小川へのポイ捨てを減らすアプローチ~密かな実験計画~

先日、月一の石神井川のゴミ拾いに参加してきた。

先月に引き続き、ゴミが多い場所へ出向き、ゴミ袋4袋の量を拾った。長年掃除がされていない場所のためか、割れたビン、茶碗、アンプ、電動工具、バッテリーなど重量物も多かった。

3月の時はかろうじて水が溜まっていた場所であったが、そこにはタバコの吸い殻ペットボトルなど、浮きやすいゴミが目立っていた。一方、4月は完全に水が枯れていたが、浮きやすいそれらゴミは綺麗さっぱり無くなっていた。おそらく雨で増水した時に下流へ流れていったのかもしれない。

この日で、一通りゴミを拾えたので、今後この川にまたゴミが増えていくのかどうか、小さな社会実験的な事をしたいと考えている。

以前のコラムで紹介した仕掛学の考えを利用して、川に神聖なイメージがあるものを置いた場合、ゴミのポイ捨て抑止に効果があるかを試してみたいと思っている。そこで考えたのがだ。秋の稲穂は黄金色に輝き、神々しささえ感じられるように、稲には神聖なイメージがあるはずだ。なので、中州のごく一部に稲を植えることが、ゴミのポイ捨て抑止に効果を発揮するのではないかと考えている。

そもそも稲の原種を考えると、河川の氾濫原(河川が氾濫したときに冠水する範囲にある低地)に生息していたといわれているので、河川の中は生息場所としては、適当なのだと思う。ただ、一般的な慣行農法による代掻きをした田んぼが、川の中洲に突然現れたら、警戒心を抱かれるので、あくまでもさりげなくやりたいところだ。そうなると、自然農による稲の栽培方法を取り入れるのが適していると思う。自然農では、事前に育てておいた苗を、草の生い茂った田んぼの中に、一本づつ植えるのだ。なぜ草の生い茂った田んぼかというと、耕さない農法だからだ。ただ、苗が他の草に負けないように、背の大きい雑草は刈り込んでやる手助けは必要だ。この方法であれば、「自生していたのでは?」と思い違うくらいに、自然に育っている雰囲気を出せるのではないかと思っている。

苗を植える時期は6月頃になるが、この頃には、きっと小川の水の流れも復活するだろうし、根がある程度張ってくれれば、雨で増水したときに、あっさり流されることもないと期待している。

4月の自然農の会では、種降ろしといって、苗床をつくり、種籾を撒いて、苗を作る作業を教わった。自分でも苗を作るので、作った苗をこの実験に使ってみようと思っている。

水路沿い道路の凹みの訳は?

お世話になっている自然農の会がある地域で、用水路の堀さらいがあったので、ボランティアとして参加してきた。

4月の中旬頃、見沼用水から田んぼへ水が引かれようになるので、U字溝に溜まった泥をかき出して、水の流れをよくするのが目的だ。

上の写真が、水路のU字溝で、幅はスコップ一個分だ。水路の長さは、だいたい300m程あって、その日は、7本の水路の泥をかき出す予定であったが、参加者が多かったため、2時間もかからず終了することができた。作業の合間、地元の方とも交流させて頂き、とても有意義な時間であった。その中で興味深いお話を聞けたので共有したいと思う。

先ず上の写真をご覧頂きたい。道路の左には水路、右側には田んぼがあるのだが、道路が少し凹んでいるのがお判りだろうか。

道路は元々平らな道だったというが、地盤が所々で凹んでしまったという。右側の田んぼに張った水が地下を通り、水路の壁面から少しづつ水が漏れていき、この時に、地下の泥も一緒に少しづつ流されていった結果、道路下に空洞ができ、路面が、凹んでしまったそうだ。この水路は、雨水排水と田んぼの排水を目的に周辺地域の住宅開発とともに作られたのだが、水路を深く掘ったことと、水漏れ対策が不十分であったことが原因で、このような事態が起きてしまったのだ。水路沿いの、とある田んぼでは、水漏れが悪化して、1m程の穴が田んぼに空いてしまったり、水漏れが止まらないため作付けをやめてしまっと所もあったという。なんともやるせない気持ちになる。

水路の深さは2m程であるが、水はちょろっと流れているだけだ。なので、平常時は、田んぼの水面との差が2m程あると思われる。もし水路の壁面に亀裂が生じていれば、田んぼと水路の距離も近いので、田んぼの水は、地下を通ってジワジワと水路へ流れていくのはなんとなく想像ができる。

似たような状況として、オランダの小川(溝)のことを思い出す。オランダでは、湿った土地を乾かすために、 周りに溝を掘る事がよく行われている。湿った土の水分は、溝へ移動していくので土地がだんだん乾いていくのだ。雨水排水や田んぼの排水が目的であるが、結果的に、湿った土地を乾かすことと同じことをしているように思えてしまう。

