ドジョウの冬越し



今年から、さいたま丸が崎自然農の会で、自然農によるお米作りと野菜作りを勉強させて頂いている。

毎月1回集合日があり、自然農について学ぶとともに、共同作業も行うことになっている。2月の共同作業では、田んぼの高さを合わせる作業が行われた。毎年必要な作業ではないというが、訳あって昨年はトラクターを入れたため、高い所と低いところができてしまったそうだ。

なぜこの作業が必要かというと、高さが不揃いだと水深に違いが出てしまい、稲の成長に影響するからだそうだ。苗を植えた時に、ちょうど良い水深なら良いが、苗が水没してしまう水深だと成長に差が出てしまうからだ。稲の成長に差が出ないようにしてあげる事が目的だ。

実際にどんな作業をしたかというと、高い場所にシャベルで穴をいくつか掘り、穴の周りの土を鍬で崩して低くすることを実施した。人力での作業なので、なるべく効率よく作業するための方法だという。ちなみに掘り出した土は一輪車を使って別の場所へ運び出した。なので今回は高い場所の土を移動して低い場所の高さに合わせたということになる。

土を動かす作業は、重労働ではあるが、田んぼと向き合う作業なのでむしろ楽しい作業だ。

田んぼに穴を掘っていると、ある人は冬眠中のカエルを掘り出したという。過去にドジョウを掘り出したという経験を持つ人も。

やはり自然農の田んぼでは、虫を敵としない原則があるため、生き物が多いのだ。

ドジョウといへば、2月初旬の石神井川の清掃ボランティアのときにも、冬眠中のドジョウを発見したことがある。

その時期、川には水がなかったが、土の入った袋をどかすと、10匹程のドジョウが袋の下に集まっていた。水がないのにって不思議に思うが、ドジョウは皮膚呼吸ができるから土の中で冬眠できるのだ。土袋が覆っていたので、保湿と保温効果もあり、土に潜らずともよい場所を見つけてしまったのであろう。元に戻し静かに見守ることにした。

話を田んぼに戻そう。

今回の作業中にドジョウは見かけなかったが、田んぼに水が入る時期、恐らくドジョウの姿が見られると期待している。

米作りはさることながら、田んぼや水路(小川)の生き物にも今後注目していくつもりだ。