい場所だったので、昔から人が住んでいたようだ。少なくとも鎌倉時代後期には人家があったとされている。

浅い窪地との関係

彼は、谷戸地域から東へ伸びる浅い窪地又六・上宿地下水堆との関係性を述べている。

谷戸の浅い窪地10倍地名入り完成※上図は国土地理院の基盤地図情報・数値標高モデルのデータをカシミール3Dで表示させて作ったもの。

この浅く長い窪地は2つあり、白子川のある窪地へと合流するものだ。両窪地とも幅250m、深さ2m未満で、窪地の中央にはシマッポと呼ばれている幅1m、深さ0.5m以内のある。その溝には、豪雨による野水(寄り水)が出た後だけ流れ、普段は流れがない。

この浅い窪地が上宿や又六付近にある理由は地下水堆が関係しているという。

地下水堆の下部が粘土質であり、地下水を滞留させると同時に雨水の浸透を妨げるため、野水または寄り水となって地表に溢れ、その流れが地表を侵蝕したのであろうということだ。

これまで、この地域は豪雨時に野水が発生するという資料を見たことがあるが、地下水堆がその一因であったとは知らなかった。

まとめ

野水の影響を受ける人たちにとっては、地下水堆が歓迎できるものではないかもしれないが、吉村さんが発見した2つの地下水堆が西東京市にあるということは、西東京市民であれば誰かに言いたいネタの一つになるのではないかと思う。

ちなみに野水が発生した後は、一時的にどんな小川ができていたのであろうかとても気になる。

参考

東京市西郊保谷村上宿附近の地下水堆と聚落、淺い窪地 (武藏野臺地の地下水-第五報)
吉村信吉

西東京市2017年 講座 「田無の水と人々の暮らし」
郷土史研究家・田無地方史研究会代表 近辻喜一

川のゴミで一番多いのは?

川のゴミで一番多いのは、飲料用ペットボトルだ。NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラムの調査によると、2016年の結果で、8年連続1位だという。

この日訪れた新河岸川でも例外ではなかった。

IMG_9149先日の台風の影響かもしれないが、川にゴミが集まっていた。ペットボトル、空き缶、空き瓶、ボールなどが目立った。

しかし、いったい、このゴミはどこからやってきたのだろう?

人がこの場所にわざわざ捨てに来たというのもあるかもしれないが、ちょっと考えにくい。多くは他の場所で捨てられたものが、風に運ばれ、増水した流れに運ばれ、この場所に行き着いたのだと思われる。

川の周辺で意図的に、または非意図的にポイ捨てされたゴミが、ここに集まっている可能性がある。

放っておけば川が増水した時に、さらに流されて最終的に海へ流れていくだろう。海洋ゴミ問題につながる。

IMG_9150

一方で、カブが大量に破棄されていたのを発見した。

これは、明らかに人為的なものを感じる。

近隣の畑で採れたと思われるカブだ。原因は不明だが、商品にならないと判断し捨てたのだろうか?時間が経てば分解されるだろうけど、捨ててよい理由があるなら教えて欲しい。

日本の街は「ゴミが少なくてきれいだ」とかいう外国人の評価を聞いたことがあるが、ある一部を見ての評価だということを忘れてはいけない。

本当の意味で、きれいな街を目指すなら、川のゴミにも目を向けないといけないと思う。