水路への水漏れ対策について役所に相談を持ちかけた事もあるそうだが、予算の都合で思い通りににはいかなかったそうだ。

自分が解決できる問題ではないのだが、仮に水路と田んぼの水面の差が小さくできるのであれば、水の移動は少なくなるかもしれない。下流を堰き止めれば、水路の水位を高められるはずだが、雨水排水機能も同時に維持しないといけないので、話は単純ではないだろう。もしかしたら、両立できる良い塩梅の水位があるのかもしれないが、現状では何とも言えないところだ。

今回、普段はなかなか耳にすることのできないお話を聴かせて頂いた。堀さらいをすると、いよいよ本格的な稲作の始まりを感じるそうだ。今年もおいしいお米ができることを陰ながら記念したいと思う。

無機質な護岸の中に小川の一面を感じる善福寺川

以前から気になっていた善福寺川を訪れてきた。

善福寺川は東京都杉並区を流れる河川で、善福寺池を起点に東へ流れ神田川へ合流する。流域案内板によると、水源である善福寺池は、かつては豊富に湧水が湧いていたが、昭和30年代に湧水が激減し、水源としての機能を十分に果たせない時期があったという。現在は地下水のポンプアップと千川上水からの導水で平常時の水量が確保されているそうだ。

起点となる善福寺池から川沿いを歩いてみたので、勝手に感じたものを紹介したいと思う。

まず、善福寺池からすぐ下流あたり。無機質なコンクリートの護岸が続いていた。緑が少なく、だいぶ虚しい景色だ。川底をよくみて見ると、川底もコンクリートのようす。だが、何やら一定間隔で川底に丸い穴が空いている。これは一体何なんだろうか?

疑問を抱きながらしばらく歩いていると、植物が生えいる箇所が点在するようになる。観察していると植物は円形の穴から生えている。どうやらこの穴に土砂が堆積することで植物が生えやすいようになっているようだ。近々詳細を調べようと思う。

さらに下流へ進むと、コンクリートの川床は消え、ミクリと思われる水草が目立つようになる。

水鳥が何かの餌を狙っている光景にも出会う。

スッポンにも。川の主なんだろうか⁉︎

上から見るとい水質はかなりクリアな感じだ。東久留米市の清流、落合川に匹敵する程だと思う。水草や水鳥が多く生息している点も類似している点だ。落合川と大きく異なる点は、やはり自然な護岸がほとんど無いことだろう。

ちなみに、生き物よりもよく見かけるのは壁面の穴だ。豪雨の時は、この穴から大量の雨水が川へ流れ出ることと思われる。勢いよく水が流れ落ちると川底が削られていってしまうため、それを防ぐために穴の下にはコンクリートが敷かれている。

都市の河川というと、あまり良いイメージを抱かないが、近づいて見てみると意外にも自然な小川の一面が見えてくる。

そんな都市河川にギリギリまで近づいてみた。この映像から、自然な小川の一面を感じてもらえたら嬉しいと思う。

時期によって〇〇が全然違う綾瀬川

先日、自然農の会に参加してきた。

3月の集合日では、田んぼの水路の修復について学んだ。

自然農の田んぼでは、田んぼ全体に水が行きわたりやすいように、一定間隔でスコップ幅程(約30cm)の溝を掘るということだ。ここでは間隔5m程で溝が切られていた。溝は、時間が経つにつれて崩れて埋まってくるので、定期的に修復が必要になってくるのだ。

私が理解した手順を以下に示す。

  1. 田んぼと溝の元々の境界に合わせて2点を決め、紐を貼る。
  2. 溝に草が茂っている場合は、ノコガマで草を刈っておく。
  3. 紐に沿って、スコップで切り込みを入れ、それと平行にもう片側にも切り込みを入れ、スコップで溝の泥を掬う。
  4. 掬った泥は、崩れて低くなった所へ積み、鍬の背で平らにして、溝の形を整える。

この手順でなくても溝は掘れるだろうが、溝を綺麗に掘るための手順としては、効率的だと思う。紐を貼る点は、まるで土木工事さながらだ。草を事前に刈っておくのは、生の草が土に混ざると、作物の生育にあまり良くないからだ。完熟してない堆肥を畑にいれると良くないのと同じだ。

重労働ではあるが、泥にまみれる作業はなぜか楽しい。

その後、汚れた長靴を洗うために通常なら水道へ向かうところだが、田んぼのすぐ裏側を流れている綾瀬川へ向かった。長靴の泥を洗い流すだけなら小川の水で十分だ。東京の河川とは違い、埼玉県の河川は、川沿いに柵が無く、しかも斜面が緩いので、川に近づきやすいのがとても良い点だ。

