白っぽく光る川底の石ころの正体は?


先日、石神井川沿い(西東京市東伏見の付近)を歩いていたら、川底の石ころが白っぽくなっていることに気が付いた。

いつもであれば、川底の石ころは、主に珪藻の付着で茶色く見えるのだが、様子がいつもと違うので、小川の近くまで下りて確認してみることにした。

白っぽく見える石ころに近寄ってみると、その正体は、気泡であった。気泡が光って白っぽく見えていたようだ。

気泡のついた石ころを一つ取り上げて見ると、小い気泡がびっしりとついている。観察してる間に、みるみる気泡ははじけて消えていく。バブルがはじけるということはこういうことだ。

この気泡は、石ころの表面に付着している珪藻類が、光合成で出している酸素であろう。水中の生物にとって必要な酸素は、ここからも提供されているのだ。

気泡といえば、水草が気泡を発生させて、幻想的な光景をつくりだすイメージがある。なので、石ころに付着した珪藻も、気泡を出せば、良い観賞対象になるのではないか。

ということで、試しに一つ持ち帰り、ガラス瓶に砂と水と珪藻の付いた石ころ入れてみた。果たして気泡は発生するのだろうか?

家の中の明るい場所に数日置いてみたが、気泡が出る気配は全く感じられなかった。屋内では光が弱いようだ。

採取した場所は、日当たりが良い場所なので、やはり同じような環境に置く必要があると思われる。そこで、今度は、よく日が当たる庭のとある場所に置いてみることにした。

簡易的に照度が測れるスマホアプリ「QUAPIX Lite」を使って、照度を測ってみたが、屋内では2000lx未満だったのが、日の当たる屋外では、9999lxを示し、測定範囲を振り切る結果となった。これであれば思う存分に光合成をしてもらえそうだ。

数日間、日当たりが十分でないところに置いていたせいか、付着していた珪藻類は半分以上、消滅してしまったようであるが、数時間、日に当てた後、僅かに気泡が発生しているのが確認できた。

採取した時のようにはいかなかったが、もうしばらく日当たりの良い場所へ置いておき、石ころ観察を継続してみたいと思う。

石ころから発生する気泡をボーっと眺めて癒されてみたい。