日本の原風景 谷戸田

こんばんは。

花粉の時期が始まり、花粉症の私にはつらい時期が訪れております。

さて、先日は埼玉県の鳩山町大豆戸(まめど)を訪れてきました。

その名の通りここでは大豆を栽培しているそうで、大豆が特産品だそうです。

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この大豆戸という場所ですが、いわゆる谷戸(やと)という地形にあります。谷戸とは、簡単に言うと、丘陵地の谷あいの低地のことです。

この谷戸は水田適地として古くから利用されています。

谷戸の構成要素として欠かせないのが、水田(谷戸田(やとだ))の他にため池、水路があります。

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水路を上流に上っていくと、

 

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ため池があります。このため池は周囲の丘陵地に降った雨が地下水となり湧いてきた水が水源となっています。

谷戸は、日本の里山の原風景ですね。でも、こういった里山の風景はやはり開発により減少しているようです。同時に里山に暮らしていたいろいろな生き物たちも危機に瀕しています。

環境省では、全国的な里地里山の保全活用を促進しています。

ちなみに鳩山町がある埼玉県比企郡には、地図でみるとため池がたくさんあります。ため池の数だけ農業の営みがあるということですね。

そのため池ですが、最近問題なのはやはり外来魚の問題です。

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このため池にも、やっぱりいました。ブルーギルの稚魚です。

誰かが放流したのでしょうか。

1回の産卵数が平均的なサイズの個体で21000から36000粒と言われており、驚異的な繁殖力です。これでは在来魚が駆逐されてしまいますよね。

ブルーギルの殲滅には、やっぱり池のかいぼりが効果的なんでしょうね。

 

 

 

姿見の池も「時代を映す鏡」

おはようございます。

前回に引き続いて野川シリーズです。

今回は、野川の最上流部の水源と言われている「姿見の池」です。

国分寺市恋ヶ窪1丁目の「姿見の池緑地公園内」にあります。

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池のほとりのベンチで景色を楽しむ人達で賑わっておりました。

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池の名前の由来は、鎌倉時代、恋ヶ窪が鎌倉街道の宿場町であった頃、遊女たちが朝な夕なに自らの姿を映して見ていたという言い伝えによるそうです。

そんな池ですが、急激な都市化により湧水が減少したことが理由で、昭和40年代に埋め立てられてしまいます。その後、平成13年に東京都と国分寺市によって復元さました。池の水は、1991年に武蔵野線の国分寺トンネルで地下水が湧き出す事故が起きた際にずっと捨てられていた湧水が利用されているそうです。参考(未来へのリポート

ここで注目したいのは、湧水の無い池に対して、当時の社会が「埋立」を要請したということです。

この話から「川の暗渠(あんきょ)化」の話を思い出しました。

「水の日本地図」(朝日新聞出版)の中川晋一郎さんのコラムに、こんなことが書かれていました。

それを抜粋します。

  • 高度経済成長期に東京の多くの川が暗渠化され、そのほとんどが下水道への転用を目的としたもだった。
  • 昭和30年当時の下水道整備率は2割弱で、都内のほとんどの生活排水は直接川へと流れ、ドブ川と化した。
  • 川は強烈な臭いを放ち、市民の願いにより川にふたがされた。
  • 川は、排水路としての当時の社会の要請を受け入れてきた。
    ⇒「川は時代を映す鏡である。」

当時の行政の判断について良い悪いの議論はしませんが、最後の「川は時代を映す鏡である。」という名言がしびれます。

時代によって消滅と復活を経験した姿見の池ですが、「池も時代を映す鏡」なのかもしれません。

この湧水の池も、遊女が顔を映していたように、時代を映す鏡として後世に残って欲しいと思います。

そんな姿見の池のあめんぼ目線カメラ映像はこちらです。

設定で「画質=1080p」を選ぶと最高画質でご覧いただけます。

カモさん、驚かしてごめんなさい。

 

 

やっぱりいいとこ、野川においで♪

こんばんは。

東京都を代表する小川の一つと言えば、やっぱり「野川」は外せません。

1月末の天気の良い日に、野川を久しぶりに訪れました。近隣の方々が散歩に訪れる姿を多く目にしました。

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さて、野川についてあなたはどれくらいご存知でしょうか?

ポイントを整理してみましょう!

  1. 多摩川の支流。
  2. 国分寺崖線沿いを流れる。
  3. 日立製作所中央研究所内に水源がある。

ここで、国分寺崖線とは、立川市から国立市、国分寺市、府中市、小金井市、三鷹市、調布市、狛江市、世田谷区を通って大田区まで続く、延長約25kmに及ぶ、高さ10~20mほどの崖の連なりです。崖の上面は武蔵野段丘面(むさしのだんきゅうめん)、崖の下面を立川段丘面(たちかわだんきゅうめん)と呼ばれています。立川段丘面は古多摩川(ふるたまがわ)が武蔵野段丘を削ってつった河岸段丘(かがんだんきゅう)(川の流れで作られる階段状の地形)であるといわれています。

実際に小平市から小金井市に向けて、新小金井街道を進んで行くと、ぐーんと坂を下るところがあり、国分寺崖線の崖の上と崖の下を感じ取ることができます。

立ち寄ったのは、新小金井街道と野川が交差する貫井南町付近の野川。

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先日降った雪が日陰部分で残っていました。冬なんで周辺の野草はすっかり枯れ模様ですが、日本の原風景のような川の畔(ほとり)を歩いているととっても癒されますね。何か良いひらめきも生まれそうな気がしてきます。

そんな野川のあめんぼ目線の映像はこちらです。水中映像もあるよ!

設定で「画質=1080p」を選ぶと最高画質でご覧いただけます。