さて、綾瀬川を見渡すと、この時期の水量は非常に少ない。昨年の夏はタプタプしていた事を思い出す。場所は異なるが、2019年2月の写真と2018年8月の写真で水量を比べると全く違う。

2019年2月の綾瀬川

2018年8月の綾瀬川

なぜこんなに違うのか?台風で増水したから⁉︎私も不思議に思っていた。

調べてみるとさいたま市宮ヶ谷塔に堰(大橋井堰)があり、今でも農業用水がそこから取水されているというのだ。

なるほど〜、だから、田んぼで水を使う時期は取水堰で水が堰き止められるので、8月の水量はタプっタプだったのだ。地元の人にとっては当たり前な事かもしれないが、外の人からすると、ちょっと面白い関係性に思える。

長靴の泥を落とすのに川に入った訳だが、これがきっかけでちょっとした疑問が解決したので紹介した。

小川へのポイ捨てを減らすアプローチ

先日、石神井川の清掃活動に参加してきた。毎月第一土曜日に開催されるボランティア活動だ。

集合場所である弥生橋まで行く途中に石神井川の様子を見ながら向かうのだが、いつも清掃する場所では、ゴミは少な目であった。

それならばと思い、少し上流に位置する、いつもゴミがあり気になっていた場所へ出張することにした。通常の活動場所ではないため、ゴミが多めな場所だ。

この場所でゴミを拾うには、まず川へ降りないといけないが、この付近に降りやすい緩斜面や階段はない。弥生橋の緩斜面から川をずっと歩いて行く方法も考えられるが、途中深い水溜りがあるため、胴長を着ていても渡るのをためらう難所がある。したがって、コンクリートの岸に備え付けられている梯子を使って降りる事とした。

水の流れが草で堰きとめられており、水が溜まっている箇所に無数のゴミが浮いている。空き缶、ペットボトル、弁当ゴミ、タバコの吸殻等…

ゴミの回収には、持参した20Lのゴミ袋4つをすぐに使い切ってしまったが、まだこの2倍の量が残ってる様子であった。集積場所まで手持ちで運ぶには4つが限界であったので、この日はこれぐらいとし、来月再挑戦する事とした。

この場所での戦いはしばらく続きそうである。

ところで、約一年前にも清掃活動の記事を書いたが、その時は、ナッジについて少しだけ触れた。

ナッジ(nudge)とは、直訳すると「ひじで軽くつく」という意味で、強制することなく自発的に人々の行動を変容させるアプローチを指す。小便器にハエのシールを貼ると、無意識にそこを狙ってしまうので、小便の飛散を抑え、トイレ清掃費を削減したという話は、私が初めて知ったナッジの一例だ。

一方「ナッジ」に似たアプローチとして、「仕掛学」というものがある。「仕掛学」は大阪大学経済学研究科に所属する松村真宏教授が提唱している手法で、ナッジとは少し異なるそうだ。ナッジは心理的バイアスを使って「意識させないで」行動を誘導するが、仕掛学は仕掛けを使って「意識させて」行動に誘導する。

その仕掛学の例として、ゴミのポイ捨てに関するものが紹介されていた。

一つ目は、「ミニチュアの鳥居」だ。目的の場所にミニチュアの鳥居を設置すると、鳥居の持つ神聖なイメージが影響して、落書きやポイ捨てといったネガティブな行動を抑制する効果が生まれるそうだ。

二つ目は、スウェーデンで実験された「世界一深いゴミ箱」だ。ゴミ箱にゴミを入れると数秒間に渡りゴミが落下するような音が流れ、最後には底にぶつかるような衝撃音がする。音を面白がり、人々は自ら進んでゴミをゴミ箱に入れていくという。

どちらもとても興味深い。このアプローチは石神井川でも応用できそうな気がしている。

ゴミの多かった先の場所に、ミニチュアの鳥居を置いたらどうなるだろうか?ゴミのポイ捨ては本当に減るのだろうか?社会実験として、とっても面白そうである。神聖なイメージという事であれば鳥居以外も考えられるかもしれない。

また、世界一深いゴミ箱であるが、ゴミが投げ入れられた事を検知するセンサーとラズベリーパイなどの小型コンピュータ、スピーカー、電源等を用意すれば簡単に作れそうである。ただ、全く同じではつまらないので、「〇〇なゴミ箱」としてオリジナリティのあるものを作りたいところだ。

