微生物燃料電池のDIYやってみた〜その10〜


微生物燃料電池で小型冷却ファンを回すマイプロジェクトを実行中である。

前回は、微生物燃料電池を8個(4個直列x2組)使って、ろうそく風のLEDランプを点灯することができた。しかし、数日経ってみると、電圧と電流は1.7V/0.1mAを切り、僅かな灯火となってしまった。やはり電流が不足しているようであった。そこで、現状ある電池全てを使って新たに実験をしたいと思う。

電池4個直列x8組にLEDランプをつなぐ

構成

結果

LEDランプ接続直後の様子

順調にLEDランプは点灯した。LEDランプに流れる電流は、接続直後、0.32mAが流れ、写真のような明るさを出していたが、徐々に電流は減っていき、2日目以降の計測値では、0.22mAで安定した。数日間の電圧と電流を測定結果を以下に示す。

日数 電圧 [V] 電流 [mA]
0 1.83 0.32
1 1.79 0.18
2 1.80 0.22
3 1.79 0.22

日数=0: 負荷接続直後

電池4個直列を並列に8組入れたので、電流不足はある程度改善されたようだ。過電圧(電池内部抵抗による電圧降下)が抑えられ、電流についても以前(4個直列x2組)より増えていることが確認できた。

ゆらめき輝くLEDランプが、お好きなお庭のライトアップに一役買うことができるかもしれない。

電池2個直列x16組に抵抗(1kΩ)をつなぐ

次は本プロジェクトの目的でもある、小型冷却ファンを回すための構成に近い形で実験したいと思う。ファンを回すのに必要な電圧は0.8V、電流は10mAだ。0.8Vを得るには、電池2つを直列にすれば良さそうである。そして、10mAの電流を得るにはまだ電池が足りないと思われるが、今ある全ての電池を使って、2個直列x16組の電池を構成した。この電池に抵抗をつないで電圧/電流の様子を一度確認しておこうと思う。つなぐ抵抗は、計算がしやすいように1kΩとした。

構成

結果

数日間の電圧と電流を測定結果を以下に示す。電圧で電流は少しづつ下がってきたが、3日目では、電圧0.826V、電流0.82mAとなった。

日数 電圧 [V] 電流 [mA]
0 1.018 1.01
1 0.917 0.91
2 0.855 0.85
3 0.826 0.82

日数=0: 負荷接続直後

負荷接続直後の電流が1.01mAであったことから、10mAの電流を流すには、抵抗を1kΩから10Ωにしないといけない計算になるが、間違いなく電流が不足して、電圧が急激に下がると思われる。しかし、小型冷却ファンを接続して、最初の数秒間だけでも動く可能性もあるので、次回試してみたいと思う。

一方で、負荷に流れる電流だけでなく、それぞれの電池1組から出力される電流についても測定し、全体の状態を把握することもやってみたいと思う。