小川のゴミを減らすアプローチとして、ナッジや仕掛学は今後も注目していきたいと思う。

ドジョウの冬越し


今年から、さいたま丸が崎自然農の会で、自然農によるお米作りと野菜作りを勉強させて頂いている。

毎月1回集合日があり、自然農について学ぶとともに、共同作業も行うことになっている。2月の共同作業では、田んぼの高さを合わせる作業が行われた。毎年必要な作業ではないというが、訳あって昨年はトラクターを入れたため、高い所と低いところができてしまったそうだ。

なぜこの作業が必要かというと、高さが不揃いだと水深に違いが出てしまい、稲の成長に影響するからだそうだ。苗を植えた時に、ちょうど良い水深なら良いが、苗が水没してしまう水深だと成長に差が出てしまうからだ。稲の成長に差が出ないようにしてあげる事が目的だ。

実際にどんな作業をしたかというと、高い場所にシャベルで穴をいくつか掘り、穴の周りの土を鍬で崩して低くすることを実施した。人力での作業なので、なるべく効率よく作業するための方法だという。ちなみに掘り出した土は一輪車を使って別の場所へ運び出した。なので今回は高い場所の土を移動して低い場所の高さに合わせたということになる。

土を動かす作業は、重労働ではあるが、田んぼと向き合う作業なのでむしろ楽しい作業だ。

田んぼに穴を掘っていると、ある人は冬眠中のカエルを掘り出したという。過去にドジョウを掘り出したという経験を持つ人も。

やはり自然農の田んぼでは、虫を敵としない原則があるため、生き物が多いのだ。

ドジョウといへば、2月初旬の石神井川の清掃ボランティアのときにも、冬眠中のドジョウを発見したことがある。

その時期、川には水がなかったが、土の入った袋をどかすと、10匹程のドジョウが袋の下に集まっていた。水がないのにって不思議に思うが、ドジョウは皮膚呼吸ができるから土の中で冬眠できるのだ。土袋が覆っていたので、保湿と保温効果もあり、土に潜らずともよい場所を見つけてしまったのであろう。元に戻し静かに見守ることにした。

話を田んぼに戻そう。

今回の作業中にドジョウは見かけなかったが、田んぼに水が入る時期、恐らくドジョウの姿が見られると期待している。

米作りはさることながら、田んぼや水路(小川)の生き物にも今後注目していくつもりだ。

 

小川の世界観を映せ!あめんぼボートの改造リポート~その5

小川の世界観を映し出すために開発してきたカメラ付きラジコンボート(通称「あめんぼボート」)の改造リポートをお伝えしている。

その4までに、改善点の詳細について記載してきた。これで、カメラ⇒無線LAN中継器⇒スマホという新たな経路でカメラ映像を見るためのハードウエア環境がようやく整ったことになる。

一方でソフトウエア環境の構築にいくつか作業があるので、今回は、その辺りについてリポートしたいと思う。

ソフトウエア環境の構築

GoProとスマホの接続

GoProのカメラ映像をスマホ(iPhone6)で見るには、スマホへ専用のアプリをインストールする必要がある。代表的なアプリは、GoPro標準の「GoProアプリ」だ。私もこれまでお世話になってきている。接続方法は、GoProのホームページを始め、ネット上に詳しい解説があるのでそれを参照されたい。

図1: 接続環境

図1は、自分が試した接続環境を示している。子機であるスマホは、SSIDをamenbo-1として、親機であるGoProへ接続している。(図1の①の接続)ここでSSIDとは、アクセスポイント(ざっくり言うと、ネットワークの入り口)を識別する名前だ。

この接続は、上手くいっており、GoProアプリでGoProの映像プレビューが確認できた。

無線LAN中継機とGoProの接続

無線LAN中継機をGoProと接続するには、この中継機への初期設定が必要になる。目的は、中継機が中継する親機を指定する事だ。スマホを使って行うことができる。今回使用している中継機は、WI-FI RANGE EXTENDER (WIFI+S)であり、親機のSSIDを指定すると、そのSSIDの末尾に「_plus」をつけて、別のSSIDとして中継をする。親機となるGoProのSSIDが「amenbo-1」の場合、中継機は「amenbo-1_plus」というSSIDを持つようになる。

具体的な初期設定の方法は、以下のマニュアル(英語)が付属している。

簡単に、私なりの初期設定手順も記載しておく

  1. 中継器をUSB充電器へ接続する。正常に起動すると青色LEDが点滅する。
  2. スマホのWi-Fi設定メニューを開き、”wifi+”をネットワーク一覧から選択する。
  3. ブラウザーに”usbwifi.cn”を入力する。中継器は周辺のWi-Fiネットワークのスキャンを開始する。
  4. 中継したいネットワーク(SSID)を選択する。例えば「amenbo-1」。
  5. 中継したいネットワークのパスワードを入力する。新しいSSIDは自動で作られるが(例えば「amenbo-1_plus」)、もし変更したい場合、SSIDを変更することもできる。OKをクリックする。
  6. 約1分後、LEDの状態を確認する。もし青色LEDが点滅していれば、中継成功。もし赤色LEDが点灯している場合、親機から離れすぎているので近づけて初めからやり直す。
  7. スマホのWi-Fi設定メニューを開き、5で設定した新しいSSIDを選択する。

初期設定が完了すれば、図1の②の接続が済んだことになる。

スマホと無線LAN中継機との接続

さて、今度はスマホから無線LAN中継器へ接続する。

 

先の手順7において、スマホのWi-Fi設定メニューを開き、「amenbo-1_plus」が選択されていればOKだ。

と、ここで問題が生じた。

GoProアプリを起動するも、全くGoProからのカメラ映像が表示されないのだ(図1の③の接続)。無線LAN中継器のSSIDである「amenbo-1_plus」へ接続して欲しいのだが、どうやらGoProアプリは、ペアリングの時に決めたGoProのSSIDである「amenbo-1」へ接続をしているようなのだ。関連ありそうな設定を探してみたが、GoProアプリでは、このSSIDを変更することはできないようだった。

そこで、別のアプリで試すこととした。結果、以下2つのアプリは無線LAN中継器へ接続することができた。(図1の④の接続)

 LIVE4

 Camera Controller Lite

LIVE4はGoProのカメラ映像をFacebookでライブ配信できるアプリ(App内課金)であるが、ライブプレビューだけをするなら無料だ。

録画の開始・停止などのカメラコントロール機能はない。ただ、GoProの遠隔制御の仕様を調べていたら、ブラウザのアドレスバーに次のようなコマンドを入力する事で、録画の開始と停止ができることが分かった。

録画開始:

http://10.5.5.9/gp/gpControl/command/shutter?p=1

録画停止:

http://10.5.5.9/gp/gpControl/command/shutter?p=0

これをそれぞれ、ショートカットのアイコンとして保存しておけば、一応、スマホからアイコンをタップするだけで、録画の開始と停止ができるが、やはり使いづらさは残る。

LIVE4を使ったライブプレビューの様子はこれだ。(右端の赤丸ボタンは、Facebookでのライブ配信を開始するボタン)

一方、Camera Controller LiteはGoProやその他いくつかのアクションカメラのコントロールができるアプリだ。こちらもApp内課金であるが、GoPro Hero 4 Sessionにつなぐには360円かかる。

ライブプレビューを見ながら、録画の開始・停止もできるので便利ではあるが、残念なことに、横向きにした場合、ライブプレビューの画面サイズが小さすぎる(泣)

そして、映像の遅延について。映像が遅れなくプレビューされるのが理想だが、比較するとCamera Controller Liteの方がやや遅れが大きかった

お金を払った割には、ちょっと残念な結果となってしまった。

以上、2つのアプリを試したが、以下3つの要件に合うようなアプリがあるか、今後もう少し調査したいと思う。

  • ライブプレビューの画面サイズが大きいこと
  • 映像に遅れが無いこと
  • ライブプレビューを見ながら、録画の開始・停止ができること

一番良いのは、GoProアプリが中継器からの映像を表示できるようになれば良いのだが。GoProさんに期待したい。

小川の世界観を映せ!あめんぼボートの改造リポート~その4

小川の世界観を映し出すために開発してきたカメラ付きラジコンボート(通称「あめんぼボート」)の改造リポートをお伝えしている。

その3では、改善点の詳細、No.3、 No.4について、詳細を記載した。今回のその4では、No.5について詳細を記載する。

  1. カメラの変更(GoPro HERO4 session へ)
  2. モーターの変更
  3. フロートの変更(3Dプリンタで作成)
  4. 無線LAN中継器の追加
  5. スマホマウントの作成

改善点の詳細

5. スマホマウントの作成

あめんぼボートのカメラに映る映像をスマホで表示し、その映像を見ながらあめんぼボートを操作したい。そんな思いを持ち始めたのはあめんぼボートを始めた時からだ。

ある時、スマホの自撮り棒に付いているスマホを挟む機構が利用できそうな事に気付き、何故か家に使っていない自撮り棒があったので、そのスマホ挟み機構を使うことを考えた。

それで、プロポの裏側には、ちょうど良いことに、鉄の持ち手が元々付いているので、この鉄パイプに、上手いことスマホ挟みを取り付けられれば完成する。だが、どうやったら、取り付けられるかが全く思いつかず、長いこと進まずにいた。

しかし、3Dプリンタでフロートを自作したことで、スマホを取り付けるマウントも自作すれば良いではないかという思いに至ったのだ。

一度3D CADを経験したので、比較的短時間でモデルを作成することができた。

そして3Dプリントサービスを使って作ったものがこれだ。

 

この取り付けマウントを使って、プロポへスマホ挟みを取り付けるとこのようになる。

気を使った所は、スマホを支えるので、取り付けマウントが鉄パイプをがっちり挟み込んで固定できるようにすることだ。そのために、パイプを挟み込んだ時に、上下の取り付けマウントに微妙な隙間を設けた。その間隔は0.4mm。直感で決めた割には、上手くいったように思える。

スマホを取り付けると、こんな感じになる。スマホが取り付けられた分重くなっているが、実際に手に持った感じでは、ほとんど気にならない重さだ。

以上で、カメラ⇒無線LAN中継器⇒スマホという経路でカメラ映像を見るためのハードウエア環境がようやく整ったことになる。

一方でソフトウエアの設定がいくつかあるので、その辺りは次回にリポートしたいと思う。

小川の世界観を映せ!あめんぼボートの改造リポート~その3

小川の世界観を映し出すために開発してきたカメラ付きラジコンボート(通称「あめんぼボート」)の改造リポートをお伝えしている。

その2では、改善点の詳細、No.1、 No.2について、詳細を記載した。今回のその3では、No.3、No.4について詳細を記載する。

  1. カメラの変更(GoPro HERO4 session へ)
  2. モーターの変更
  3. フロートの変更(3Dプリンタで作成)
  4. 無線LAN中継器の追加
  5. スマホマウントの作成

改善点の詳細

3. フロートの変更(3Dプリンタで作成)

モーター等を格納するためのユニットボックスも3Dプリンターで作成したものであるが、人に作ってもらったものなので、自分で設計するのは今回が初めてであった。

3D CADはフリーで使える「DesignSpark Mechanical 2.0」を使用した。初めは使い方がさっぱりわからなかったので、勤め先で3D CADを使っている人にポイントを聞いてみた。どうやら3D CADに特有の図形作成概念があるという。

例えば、円柱を1つ作ること考える。最初にある平面に円を書く。その後に円を垂直に押し出して(引っ張って)やると円柱の立体ができる。別の方法もある。最初にある平面に長方形を書く。その後、長方形の1辺を回転軸として、長方形を360度回転させてやると、やはり円柱の立体ができる。美しい考え方だ。

そして穴を空ける考えはさらに美しい。先の円柱を「うまい棒」のように穴を空けることにしよう。最初に、円の面に穴を空けたいサイズの円を書く。その後にその円を押し出してやろう。すっぽりと穴の空いたうまい棒の形ができるのだ。ちなみに私の好きなうまい棒の味は、紫色のパッケージでお馴染みの「めんたい味」である。

あとは、立体の角を丸くする考えや、立体をある面で分割するとか、複数の立体を合わせる(マージ)考えがある。

このような考え方を組み合わせて立体を作ることができるのだ。

そして、一番大事なのは慣れることで、実際のモノを見ながら、モデルを1つ作ることで、基本的な操作を身に付けることができると思う。

私私の場合、お気に入りのコーヒーカップを見ながらモデルを作ったりもした。

そして、3か月かけて少しずつ勉強し、遂に完成したモデルがこれだ。(白い部分が今回作成したモデル。緑は以前に作ってもらったモデル。)

気を使ったのは、フロート(浮き)で使用する素材厚みだ。

以前利用した3Dプリントサービス(DMM.make)では、素材を自由に選ぶことができる。当然安いものから高いものまである。一番価格の安いのはナイロンであるが、防水性は無いと謳っている。一方、防水性を謳っている素材としてABSライクというのがあるが、ナイロンよりお高めになる。

そこで、価格を抑えたい私としては、ナイロンでも実は水漏れしない程度の実力はあるのではないかという仮説を立て、ナイロンで水漏れするかの実験をすることとした。

それと同時に、フロートの厚みについても実験する必要があった。フロートは、重量を軽くするために、中を中空にして作る。厚みが薄ければ軽いが、水漏れや丈夫さの点で心配がある。とりあえず、厚さ1.5㎜と2.0mmで、水漏れや丈夫さの点で問題が発生しないかを確認することにした。

今回、直径3cm、厚みが1.5mmと2.0mmの小さいお椀をナイロン素材(*1)で作り、水漏れや丈夫さについて確認した。

*1: DMM.makeへは「ナイロン ナチュラル」で依頼した。

1日お椀を水に浮かべて、中に水が染み出してこないか観察したが問題はなかった。丈夫さの点では、手の力で潰れる事はなかった。これにより、厚み1.5mmのナイロンでも、水漏れや丈夫さで問題ないことが分かった。ナイロンは、カタログスペック的には防水性は無いと謳ってあったが、実用上使えるレベルの防水性はあるようだ。(※防水性を保証するものではないのでご注意頂きたい。)

なお、このお茶碗であるが、実験が済んだ後は、娘のママゴトで、お人形のお茶碗として再利用されている(笑)

この確認の後に、フロート及びGoProカメラをマウントするアクセサリーも同時に3Dプリンタで作成した。

これがフロートGoProカメラをマウントするアクセサリだ。GoProカメラと一発でぴたりと合うと、最高の気分になれるのは作る上での醍醐味だ。ただ、一人でニヤけることになるので、注意しよう。

4. 無線LAN中継機の追加

カメラとスマホ間でのWIFI通信距離を伸ばすために、無線LAN中継機を探した。目指す要件は、USB接続で電源が取れる事、できるだけ小型軽量である事、防水性を持つ事である。しかし、無線LAN中継機は、基本的に屋内での利用が一般的であるため、防水性を満たすものは見つけられなかった。なので、防水性は諦めた。万が一ボートが転覆した時は、その時はその時はという事で。

そして、見つけた無線LAN中継機がWI-FI RANGE EXTENDER(WIFI+S)だ。WIFIアンテナが折りたたみ式になっていて、光沢のある黒色のデザインも素敵だ。スマートさを感じる。

さて、次に考えないといけないのが電源だ。無線LAN中継器の入力電圧4.75V~5.25Vだ。なのでこの範囲の電圧を安定的に供給できる仕組みにする事が必要だ。もしなんかの影響で、電圧が揺らいでしまい、中継機の入力電圧の範囲を超えてしまったら、中継機がまともに動作しない事になる。下手したら故障する可能性だってあるだろう。

一方、あめんぼボートで使用している電源は、ニッケル水素電池を5本を直列にしているので、およそ6V〜6.5Vが電池から出力される。なので当然の事ながら、電池と中継器を直接つなぐこともできない。

そこで必要となるのが、5Vを出力するDC-DCコンバーターである。DC-DCコンバーターとは、ある直流電圧から別の直流電圧を作る装置である。例えば、車のシガープラグに接続して、スマホを充電するUSB充電器もDC-DCコンバーターの一種だ。この場合、車のシガープラグからの入力電圧は12Vであり、USB充電器の出力電圧は5Vなので、USB充電器は、12Vから5Vを作り出すDC-DCコンバーターだと言える

ネットで調べていたら、100円ショップ・ダイソーで発売されているシガーソケットUSB充電器を利用して、5Vを作っている例があったので、このアイディアを使わせてもらうことにした。

100円のシガーソケットUSB充電器(5V/1A)(写真左)

早速、ダイソーでシガーソケットUSB充電器(5V/1A)を購入した。しかし、結論から言うと、このUSB充電器では、無線LAN中継器を安定的に動作させることはできなかった

それは、なぜか?

無線LAN中継器が思った以上に電流をたくさん消費しており、電圧が下がってしまったのだ。ダイソーのUSB充電器の実力をテストした記事によると、電流が1.83A流れると、出力電圧は4.5Vまで低下するということだ。つまり、無線LAN中継器の入力電圧の範囲外となり、正常動作しなかったのだ。

無線LAN中継器の最大消費電力は、2.48Wとの記載があったので、最大電流は、2.48W÷5V=0.496Aのはずであった。なので、1Aの電流が出せるUSB充電器でいけると見立てたのだが、思いの他、電流を消費しているようだ。

私の見立てが甘かったのか、USB充電器の最大消費電力の仕様が間違っているのか、いまいち腑に落ちない状況になってしまったが、とにかく、電流がもっと流せるUSB充電器に変更する必要がでてきた。

そして、さらに悪いことに、USB充電器の基板を納めるマウントを3Dプリンタで作った後に、この失敗に気づいたので、とても痛い後戻りとなってしまった。マウントを作る前に、ちゃんと動作確認をしておくべきであった。

その後、電流がもっと流せるタイプのUSB充電器を再び購入することにした。ダイソー製 シガーソケットUSB充電器(5V/2.1A)だ。しかし、ダイソーを2店舗をはしごするも売っておらず、お店に確認したら製造中止というオチであった。仕方なく、中古ならあるかも?そんな思いでメルカリで検索したら、ほぼ未使用品という形で売っているのが見つかった。レア商品であるため、売切れたらいつ手に入るかわからないので、すぐさま購入したのであった。

シガーソケットUSB充電器(5V/2.1A)と無線LAN中継器の接続試験では、電圧が大きく下がることなく安定して動作するのを確認できた。

次回へ続く

小川の世界観を映せ!あめんぼボートの改造リポート~その2

小川の世界観を映し出すために開発してきたカメラ付きラジコンボート(通称「あめんぼボート」)の改造リポートをお伝えしている。

その1では、あめんぼボートの問題点から改善ポイントを5つ挙げてきた。今回のその2では、次の改善点の詳細を記載していく。

  1. カメラの変更(GoPro HERO4 session へ)
  2. モーターの変更
  3. フロートの変更(3Dプリンタで作成)
  4. 無線LAN中継器の追加
  5. スマホマウントの作成

改善点の詳細

1. カメラの変更(GoPro HERO4 sessionへ)

今回のカメラ選択の要件は、水の抵抗を受けにくい水中カメラである。つまり、カメラレンズ面の面積が小さいことだ。この要件に合致したのが、GoPro HERO4 sessionであった。サイズは、38.2(幅)×38.2(高さ)×36.4(奥行)で重さは74gとコンパクト。10mの防水性、WIFIとスマホの接続も可能で十分な基本性能を持っている。多数のユーザーに支持されているため、信頼性も高いことから、GoPro HERO4 sessionを選択した。(2019年現在、まだまだ現役であるが、次モデルであるHERO5 sessionが既に発売されている。手振れ補正機能などが新たに追加されていて気になってるいる。)

今思えば、カメラの選択では、随分遠回りをしてしまった気がする。今回、3台目にしてようやく素敵な子に出会えた気持ちだ。

1台目は、ELMO製QBiC MS-1というアクションカメラだ(写真右)。初めは水面ぎりぎりの映像が撮れれば良いと思っていたので、水中撮影なんてまったく頭になかった。なので軽い防水機能があれば十分。当時の私の調べて、とにかく小さいものを選択した結果だ。

しかし、その後、仲間から「水中も見たいよね」というリクエストが出たので、新たに水中カメラを購入することにしたのだ。この当時、「カメラは何使ってるの?GoPro?」という質問を数人にされていたが、GoProが注目されているということに当時は気づいていなかった。

そして2台目の水中カメラとして購入したのがものが、SONY製HDR-AS30Vだ(写真左)。このカメラの困ったところが、購入時に標準品として付属している「防水用のハウジング」で水中撮影すると、映像がぼやけて映ってしまうことだ。ネットでユーザーのコメントを調べると、オプションである平面レンズに変更すれば、ぼやけなくなるというのだ。泣く泣くその平面レンズ新たに購入をしたが、結果的に、平面レンズの面積が大きく、水の抵抗をもろに受ける結果になってしまったのだ。

いい加減もう気にしていないが、「水中カメラなのに水中映像がぼやけるなんて、なんでやねん!」そんなツッコミを入れたユーザーがきっとたくさんいたことだろう。

お買い物は、事前に評判をチェックすることも大事だね、ということを学ばせて頂いた一品であった。

2016年3月

2. モーターの変更

モーター選択での要件は、以前のモーターと置き換えができて、かつ性能もちょっと上がることだ。

寸法や重量、入力電圧等を考慮した結果、選択したのは、以前と同じメーカーのGraupner Speed 320。(以前はGraupner Speed 260)

無負荷時の回転数[rpm](rpmは1分あたりの回転数のこと)だけで比べると、12300から21000に上がるので、1.7倍になる。推進力の違いにどれ程現れるのかは不明だが、ちょっとパワーが増すことには違いないだろうと言う事でざっくり決めた。

2017年11月

実は、プロペラの直径を大きくして推進力を増やそうとも考えていた。モーターと一緒に直径40mmのプロペラも購入したのだが、残念ながら、商品説明に記載されていた仕様と異なり、使うことはできなかった。

一体、何が問題だったのか?

まず、プロペラを選択する際は、繋がるシャフトのネジ直径に合うものでなくてはいけない。シャフト側のオスネジの直径が2mmであれば、プロペラ側には直径2mmのネジ穴がないといけない。

プロペラの商品説明には、「シャフト穴 M2」という表現が記載されていたのだが、この「M2」とはネジ規格の表現なので、直径2mmのネジ(ネジ穴)を意味する事になる。だが実際は、ネジ穴ではなく、ただの穴になっていたのだ。なので、商品説明が間違っていたということになる。

せっかく購入したが残念ながら使うことができなかったのだ。

なお、購入先にこの状況を伝え、代金は返却してもらい、ホームページの商品説明もすぐに修正されていたので、とりあえず事なきを得た。

この一件で、時間は使ったが、ネジについて勉強できたので、良しとしよう!何事も前向きに捉える事は重要なので。

2017年11月 新しいモーターを取り付けた様子

次回へ続く。